今朝、廊下になにやら動いているものがありました。よく見たら小さな毛虫でした。庭に捨てながら見たら桜も桃も梅も分厚く葉が茂っています。その下で畑仕事をしている妻が連れてきたのでしょう。

娘の結婚式の衣装合わせに出かけた前回の記事から、あっという間に三週間が経ちました。
仕事も私事も立て込んで、いろいろ忙しかったのですが、まあ元気に暮らしています。

今朝、ようやく『西行花伝』を読み終えました。

高校生時代に目にして、下の句だけ頭に残っていた有名な歌。
 年たけてまた越ゆべしと思いきや 命なりけり小夜の中山
の、上の句と歌の意味をようやく知ることが出来ました。
ネットが便利になった昨今ですから、覚えていた下の句だけからでもいくらも検索できたのですが、もう何十年も前に調べることを諦めていたので、下の句がどういうわけか何かあるたびに頭に浮かんだのですが、ネットでは一度も調べませんでした。
小説がようやく終わりに近づいたところでこの歌が出てきて、そうか西行の歌だったのだと、思い出したのか初めて知ったのかも定かでないまま納得し、改めてネットでも検索してみて、この歌が本当によく知られた歌であることを再確認したのでした。

三日前の日曜日に、40年前大学のサークルの後輩だった女性と会いました。彼女の友人が展覧会を開き、かの女が私と私より一年先輩の男性にも声をかけて、三人で見に行ったのです。
私と彼女は、ただの先輩後輩でおわりましたが、一時私は彼女と映画を見たり鎌倉を歩いたりしていたものですから、懐かしくて先輩との待ち合わせ時間より二時間早く待ち合わせようと連絡しました。
彼女はそれに応じ二人で昼食を食べてから、展覧会場で先輩と落ち合いました。
絵を見た後、三人でお茶を飲みながらまた二時間ほど話をしました。

「今『西行花伝』を読んでいる」というと、案の定、昔から博覧強記で、読書家としても鳴らしていた先輩はあっさり、「ああ俺も読んだよ、西行が身分違いの女性に恋をする話だな」と言いました。

国文科卒の後輩は、その女性待賢門院のこともよく知っていて、「あのひと、いやよね」と一蹴しました。
待賢門院についてはいろいろな人が興味深げに書いているようです。
とても有名な話ですが、鳥羽天皇(後に上皇)の妻になりながらその祖父で育ての親同然の白河法皇とも関係を続け、鳥羽天皇の子どもとされていた崇徳天皇は当時から鳥羽天皇の祖父白河上皇の子どもとうわさされていました。
後輩はそのこともよく承知していて、そのことを言ったのでしょう。
そして一方で「西行の歌は本当にいわね」と言いました。
私はなんとなく辻邦生の描く西行も、以前から時々目にしていた彼の歌も、好きにはなれない気がしていたので、「俺はちょっとだめだな」と言いました。

そういえば、私たちは40年前もよくこんな風にすれ違ったのでした。

この数十年の間に年賀状だけはやり取りし、サークルの同窓会などで何年に一度かは顔を合わせ、少しは言葉も交わしていましたが、今回はずいぶん気さくに言葉のやり取りも出来ました。
また展覧会を開いた女性が「壬生さんのことは、昔ずいぶん彼女から聞いていたのよね」などといったものですから、時間の壁もすっかり消え去って、むしろ昔よりも気楽に言葉のラリーが出来たような気がしました。

 年たけてまた越ゆべしと思いきや 命なりけり小夜の中山

そしてふと、この歌の姿がまた西行の見た風景とは違った形で、しかしどこかつながる想いで見えてきました。

後輩には「西行は好きではない」といってしまったくせに、数日たって『西行花伝』を読み終えた今、少し西行の歌を読み返してみようかという気持ちになり始めています。
そして、待賢門院についても。





AD

サンシャ○ンシティー

テーマ:
○袋に来ています。
妻と娘とその連れ合いは時間のかかる用事をしているので、私だけ、ネットカフェでパソコンに向かったり、漫画を読んだりしています。

オープンスペースでパソコンに向かっていますが、隣で若者たち三人組が何か共通のゲームをしているようです。
断片的な会話が耳に入りますが、言っていることはまったく理解できません。
切れ切れに聞こえる助詞や普通名詞や動詞は何とかわかるのですが、不思議な感覚です。
AD

さくらんぼ

テーマ:
三日の記事の写真は、一日に妻が摘んだ今年最初のさくらんぼでした。
今日の写真は、昨日四日に私が摘んださくらんぼの写真です。
笊一杯摘んだら後は小鳥にと思って摘み始めたのですが、つい惜しくなってしまって、笊一杯と半分摘んでしまいました。
隣の畑で妻の畑仲間のお年寄りが作業をしていましたから、妻がパックに入れておすそ分けをしました。さらに、私が普段お世話になっている友人にも届けることにしました。丁度その仕分けをしたところです。

色もまた一段と鮮やかになり、甘味も増していました。

そろそろ実が弾けそうだし、雨になるといっぺんに割れてしまうわよと妻に言われて、その気になって摘みました。
十時頃摘み始めたのですが、日差しが強く、おまけに興も乗ってきましたので、途中で部屋に戻って帽子などもかぶったりしましたから、妻はちょっと驚いていました。

昨夜少し遅く、ざっと雨が降りました。
一時の激しい雨音を聞きながら、さくらんぼを摘んで置いてよかったと思いました。

妻が言うには、今年は梅とスモモの実が少ないそうです。

柿も去年が豊作だったので今年は裏の年かもしれません。
そう聞いたり思ったりすると、余計にさくらんぼの豊作がうれしかったのでした。

老人とブログの海-豊作

AD

五月晴れ

テーマ:
五月に入ってさわやかな天気が続いています。

庭の桜の木にサクランボがなりました。
花の塩漬けを楽しませてくれた木です。
先日、その実を妻が少し摘んできました。

市販のもののようには甘くないし小さいのですが、ほんのりとした甘味と香りがなんともいえません。
しかも日に日に赤みを増し、甘味も深くなっています。

今日は1歳と3歳の女の子を連れた二人の若い女性が我が家にやってきました。
3歳の女の子と一緒にサクランボを摘んだら、この子がサクランボを大好きで、いくつでも食べました。
二回も庭に出て、二皿摘みました。

なんだかその様子を見ていたら、幸せな気分になりました。

写真は最初の収穫時のものです。

妻は柔らかそうな葉を何枚かとって、塩に漬けています。
桜餅を作るそうです。
明日少しまとめて実を摘んで、後は庭に来る小鳥たちにあげることにしましょう。

老人とブログの海-サクランボ