昨日、7月23日(月)発売の日刊ゲンダイの
「サラリーマン特集」に私の新刊に関する記事が掲載されました。
年上部下もうまく回す
性悪とは違う悪人管理職
周囲が「パワハラじゃないか?」とヒヤヒヤな物言い。
゛悪人゛っぽいのに部下からの評判はすこぶるいい。
職場は明るいし、成果もあげている。
うつ社員はゼロ、離職率も低い―それが悪人管理職だ。
「とてもじゃないが、マネできない」と諦めることはない。
『課長は絶対「いい人」になってはいけない!』の著者で、
人材育成コンサルタントの内田和俊氏が、こう断言する。
「悪人管理職は、誰でもなれます。キャラが違う?
今どきの管理職がやっていそうでやっていない、
ちょっとしたスキルを身につければ、それでカバーできます」
内田氏が悪人管理職の必要性を痛感するのは、
最近「いい人」を演じる管理職ばかりが増えているからだとか。
「管理職研修ではハラスメントやメンタルヘルスばかりが
重要視され、してはいけないことや
言ってはいけないことばかりたたき込まれます。
その結果、上司は部下の顔色ばかりうかがい、
ほめることしか能がなくなっているのです」
「悪人」になるポイントは3つだ。
① とっつきにくくていい
「まずは部下の適性を見極めて、おいおいマネジメントできれば」
出世したての管理職のほとんどがハマる落とし穴だ。
「部下への第一印象を気にして〈 いい人 〉を演じた人ほど、
後から厳しいことが要求できなくなり苦労することになります。
むしろ〈 なんだか怖そう 〉と思わせておく。
年上部下にも〈 なかなか手ごわい 〉と意図的に
悪い印象を与えておいたほうが、後々楽になります」
「いい人」から厳しくされた部下は、間違いなくこう思う。
「最初はあんなにいい人だったのに……」
いい人は、長く接すれば接するほど、アラが目立つからだ。
最初に怖い印象を与えておいて、
褒めたりねぎらったりするほうが
「本当はいい人なんだ」と評価が上がる。
② 口酸っぱく
チームワークを乱す部下への注意や
年上部下への苦言は、とにかく口酸っぱく続ける。
ありきたりだが、これができるか否かで
部下の見る目は大きく変わる。
注意が1回きりだと、部下は「容認された」と
勘違いして、ますますエスカレートする。
部下にふてくされた管理職も「やっぱりムダ骨だった」と諦める。
結局「押しの弱い人(いい人)」とレッテルを貼られる。
年上部下のマネジメントに苦しむのは
ほとんどが「押しの弱い人(いい人)」が原因だ。
ただし、感情的な物言いは御法度。
「何度言ったら分かるんだ!」などは逆効果だ。
③ とにかく3ヶ月
「悪人管理職」のイメージが
部下に定着するには最低3ヶ月かかる。
「いい人」から変身しても、3ヶ月経てば
「昔はいい人だったのに」くらいにしか思われなくなる。
そのための「口酸っぱく」でもある。
勘違いしがちだが、
「悪人課長」は「性悪課長」とは、似て非なるものだ。
「性悪」は、感情や考えていることがすぐに顔や態度に表れる。
だからある意味分かりやすく、
冷製で賢明な部下の手のひらで踊らされている。