新・狂人ブログ~暁は燃えているか!~

 映画レビューだったり、ヲタ話しだったリをゆるく更新。
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 様々なメディアに影響をもたらした、SF映画の金字塔的作品。その前日譚を、ルパート・ワイアット監督、ジェームズ・フランコ主演で映画化。


 過去の名作がモチーフなだけに、取っつきにくい内容かと思いきや、意外にもSF初心者にも分かりやすい、いい意味で敷居の低い良作だった。

 言葉を持たない猿(シーザー)が主人公なので、はたしてどうストーリーを展開させるのか興味津々だったが、下手なこじゃれたセリフに頼らず、表情や動きだけでそれ以上にキャラクターを表現、雄弁に語ってみせた演出手腕は見事。
 幼年期はやんちゃ坊主のように自由奔放、青年期(?)はピンと背筋を伸ばして凛々しくと、立ち振舞い一つにも彼の成長が見て取れる点も、注目したい。

 人間側の主人公であり、シーザーが高い知能を得るきっかけとなるアルツハイマー治療薬の開発者である研究員(ウィル)との、二重ストーリーがまた素晴らしい。飼い主である彼と、彼をはじめとした人間との関わりを機能的に使い、知能を持ったがゆえの苦悩や、無理解によって引き起こされる理不尽、種族間の越えられない壁等を巧みに、且つ多角的に観せる事に成功している。

 特に小生が「うまい!」と絶賛したいのは、食事中、アルツハイマーを患うウィルの父親の手に、シーザーがナイフの持ち方を直してあげるシーン。
 CMにも使われているので、印象に残っている人も多いと思うが、シーザーの驚異的な学習能力を見せつけただけでなく、人間らしい労りと慈愛の精神の芽生えと、やがて二人に訪れる悲劇をも示唆。わずか数秒ながら、物語の分岐点的意味合いを持つ、非常に重要で秀逸なカットだと言える。
 こういうのは、かつて日本映画の得意分野だったはずなのだが、財力と技術力で勝るハリウッドにアレをやられては、こちらとしては手も足も出ない。
 やたらと小難しい単語を羅列する、クソ哲学ごっこが正義だと信じている作家もどきは、本作を観て猛省すべき。


 鑑賞後、確認のためにオリジナルのDVDをツタヤでレンタル、視聴してみたが、本作が単なるリメイクやオマージュに止まらない、いわば相対のような作りになっている点に気づかされた。
 一部では「自らの叡智に驕る人類に対する警鐘」という見解もあり、確かにそういう側面も多分にあると存じ上げるが(てか、キャッチからしてそうだし)、本作の根底にあるものとは、実は劣等種、あるいは自分より劣るとみなした者に対する愚者の振る舞いであるように思える。
 オリジナルで主人公の存在と発言を全否定する議長も、本作で猿をいじめて喜ぶ保健センターの職員も、品格や立場の違いはあるにせい、「自分を(少なくとも相手より)優位と信じて疑わない」「一度見下した相手を絶対に認めない」という部分では、本質的に大差はないと個人的には感じた。
 少々拡大解釈になるかもしれないが、科学の進歩もさることながら「まず相手を認め、受け入れる事から始めないと、将来的にこうなっちゃうぜ」というラブ&ピースメッセージが、本シリーズには隠されていると察するが、いかがだろうか。
 …と、またもガラにもない事を書いてみる。

 もっとも、将来的に本当にチンパンジーが人間と同等の知能を持つようになるかは、まさに神のみぞ知るだし、その際、我々が彼らにどう接するべきかも、火急に議論すべき題材ではないとは思うが。


 一つだけ苦言、というより不安材料を述べるなら、オリジナルの「あの」ラストを知らないで観に行った人は、はたして今回のオチをどう捉えるだろうか。
 当たり前だが、本作はオリジナルのラストカットに繋がるよう制作されているわけで、いくら誰もがタイトルぐらいは耳にした事のあるSF映画の傑作とはいえ、劇場公開されたのは今から43年前。
 以前、職場の若い衆(平成生まれ)が松田優作十手(岡っ引きが持ってるアレ)を知らず、驚愕したことがあったが、今日日の若い観客にも、未見の人は多いはず。
 まあ、人伝いかネット情報、あるいは色々な作品でモチーフにされているので、まったく知らないという事はないとは思うが…。


 さておき。SFドラマとしてはもちろん、ある意味では上質のヒューマン(?)ドラマとも言える作品。オリジナルを観てなくても楽しめますが、鑑賞の前後で観るとより楽しめる事ウケアイ。
 

 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆☆★★+++

 星3つプラス3つ!! 









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