2010年08月17日 21時01分48秒

BN1508 The Jazz Messengers At Cafe Bohemia Vol.2

テーマ:BN1501-1600
カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ Vol.2/アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

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プロデューサーのアルフレッド・ライオンの考えであろうが、この時代のブルーノートは、LPを二枚で一セットとして聴かせようと考えてアルバムをリリースしていたようだ。二枚で一セットとする考え方は、1500番台が終わった後にリリースされた4000番台においても継承され、オーネット・コールマンのゴールデン・サークルのライブ盤も、フレディー・ハーバードのクッカーズのライブ盤も二枚でリリースされている。まだダブルアルバムという考えがない時代である。現代のように、録音時間が長いCDの時代になると、このような形態でリリースされるアルバムは無くなったようだが、アルフレッド・ライオンのある種のこだわりを垣間見るようである。

本作、The Jazz Messengers At Cafe Bohemia Vol.2では、前作Vol.1と同じメンバーで演奏されており、よい意味でリラックスしたジャズの名演を堪能することができる好アルバムである。トランペットのケニー・ドーハム、テナーサックスにハンク・モブリー、ダグ・ワトキンスがベース、ピアノにはホレス・シルバー、そしてドラムがアート・ブレイキーである。このメンバーによる録音は、本作が最後となり、この後、彼等が一堂に顔を合わせることはなかった。

一曲目のSportin' Crowdのリフは、ソニー・ロリンズが56年に録音したTenor Madnessのタイトル曲と同じものである。ジャムセッションなどでよく使われたフレーズをそのまま曲にしてしまったような感じの軽い曲である。ハンク・モブリー作曲となっているが、ソニー・ロリンズのアルバムではソニー・ロリンズとなっており、このあたりのノンシャランさがジャズならではという感じだ。続く、Like Someone In Loveはジミー・バン・ヒューゼンの名曲。後年、ウェイン・ショーターが加入したジャズメッセンジャーズも録音していたから、ひょっとするとアート・ブレイキーが好きな曲なのかも知れない。Yesterdaysは、もちろんビートルズのものではなく、ジェローム・カーン作曲のスタンダードである。ケニー・ドーハムが哀愁漂うトーンで聴かせる。Avila And Tequilaはハンク・モブリー作曲の、いかにもメッセンジャーズらしく、鳴り物全員集合の賑やかな楽曲。だが、ハンク・モブリーとケニー・ドーハムという、ややしぶめのフロントラインが演奏すると、下品に堕さず、むしろ知性を感じるから不思議だ。I Waited For Youはハンク・モブリーのショーケースである。ブルーノート1502番ではマイルス・ディビスのトランペットによる演奏を聴くことができる。聴き比べると面白い。そして、The Themeが流れ、白熱のライブアルバムは静かに終わるのであった。
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2010年06月13日 15時55分53秒

BN1507 The Jazz Messengers At Cafe Bohemia Vol.1

テーマ:BN1501-1600
コンプリート・カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ Vol.1+3/アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

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ビ・バップという音楽の後に登場した、いわゆるハード・バップとは、ロックとハード・ロックにある関係とは異なるものだ。ハードという言葉の持つ意味は、決して激しいというものではない。ビ・バップをより激しくした音楽がハード・バップではなく、より簡素に、より単純に、そして洗練した音楽がハード・バップである。それは、本アルバムの冒頭に置かれたSoft Windsを聴けば分かる。生粋のビ・バッパーであるケニー・ドーハム、アート・ブレイキーが演奏しながらも、ビ・バップのような性急な音楽とならないのは、ピアノのホレス・シルバーが音楽監督を務めているためである。

ハンク・モブレーの堂々としたテナーサックスが朗々と鳴り響く中、どこかくぐもった音色を持つケニー・ドーハムのトランペットが哀愁に満ちたメロディーを描く。そのバックでは、ダグ・ワトキンスの粘りのあるコントラバスがピチピチとした躍動感を生み出す。ホレス・シルバーのピアノは和音を奏でる打楽器のようである。そして、アート・ブレイキーのドラムは、音楽に劇的なシーンを造りだす。

ハード・バップはこのライブ盤において完成した。LP時代を迎えたブルーノートレコードが初めて制作したLPフォーマットのレコード第1作目である。
2010年04月26日 00時10分10秒

BN1506 Eminent Jay Jay Johnson Volume 2 JJ•ジョンソン

テーマ:BN1501-1600
The Eminent Jay Jay Johnson, Vol. 2/J.J. Johnson

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The Eminent Jay Jay Johnson Volume 2は、1953年から55年に渡り、JJ•ジョンソンが毎年1回ずつブルーノートレコードに録音した音源を編集したものである。53年の録音では、トランペットにクリフォード•ブラウンが、54年の録音にはピアノにウィントン•ケリー、ベースにチャールス•ミンガスが参加している。特にチャールス•ミンガスの参加が際立っている。多くの録音を残している彼がブルーノートレコードに残した唯一の音である。Volume 2は主に55年のセッションを中心に編集されており、テナーサックスのハンク•モブリーの活躍が光る。

このアルバムでは、ビバップに聴かれたような先鋭的なフレーズは影を潜め、Pennies from heavenをはじめとするスタンダードを交えながら、適度にくつろいだサウンドを聴かせる。JJの音楽はこのブルーノートレコードへの録音を通して、後にハードバップと呼ばれるものに変わりつつあった。

JJ•ジョンソンは54年からカイ•ウィンディングと2トロンボーン•コンボを結成し、人気を博す。数年後には、ドラムにエルビン•ジョーンズ、ピアノにトミー•フラナガンを起用したバンドを率いコロンビアに録音を残している。60年代以降は、プレイヤーとして活躍する一方、アレンジャーや映画音楽を手がけるなど多方面に活躍の場を広げた。

2001年2月4日ビストル自殺を遂げる。享年77歳。
2010年04月24日 00時19分32秒

BN1505 Eminent Jay Jay Johnson Volume 1 JJ•ジョンソン

テーマ:BN1501-1600
The Eminent Jay Jay Johnson, Vol. 1/J.J. Johnson

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トロンボーンという楽器ゆえか、あまり取りざたされない演奏家であるJJ•ジョンソン。40年代にはチャーリー•パーカーのセッションに参加するなど活躍を見せた彼も、本作The Eminent Jay Jay Johnson Volume 1と2が録音された50年代前半、彼はジャズの世界を引退した状態であった。例外的にブルーノートの録音だけが残された。

いわゆるビバップと言われた音楽を牽引したチャーリー•パーカーがこの音楽の代名詞であるように、ビバップは一部の人の耳には刺激的であったが、多くの人々に受け入れられる要素は少なかった。速射砲のようなパッセージと、急激に上がったり下がったりする神経質なメロディラインは大衆の耳に心地よいものではなく、また口ずさめるものでもなかった。ビバップをより聴きやすくしたハードバップが出現するまで続いたジャズの低迷期に、ポストビバップを模索したJJ•ジョンソンが残した音楽の軌跡がこのThe Eminent Jay Jay Johnson Volume 1と2である。

このアルバムに聴かれるJJの演奏はもちろんすばらしいのだが、このセッションに参加した若きトランぺッター、クリフォード•ブラウンの輝かしいサウンドがこのアルバムの魅力となっている。彼はリーダーアルバムのほとんどをエマーシーに残したが、ブルーノートで聴く彼のサウンドの方がよりきらびやかに聴こえるのも、録音技師ルディ•バン•ゲルダーのマジックだろうか。この時代の録音のほとんどが彼の自宅の居間で行われているのだけれど。
2010年04月23日 00時26分24秒

BN1504 The Amazing Bud Powell Volume 2 バド•パウエル

テーマ:BN1501-1600
ジ・アメイジング・バド・パウエル Vol.1/バド・パウエル

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1949年、51年、53年のピアノトリオによる演奏がVolume 2 にまとめられている。全体的に「The Amazing Bud Powell Volume 1」ほどの迫力はないが、絶頂期といわれる40年代後半から50年代初頭のバド•パウエルをとらえた貴重な録音である。

Volume 1の印象が強すぎて、僕はあまりこのアルバムを通して聴く事が少なかったのだが、こうして久しぶりに冒頭のReets And Iから通して聴いていると、意外と味わいのある演奏だと感じたりする。

「ホーンライクなフレーズをピアノで演奏するバップピアニスト」という紋切り型の活字からバド•パウエルに入ってしまった自分としては、「The Amazing Bud Powell Volume 1」やルーストの「Bud Powell Trio」に彼の閃光とでもいうものを探していたのだが、次第に60年代のアルバム、特にSteepleChaseに録音した作品に興味を覚えはじめた。そこでは抜け殻となった彼の最後の炎とでもいうものを見る気がした。

バド•パウエルを聴き始めると、彼の全作品が聴きたくなってしまうのも、単に音楽的な興味にとどまらない、彼の人生にまつわる物語に僕がひどく惹かれるからであろう。

だが、当時のバドは麻薬に浸っており、気まぐれな演奏家を嫌ったアルフレド•ライオンは1957年までバドを録音することはなかった。

Autumn In New York、Polka Dots And Moonbeams、Over The Rainbow、You Go To My Headといったスタンダードも楽しめる、バド•パウエル入門には最適の一枚。

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