お疲れ様でした

テーマ:
先ほど、義父が死んだ。

何かのはずみで目が覚めた。
隣を見たら妻の姿がなかったので、彼女がトイレに立った拍子に目が覚めたのだと思った。
気がつくと居間の電話が鳴りだしていた。
あるいは、その電話のベルで目がさめたのかもしれない。
薄暗い居間で電話機の子機をとったが、子機の受信ボタンの位置が分からずもたついていたら、妻が戻ってきて電話を受けた。

電話は予想通り義弟からで、義父の入っている施設から電話を受けそちらに向かっている最中だと言った。
しばらくしてもう一度電話があった。
義弟が施設に着いた時は義父は息を引き取った後だったという。

二日前にも同じ症状があった。急速に血中の酸素濃度が低下したのだが、酸素吸入をすると血中の酸素濃度が上がり、意識はしっかりした。
昨日も義弟といろいろ話をしたらしい。

今日、息を引き取る直前、施設の職員には、苦しくないから吸入器をはずせと言ったということだった。

義母が倒れて以来、何年もの間、妻の苦労を見てきた。

もう少し働きたいという思いを殺して退職し、旅行や趣味の稽古事も控えて義母の介護や義父の世話に通った。
その苦労が義父や義弟に十分に理解されていないという思いが、妻の苦しみの源の一つだった。
過ぎた日々の苦い思いがいまさらなかったことにされることはないだろうが、この一年、義弟が義父に寄り添ってあれこれ世話を焼き続けるようになったことで、妻の負担は大きく減少し、義父とも義弟とも、おもいやり深く仲良い関係が維持されるようになった。

98歳の人生を生き抜いた義父に、お疲れ様といいたい。
そして、妻にも義弟にも、同じように。




AD

なでしこジャパン

テーマ:
妻の義父訪問の運転手をした。
車のラジオから、女子サッカーのワールドカップ準決勝の実況放送が流れてきた。イングランドのオウンゴールの瞬間の中継は、最初はアナウンサーも戸惑っていて様子がよくわからなかった。
試合後の宮間あやキャプテンのインタビューが印象に残った。「もちろん相手にとってはアンラッキーなゴールでしたけど、気持ちで押し切れたんじゃないかと思います」という言葉は良く行き届いていたと思う。
文脈は「棚ぼたで転がり込んだ勝利のようだが、それは自分たち自身の闘いの結果だった」と聞けるが、それを「相手にとってはアンラッキーなゴール」といいあらわしたところに、戦った相手選手への思いやりが感じられたから。
夜のNHKニュースの字幕で、「(自分たちにとって)ラッキーなゴールだったけど」と誤表示しているのを見かけて、余計その思いを強くした。
AD