来週に来客があることになって、時間のゆとりがなくなったので、一日だけ東京に出る日を作った。


去年の夏の旅行でユーロが少し余っていた。円安になるのを待っていたら、ユーロに対して少し円が安くなっていたので、この機会にと、羽田の両替所で円に戻した。

他にはしたいことの当てがなかったので、四谷のタン料理屋でランチを食べてから、文庫本の小説を二冊買い有楽町で映画を観た。映画は「カメレオン」。そんな映画をやっていることも知らなかった。

看板を観て飛び込んだだけだったが、思いのほか面白かった。

鉄板焼きの鉄板の上を歩いているような暑さの中、街をあてもなくぶらつきながら、そんな風に無駄に時間を過ごすことの贅沢さを思った。

買った小説のひとつは時代小説で、もう一つはポルノチックな現代小説。

時代小説から読み出したらこれも思いのほか面白くて、喫茶店で時間を取ってすこし読んだりした。


その前の夜に八王子でまたひどい事件があったことなど何も知らなかった。