2010-03-05 00:35:10

6、若者の就職難 卒業後の支援策を整えよ

テーマ:70、求職者関連情報



                      201034日 日報社説


 卒業式を目前に控えながら、就職が決まらない。門出の春を素直に喜べない新卒者が例年以上に増える懸念が現実になりそうだ。

 1月末の県内新卒者の就職内定率は高校が84・4%、大学・短大などは68・7%にとどまり、いずれも前年同月より大幅に落ち込んでいる。全国でも同様の厳しさだ。一昨年のリーマンショック以来の就職難が一向に改善できていない。憂慮すべき事態である。

 県が2日に急きょ開催した企業説明会には約400人の学生らが出席した。「なんとか仕事に就きたい」という焦りも募っているに違いない。
 「4月からはアルバイトをするしかないかも」とあきらめの声すら出ている。何度も就職試験に失敗すれば自信も失うだろう。学生の悲痛な叫びを重く受け止めたい。

 即効性のある対策を打ち出すのは難しい。まずは、学生が卒業後も就職活動に取り組めるよう、継続した支援策を徹底させねばならない。
 高校や大学は、卒業生を送り出して終わりというのではなく、未就職者に対する相談体制を整えるなど、きめ細かな対応が必要だ。
 県は昨年、国の緊急雇用対策の一環として、就職希望者の多い高校などに進路相談支援員を配置した。当初の期限は3月までだが、4月以降も継続する方向だ。ハローワークなどとの連携を密にし、将来の不安を抱える卒業生のよりどころになってほしい。

 企業説明会には42社が参加し、中小企業の就職担当者の姿もあった。「氷河期」はこれらの企業にとって人材確保のチャンスでもある。
 

介護・福祉分野での人手不足は深刻化している。若い人材を活用できない社

会は衰退する。学生にもチャレンジする精神を求めたい。
 卒業後もずっと就職のめどが立たないケースが出る恐れは強い。全国の完全失業率は10カ月ぶりに4%台に下がるなど、雇用情勢は最悪期を脱しつつあるとされる。しかし、製造業などで雇用の過剰感は根強い。安定雇用の拡大には力強さが欠けている。
 

国や自治体は、未就職者への支援策を打ち出してはいる。企業が一定期間「試し雇用」をした上で採用を決める「トライアル雇用」や実習型雇用訓練、臨時の職員採用などがそれだ。

 緊急対策の色合いが強い。来年度以降も新卒者の就職難が予想されるだけに、一時的な施策では心もとない。

 採用の絶対数も不足している。何より新卒未就職者の安全網が確立していないのが問題である。

 就職するまでの間は社会が支えるとの決意を政府は示し、その実現に全力を注ぐべきだ。

新潟日報201034

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