第７４期Ａ級順位戦/１回戦「渡辺棋王－広瀬八段は横歩取り」
２手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： なし
△広瀬八段： なし
本日行われています
注目の 第７４期Ａ級順位戦/１回戦
「渡辺明棋王－広瀬章人八段」。
先手・渡辺棋王の初手▲７六歩に対して
広瀬八段も同じく２手目に角道を開ける
△３四歩と返し、対局はスタートとなりました。
６手目△８五歩。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： なし
▲広瀬八段： なし
次に両者は飛車先を決め合い
「横歩取り」を目指す出だしとなりました。。
１５手目▲３四歩。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 歩３
△広瀬八段： 歩２
互いに飛車先で歩を交換してから
渡辺棋王が２筋に浮いた飛車でお隣り３筋の
歩をかすめとり、戦型は「横歩取り」。
上図から次に
広瀬八段は３筋に回った飛車先を角で受け
現代の主流である「△３三角戦法」を投入。。
この手に対して渡辺棋王は
飛車を３六の地点まで引き下げました（１７手目）。
２４手目△７二銀。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 歩２
△広瀬八段： 歩２
広瀬八段は
飛車を８四の地点に引いてから玉を立てると
自陣の右側に「美濃囲い」を築く、流行形を採用。
一方、同じく玉を立てた
渡辺棋王が上図から次に右の金を３筋に上げて
「金開き」に構えると（２５手目▲３八金）。。
２６手目△２三銀。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 歩２
△広瀬八段： 歩２
広瀬八段は左の銀を２三の地点に繰り上げ
次に飛車をぶつけて飛車交換を狙います。。
しかし
２７手目▲５六飛。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 歩２
△広瀬八段： 歩２
渡辺棋王は飛車を５筋へと移動させ
飛車交換を拒みました。。
この局面の前例はわずかに４局。
広瀬八段の手がここで止まり、３３分考えたところで
午前の対局は終了、お昼休憩に突入。。
【 お昼のオーダー 】
渡辺棋王： ミックスフライ定食
広瀬八段： にぎり寿司（上）
午後の対局開始となっても
さらに考慮を続ける広瀬八段は、午前と合わせて
１時間と５分の長考の末に。。
２８手目△６二金。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 歩２
△広瀬八段： 歩２
「美濃」を崩して金を二段目に上げ
まずは自陣を引き締めました。。
３１手目▲３七桂。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 歩２
△広瀬八段： 歩２
渡辺棋王は飛車を５筋に据えたまま
「横歩取り」の主役である桂馬をまずは右から跳躍。。
すると
３２手目△８八角成。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 歩２
△広瀬八段： 角、歩２
広瀬八段はこのタイミングで角交換を敢行。
上図から、以下▲同銀～△３三桂～▲２八銀～
△３四銀～▲７三桂に下図３８手目△９三桂と進行。。
３８手目△９三桂。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 角、歩２
△広瀬八段： 角、歩２
角交換成立後
渡辺棋王が左の桂馬も跳躍させれると
広瀬八段も９筋の端桂で対抗。。
開戦への機運が高まる中
渡辺棋王はこの局面で手を止め長考。
５８分の考慮の後、８筋の歩を伸ばしました。
（３９手目△８六歩）
４０手目△４四角。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 角、歩２
△広瀬八段： 歩２
広瀬八段は手持ちの角を４四の地点に投入。
左右の桂馬の跳躍に備えて５三の地点を受けながら
先手陣をも睨み、攻守に利かせます。
この手をみて、渡辺棋王は。。
４１手目▲３五歩。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 角、歩２
△広瀬八段： 歩２
３筋から突っかけ、模様を動かします。。
４３手目▲３六飛。
上図での持ち駒
▲渡辺棋王： 角、歩２
△広瀬八段： 歩３
広瀬八段がこの歩を角で払うと（４２手目△３五同角）
渡辺棋王はその角頭に飛車をぶつけました。。
この局面で、夕食休憩に突入。。
形勢はは攻めてる分だけ
渡辺棋王の方が指しやすそうに感じられますが
広瀬八段の終盤力を考えれば、まだ互角といったところ。
夕食休憩明けからの終盤戦が実に楽しみであります。。
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【 序 章 】
「私と将棋界」
柔らかブログ誕生のきっかけとなった
第２１期竜王戦以降の将棋界を熱く振り返ります。
【 第一章 】
「愛知女子将棋界の駒音」
山口真子さん/中澤沙耶さんインタビュー
【 第二章 】
「明日咲く花」
今泉健司さんへのエール＆ミニインタビュー