若き精鋭対決。。第６７回ＮＨＫ杯/１回戦「八代六段－青島五段を振り返ろう」
今回は昨日放送されました
日曜午前のお楽しみ第６７回ＮＨＫ杯の１回戦
注目の「八代弥六段－青嶋未来五段」の模様を
振り返らせていただきます。
八代六段は現在２３歳。
静岡県は伊豆のご出身で青野照市九段門下。
１８歳で「四段、プロデビュー」を果たした逸材は
前期朝日杯優勝という大きな実績をあげました。
対します、青嶋五段は現在２２歳。
静岡県三島市のご出身で安恵照剛八段門下。
名門・麻布高卒で、チェスの腕前は日本トップクラス。
将棋よりも先にチェスで羽生善治三冠と対戦し話題に。
将棋界の今後を担うべき若き逸材同士の対戦は
過去に一度だけ実現し、青嶋五段が勝利をおさめ
本局の対戦を迎えました。。
２手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： なし
△八代六段： なし
先手は青嶋五段。
その初手は角道を開く▲７六歩から。
対します、八代六段も２手目△３四歩と同じく
角道を開き、対局はスタート。。
３手目▲６六歩。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： なし
△八代六段： なし
居飛車、振り飛車ともに含みのある出だしから
迎えた続く３手目に、青嶋五段は角道を止めて
早い段階での角交換を拒みます。。
この手をみて、八代六段は次に。。
４手目△３ニ飛。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： なし
△八代六段： なし
飛車に手をかけ3筋へと振り
「三間飛車」に構えました。。
１３手目▲４八銀。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： なし
△八代六段： なし
飛車先３筋を突き越した八代六段に対し
９筋の端を突き越した青嶋五段は上図の局面で
居飛車を明示。序盤から戦型を巡る駆け引きが
意欲的に繰り広げられます。。
３１手目▲５八飛。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 歩
△八代六段： なし
八代六段は戦力を５筋に集中。。
すると青嶋六段も飛車を５筋に合わせて
負けじと臨戦態勢に入ります。。
４２手目△５五歩。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 歩
△八代六段： 歩
青嶋五段は歩を突き捨ててから
飛車を再び２筋に振り戻しますが（４１手目▲２八飛）
次の瞬間、先に玉を「美濃囲い」の中へと入城させた
八代六段が５筋から仕掛けを開始しました。。
青嶋五段は▲同歩（４３手目）と応じて、以下
△同角～▲２四飛～△２ニ歩～▲５三歩～△３ニ飛に
▲２三歩～△３一金～▲９七角～△１九角成をみて
下図５３手目▲５ニ歩成と進行。。
５３手目▲５ニ歩成。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 歩
△八代六段： 香、歩
八代六段は狙い通りに角を成り込みますが
青嶋五段も敵陣５筋に歩を成り込み起点を作り
互角の情勢でいざ、開戦を迎えます。。
手番の八代六段が「と」金を金で払うと
青嶋五段は金との交換でズバッと角切りを敢行。。
（５５手目▲３一角成）
次に、八代六段の△同飛（５６手目）をみて。。
５７手目▲２ニ歩成。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 金、歩２
△八代六段： 角、香、歩２
飛車先２筋で歩を成り込み後手飛車に当て
青嶋五段がじょじょに模様をリードし始めます。。
６４手目△５五同馬。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 金、香、歩２
△八代六段： 角、歩２
一方、八代六段の基点はあくまで５筋。
捕獲した香車を打ち込んだ先に馬を呼び戻し
再び圧力を強めますが。。
６５手目▲２一飛成。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 金、桂、香、歩２
△八代六段： 角、歩２
青嶋五段は返す刀で、飛車交換を決断。
見切り良く駒を回転しながらリズムを作ります。
８６手目△４四角。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 金、桂、香、歩３
△八代六段： 桂、歩２
縦から攻める八代六段に対し
横から攻める青嶋五段は飛車を大いに活用し
金と香車を捕獲、「美濃囲い」を残して後手陣を
きれいにそぎ落としました。。
先手の分厚い守りの前に手をこまねく
八代六段が手持ちの角を龍に合わせて消しに行くと
青嶋五段はこの申し出を受けて立ち、馬との交換で
ここまで活躍した龍を渡すと（８７手目▲５五龍）。。
９９手目▲６ニ銀。
上図での持ち駒
▲青嶋五段： 角、金、香、歩２
△八代六段： 飛、桂、歩２
豊富な持ち駒を惜しみなく投入し
一気呵成に後手玉を仕留めに出ました。。
【 投了図・１１７手目▲７一角 】
投了図での持ち駒
▲青嶋五段： 金、歩３
△八代六段： 飛、角、金、銀２、桂、歩４
八代六段は攻め合いに活路を求めますが
青嶋六段の厳しい寄せの前に、上図の局面をみて
無念の投了を告げました。。
見応えのある序・中盤で冷静にペースを保ち
終盤で鋭く突き放した、青嶋六段が爽やかに
２回戦進出を決めました。。
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棋聖戦１０連覇に王手！
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神童は東大生に貫禄の勝利
７日（水）には一日３局、３連勝。。
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女流将棋のレジェンドを熱烈応援！
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【 冤罪事件時系列 】
年明けからの動き
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