朝七時半。
雨戸を立てたままパソコンに向かっています。
外ではひっきりなしに風の音がうなっています。

実家で、妻は心を痛めていることでしょう。

高齢の義父が、毎年おこなわれているゴルフコンペに参加するため、朝早く出かけたはずです。
昔の職場のOBたちがおこなうもので、これに参加することが義父のこの半年の生活目標になっていました。嵐の予報もあり、十日ほど前から義父が風邪気味だったということもあって、妻はずっと心を痛めていました。

妻が、ゴルフの日にあわせて実家に行くと連絡したら、「私が出かける日に何をしにくるんだ。私が一日家にいる日に来なさい」と義父は言いました。
ゴルフ行きを止めたいのは山々だけど止められないので、心配だからせめて実家で待機していたいと考える妻と、「心配などして欲しくない、来るのなら私のいる時に来て、頼みごとをせっせとやってほしい」と考える義父との気持ちの行き違いは、仕方のないことです。

せめてお天気だけは穏やかだと良いのにと思っていましたが、予報どおりの強風です。

せっかく心配して実家へ出かけていくのに、義父と妻はしょっちゅう衝突しています。義父にとっては、文句を言いいあう娘がいること、それも大切な人間関係の一つと思います。


昨夜の電話では、「とりあえず関係は友好的」と妻は笑っていました。
それでも彼女の心配は募るばかりのようです。

朝早く居間の雨戸を開けて外の天気を見ました。雨は降っていませんでしたが、風が吹き荒れていました。
庭の小さな桜の木が、満開でした。昨年はざるに一杯ほどのさくらんぼが取れましたが、今年も楽しみです。
強い風に千切れるほど揺れながら、枝という枝に花をつけています。
小さな体で満身の力をこめて咲いているという感じでした。

老人とブログの海-桜