ノーベル文学賞にボブディランが選ばれたことについては、へーという感想だった。

 

懐かしいボブディランそのものよりも「学生街の喫茶店」というガロの歌を思い出した。

「学生でにぎやかなその店の 片隅で聞いていた ボブディラン」という歌詞の巧みな時代の写し方が、「風に吹かれて」などを下手な英語で声を合わせて歌っていた少し前の自分を思い出させて、ガロの歌は、流れ始めたころ何度も口ずさんだ。

 

今回、初めて「学生街の喫茶店」についてネット検索してみたら、ボブディランは私より二つ三つ上の、いわば同世代だが、この歌の作曲も作詞も私より十歳くらい上の人物の仕事だった。

 

そして、ボブディランはノーベル賞どこ吹く風で受賞をどうするか返事もせずに今も歌っている。

 

時は流れた。

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アゲハチョウ

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8月下旬のこと、夏の盛りを過ぎたころ、玄関の明り取りガラスの桟に、緑色の大きな芋虫が張り付いていた。

全く動かないので放っておいたら、数日後茶色の鞘を作って蛹になっていた。

9月に入っても変化しないので、つづく暑さのため中で死んでいるのかと思ったが、妻が「蛹の時期は思いがけず長いから」というので手を出さなかった。

9月下旬に、蛹の殻の脇が裂けているのに気付いた。

殻を割ってみるとすっかり空洞になっていた。

妻に教えると、大人になって飛んで行ったんだ、と喜んだ。

つい先日、テラスのハイビスカスの花の周りを碧いアゲハチョウがひらひら飛んでいた。

あの蛹が変態した成虫だろうかと思った。

妻に教えたら、また妻が喜んだ。

そういえば、私は最近また一つ歳をとって、テレビの報道によれば、その歳はもはや男子の平均健康寿命を超えたのだという。蝶の一生に比べると人の一生はまるで永遠のように永いなと、ふいに思った。

また別に、「胡蝶の夢」の故事も思い出した。

 

 

 

 

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