「波の数だけ抱きしめて」には少なくとも2冊の実在する雑誌「ポパイ」が映画の中で
小物の一つとして使われています
↑デノンのタンテ上に注目、レコードの曲アタマに目印をつける為に
右下の雑誌「ポパイ」の表紙をちぎって使っています
このポパイは実在する「ポパイの」1982年3月25日号
この映画は1982年の5月から7月までを描いてるので、全然間違いなく
上手に小物を使ってるところはさすがホイチョイ!
で次はわかりやすいシーン、このミニFMを紹介する記事を持ってくるとこで
↑これは調べやすかったです、古雑誌のサイトで表紙さがしがカンタンだし
高画質だと「6月25日号」が見えますね「270円」安っ!
雑誌「ポパイ」の1982年6月25日号
しかしここで問題なのが中身です
↑よく出来てます、ちなみに左側の「恋のムーンサルト 夏だからア・ナ・タ」は
実在の記事です、言葉の意味が理解できないところがいい
で、さらに記事を広げるシーンでは・・・
↑(「集収」ってのが当時っぽいか、今では変換すらしない・・・)
虫眼鏡片手に文章を下記に再現しました(××は判読不能、句読点などはそのままですが
間違いがあればご勘弁を、指摘等あれば「コメント」にて)
※映像は某放送からの録画版です、ブルーレイ盤だともすこし綺麗に見えたかな
ボクらはミニFM局KIWIで湘南情報を集収する
湘南を走った日からFM湘南「KIWI」がボクらの一番頼りになるステーション。
これで交通渋滞も楽し楽しなのだ。
L. A. 感覚のノンストップミュージックが新しい
KIWIラジオとショップ合せて5人前後のこの局のスタッフも全員が学生。
だから××定められた時間にローカル・ニュースがあるわけ
××放送(最初の字が「海」に見えるので「海賊」?)を聴いていて、
非常に腹の立つことがある。人が真剣に聴いているのに、
DJがヘタだったり、レコードの選曲がダメだったり・・・
とにかくリスナーのことなんか少しも考えないのだから。
その点、このKIWIは、テンポのいいDJ、ノンストップで気持ちのイイ音楽が聞ける。
局内に6(「5」にも見える)人いるラジオのDJのうち、一番若い女の子、田中真理子さんは、
昨年の6月にアナウンサー養成学校を卒業したばかり。まだ20歳ぐらいかしら、
写真を撮ろうとしたらキャッキャッ言って逃げ回っていた。
放送の仕事が好きなKIWIの若い人にとっては、KIWIもひとつの放送局にすぎないのだ。
事実、KIWIの放送はまったくプロフェッショナル、
しかもFM KIWIはライブ、ドキュメントと多様な放送を(も?) している。
FM KIWIの発信基地はサーフショップ「サンデービーチ」。
ここのチーフ・アナウンサーである田中真理子さんは毎日2時間のDJをしている。
「『クロック・ウォッチャー』という番組でね、おしゃべりしながら自分でレコードを回して、
ミキシングもするんですよ。たしかにスタッフが少なくてハードですけど、
このステーションは3つの放送を持つユニークな局です。おもしろいですよ」
放送局というのはどんなに大きくても小さくても基本的な仕組みは全く同じなんだ。
放送局において最も大切な部分は、音の入口であるマイクロフォンと
多くの音を混ぜ合わせて一つにするミキサー、そして電波を飛ばす発信機(?)
すなわちトランスミッターだ。この3つを「×イ」(ポパイ?)では三種の神器(?)と呼ん×××(以下不明)
これだけで目がショボショボになりましたが、この記事によると、このKiwi局には6人のDJがおり
そのうち一番若いのが20歳の田中真理子(ミポリン)という事になってる
しかもチーフアナウンサーなんですね、1日2時間のショーを持ってることになってる
・・・じゃあ、他の時間を担当する5人って、どこにいたんでしょうか???
映画では全然でてきませぬ、高橋裕子(松下由樹)がミポリンのお手伝いをする
シーンがありますが、しゃべってるような雰囲気はないですね
やっぱり丸正魚店のオヤジが演歌流してるんでしょうか・・・
ま、映画ですから想像は勝手ですが、それにしてもちょっと嬉しい再発見でありましたね
こういう作業は「ブレードランナー」をブルーレイ盤で「再生」「一時停止」で慣れてます、ハイ
ひとり再発見祭りというやつです
・・・でもちょっとだけオカシイですね、ショップとラジオがスタッフ合わせて5人なのに
DJは6人なんて・・・DJが5人だとしても、映画には4人しか見えない・・・
ナゾだ・・・まるで「ブレードランナー」のレプリカントの数のようだ・・・(強引)
ちなみに、この当時の「ポパイ」で、ワタシは10月号を大切に保存しています
当時手に入れて大切に大切に持ってるものですが、その中にこんな記事が
↑左ページの上はヘレン笹野(いまどこへ?)、下は村上里佳子(現RIKACO)
右ページでは手塚理美に加来千賀子などです、若いっ・・・でもお気づきでしょうか
前々回紹介した湘南の1982年の女の子とは全然雰囲気違いますね
同じ1982年の女の子なのですがどこか垢抜けてる雰囲気です
さて、この1982年当時の「ポパイ」のコラムでなんといっても面白かったのが泉麻人の文章
1982年10月号では昭和30年代の平凡を引っ張り出して
独自のツッコミを今と変わらぬ文章で楽しませてくれていますが、
実は映画「波の数だけ抱きしめて」の時代考証が泉麻人その人なのです
だからここまで力いれて精巧に再現できたんだね、納得
明日はラジオ局としての「波の数だけ抱きしめて」です