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読んだ本についての感想文と日々の雑感

ぼくはこの船から降りることができなかった。だから、楽になるために残された道は、人生から降りることだった。一段、また一段、と。夢でできた階段。一歩進むごとに、それらの夢に、さよならを言ったのさ。
友よ、ぼくは気違いじゃない。救いを求めて楽になる方法をみつけようとしているかぎり、人間は気違いにはなれない。どん底からはい上がろうとする人間は、飢えた動物のように狡猾だ。狂気の入り込む余地など、ありはしない。そこにあるのは、神より与えられた素晴らしい知恵。幾何学的な完璧さだ。夢に蝕まれて、ぼくの魂はボロボロになりそうだった。夢に向かって歩めばよさそうなものを。ぼくにはそれができなかった。
アレッサンドロ バリッコ「海の上のピアニスト」

フィッツジェラルドは見事な才能を持つ作家だったが、器用な作家ではなかった。そして失意のうちに酒に溺れるようになった。しかし、作家フィッツジェラルドの素晴らしい点は、現実の人生にどれだけ過酷に打ちのめされても、文章に対する信頼感を失わなかったことにある。彼は最後の最後まで、自分は書くことによって救済されるはずだと固く信じていた。(中略)フィッツジェラルドは死の間際まで、しがみつくように小説を書き続けていた。「この小説が完成すれば……」と自分に言い聞かせていた、「すべては回復される」。
村上春樹「スコット・フィッツジェラルド——ジャズ・エイジの旗手」

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最近、大西順子さんのTea Timeを、ほとんど毎日聴いている。
Hip Hopの曲があったりして、いささか面食らったが、彼女の強靱なタッチは、健在であり、
繰り返し聴くたびに、好きになる、そんなアルバムだ。
そして、彼女が十数年前にリリースしたアルバムも聴いてみると、
やはり、いい。
一つの作品は、何度も何度も鑑賞されて、初めてその価値について言及できるのだろう。
一度耳にしたぐらいで、わかった気になることは、鑑賞の対極にある状態のことである。

彼女が引退を表明した時にはひどく驚いたが、小澤征爾さんが指揮するサイトウ・キネン・オーケストラと一緒に、ラプソディー・イン・ブルーを演奏したというニュースを耳にしたときには、
聴いてみたいと思ったものだし、引退を撤回して、復帰してほしいと思ったものだ。

昨年のTokyo Jazzで復帰。
そして、今年の6月には新作Tea Timeをリリース。
すばらしいアルバムをリリースした彼女のこれからの活躍に期待だ。
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最近小熊秀雄の一編の詩「孤独の超特急」を知った。
冒頭から終いまで、やりきれない悲しみと癒しがたい孤立感とに始終苛まれている男の、
その男のうたごころとでもいったものが横溢している。
中原中也と同じ傾向を感じるが、そこまでのユーモアは溢れておらず、
困ったものだ。
ある事象に関心を寄せるとは、それを好きだろうが嫌いだろうが、
関心とは愛情表現のひとつに他ならない。
その意味において、「愛」の対義語は「無関心」なのである。


孤独の超特急

触れてくれるな、
さはつてくれるな、
静かにしてをいてくれ、
この世界一脆い
私といふ器物に、
批評もいらなければ
親切な介添もいらない、
やさしい忠告も
元気な煽動も、
すべてがいらない
のがれることのできない
夜がやつてきたとき
私は寝なければならないから、
そこまで私の夢を
よごしにやつて来てくれるな、
友よ、
あゝ、なんといふ人なつこい
世界に住んでゐながら、
君も僕も仲たがひをしたがるのだらう、
永遠につきさうもない
あらそひの中に
愛と憎しみの
ゴッタ返しの中に
唾を吐き吐き
人生の旅は
苦々しい路連れです、
生きることが
こんなに貧しく
こんなに忙しいこととは
お腹の中の
私は想像もしなかつたです。
友よ、
産れてきてみれば斯くの通りです、
ただ精神のウブ毛が
僕も君もまだとれてゐない、
子供のやうに
愛すべき正義をもつてゐる、
精神は純朴であれと叫び
生活は不純であれと叫ぶ、
私は混線してますます
感情の赤いスパークを発す、
階級闘争の
君の閑日月の
日記を見たいものだ、
私の閑日月は
焦燥と苦闘の焔で走る、
孤独の超特急だ、
帰ることのできない、
単線にのつてゐる
もろい素焼の
ボイラーは破裂しさうだ。

小熊秀雄
「小熊秀雄詩集」所収」
1935
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こういった記事を読んでいると、レディー・ガガのことが好きになってしまうな。

「レディー・ガガは、ソーシャルメディアで中国からの反応には言及していない。」
「中国がレディー・ガガ批判、ダライ・ラマと対談に『国民激怒』(http://jp.reuters.com/article/lady-gaga-dalai-lama-idJPKCN0ZF0AY)」

「プリンス、人生を私たちと共有してくれてありがとう。あなたは授けられた才能を共有せざるを得ないと感じて、匿名でいることを諦めてくれた。私たちはものすごく多くを学んだわ。あなたはただ、少し早く神を見つけただけ。神は天国で革新するために、上からあなたを必要としていたのね」
「レディー・ガガ、プリンスに『ありがとう』(http://www.mtvjapan.com/news/music/26902)」

「2011年3月11日に発生した東日本大震災に対し、ガガは即座に「WE PRAY FOR JAPAN 日本の為に祈りを」とデザインしたブレスレットを作成し販売。「収益はすべて日本に寄付する。モンスターたちよろしく」と自身のツイッターでコメントした。その後ブレスレットは2週間で1億2000万円以上売り上げ、全額寄付された。」
「そして2011年6月21日、多くの海外スターが来日をキャンセルする中、ガガは4回目の来日を果たした。放射能は怖くないのかという質問に『平気よ。世界のみんなに日本という美しい国を見てほしいわ』と語った。ガガは10日間の滞在で多くのメディアに出演し、記者会見では自身の手書きで『日本の為に祈りを』と書かれたティーカップに口紅の跡を付け、オークションに出品した。売り上げは全額震災の寄付に充てられる。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/レディー・ガガ
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十年ほど前(二〇〇五年の夏頃)、僕は郷里(四国)にある、とあるシステム会社に勤務していた。社長はジャズとオーディオが好きな人で、オーディオルーム(その会社にはなぜかそんな部屋があり、ばかでかいホーン型をしたスピーカー(avantgarde)が据えられていた。僕はそんな商品名さえ知らなかった)で、二人でジャズ(社長は自分が好きなKeith JarrettのSun Bear Concertsのレコードに聴き入っているのであった)を聴きながら、しきりに僕に向かって、松山でジャズ喫茶をやろうというのであった。
「どうせ、昼間は暇だから、お前は小説でも書いてろ。夜は酒でも出すかー」という、
いたって、ゆるやかな指示があったのだ。

が、当時三十代後半の、都内にある出版社を退職して田舎で自分ができる仕事も見つけられず、切羽詰まっていた僕には、社長の言葉がまるで絵空事にしか聞こえず、
「それはちょっと、むずかしくないでしょうか」と、
これまたゆるやかにかわしていた。その間、Keith Jarrettのピアノが鳴り続けている(まさか、その十年後に自分がSun Bear Concertsにどはまりすることとも知らずに)。

人生にはいろんな分岐点がある。今になって思えば、一か八かやってみればよかったな。コーヒーの焙煎をならっておけばよかった。なんだか楽しい思い出だ。今度、そんな機会があれば、やってみよー。ジャズという即興演奏を好む人間が失敗を恐れることは、そもそもにおいて自己矛盾なんだから。
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「介護保険法」に規定されている認知症対応型共同生活介護(以下、グループホーム)では、入所する一人ひとりに1つの居室を設けることになっており(例外あり)、9人を「1ユニット」として、固定された介護職員が生活を支援している。たいていのグループホームでは、1の施設に2ユニットを設けている。僕の勤める施設も同様。ところで、明日から僕は、自分がこの一年半ほど勤務したユニットから、別のユニットに異動になるのである。利用者様のこともわからず、そればかりかそこで働くスタッフのこともよくわからない職場に向かわなければならない。それもある程度の責任者(このあたりの権限と責任とが明確にされていないから気分が悪い)としてである。朝8時半に出勤。十数名分(利用者様とスタッフ)の昼食を作り、身体介護と生活介護とを行う。事務作業もそこそこにある。今月は外部評価も受けなければならない。むむむっと思いながら、Robert GlasperのBlack Radio 2を聴きながら、焼酎のお湯割を飲んで、頭をリラックスさせる今夜。
Vol. 2-Black Radio/Robert Experiment Glasper

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敷居が高いジャズの中でも、とりわけ何から聴いていいかわからない代表であるJohn Coltrane。

1966年7月22日に新宿厚生年金ホールでライブ録音されたPeace on Earthを、僕はとりわけ気に入って聴いている。
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Billie Holidayの写真はたくさん残されているが、僕の好きな一葉はこれ。


悲惨な生涯が取りざたされる彼女だが、この写真に写る彼女はとても美しい。
そして、彼女の歌声はどの時代のものでも、聴く者の心を揺さぶる。

僕は、自分の使っているiPhoneの待ち受け(?)画面にも使っている。
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自民党(公明党を含む)が強行に進める安保法制には断固反対である。
理油は簡明。アメリカ追随の安倍首相は、アメリカと同盟関係を強くすれば、我が国が「保存」されると考えている(馬鹿馬鹿しい)。

もっとも、集団的自衛権を認めること=「戦争がいやだ」という、単純な理由で僕が反対しているわけではない。
まず、自分の国は自分で守るということが原則であるのが僕の信念だ。
その上で、米国の協力を仰ぐならば、この法案もわからぬではない。
そもそも、自分の国のことなぞ考えないどころか、有事の際には米国が守ってくれると考えている人が多すぎやしないか?
僕の考えをわかりやすく書くと、
1 自分の国は自分たちだけで守る>2 自分たちで守る以外に場合によっては同盟国との安全保障を考慮してもよい(集団的自衛権)>3 戦争いやだ、憲法9条さえあれば自分たちを守ってくれる
という序列である。

学生をはじめとした若い方が、今国会で審議されている安全保障法制について、自民党案に反対している。
が、3を根拠とするならば、僕はその運動に反対したい。それは平和賛美ではなく、強者に隷属することなのだ。
1が根拠であるならば、僕は学生の方々、若い方々の運動や活動に賛成だ。

それには、まず、在日アメリカ軍を抜きに日本を守るには、いくらのコストを負担すればよいかについて、防衛省には予算案をだしてもらいたい。勿論、新国立競技場の予算案のようにはいくまい。第三者機関による査察も必要となろう。

そもそも戦争をするということは、2003年のイラク戦争を見ても明らかなように、外交の一手段である「戦争」という手段を望まない国(イラク)であっても、横暴な国(アメリカなど)が、自国の利権を優先するあまり、時の世界情勢によっては、期せずして戦争に巻き込まれてしまうことだってある。
さまざまな文献を読む限り、大東亜戦争(GHQにより「太平洋戦争」とされてしまったが、英国では「極東戦争」)の発端は、欧州大戦に参戦したい(また戦争による需要の高揚から景気回復を企図。実際、米国の景気は開戦してから回復している)ルーズベルトの意図により引き起こされたと解釈するのが妥当ではないか?

太平洋戦争(大東亜戦争)は、まるで我が国が引き起こしたと誤解されているが、真珠湾を攻撃(奇襲とされているが、外交上宣戦布告の交付文書が外務省職員の怠慢によりアメリカ側に渡すことが遅れた。もっとも、日本の暗号文書は開戦前に解読されており、ルーズベルトは真珠湾が攻撃されることを知っていたのだったが)する前から、支那大陸において、フライング・タイガース(アメリカの義勇軍であるが、事実上アメリカ空軍)と交戦中であり、戦争を望まない昭和天皇の意向をくんで繰り返された日米交渉は、いうまでもなくアメリカ側からハル・ノートが突きつけられ頓挫した。まるで悪玉とされている東条英機を、開戦前に首班に指名したのも戦争回避のためであった。

そのような理由で、3のように戦争がいやだという理由から反対するならば、僕は自民党と公明党がいうアメリカ追随集団的自衛権の方がまだマシだと思える。
本来、自分の国は自分で守ることであり、ローマ帝国の例を見るまでなく、他国に依存することは、亡国へと通じるのだ。
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文章を書くということを常々考える最近。
昨年まで所属した会社では毎日毎日数時間、数十時間、資格試験のテキストや問題集の原稿を書いていたので、「手グセ」「自分の気の向くまま」に文字を綴ることができなかった。
昨年の10月からは介護の仕事をしており、毎日、排泄介助をしたり、食事を作ったり、掃除や洗濯に追われる毎日。
書く暇などない。

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