スズキ建築設計ファミリーのブログ

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*ビニル袋のような,呼吸しない室内空間?

私たち,日本の住宅展示場や販売チラシ、近くの建売住宅のモデルハウス、分譲住宅、住宅雑誌などなど、仕事上、どんな内装なのか気になって見てしまいます。

その内容というと、外部の仕上げのことなども気になりますが、もっと気になるのは、毎日、大半の時間を過ごす室内の内装のことです。

結論から言ってしまうと、ほとんど、石油化学建材で内装され、ほとんどが塩化ビニル壁紙と言っていいほどです。

ほとんど、床には、均一に見え、傷が付きにくくメンテナンスが楽な、塩化ビニル又はオレフェンシート貼りのフローリング、内壁や天井は、ホワイト系のエンボス柄、模様のビニル壁紙(塩化ビニル壁紙)、内装ドアやドア枠は、塩化ビニル又はオレフェンシート貼りの木目風,木目調の部材です。

これが、玄関、ホール、ローカ、リビング、洗面脱衣室、トイレ、階段室、和室、寝室、子供室、クローゼット、押入、物入れまで、内壁、天井ともビニル壁紙で仕上げられています。

まさに、家全体が,塩化ビニルの大きな袋になっていて、そのビニル袋の中で、生活しているという状況です。
このことに、気が付いていないことが問題です。


それらの「ビニル壁紙ハウス」は、「私たちは、なぜ、ビニル壁紙を使わないのか!・その1」で記載しましたドイツの医師、パラセルサスの提唱する「第三の皮膚」のように、呼吸するなどの機能はまったくなく、大きくかけ離れた住まいです。

家を造る側の,ハウスメーカーや建築業者、建売業者、分業業者側にとっても都合が良く、腕の良い大工や職人が不要で、ビニル壁紙の下地の石膏ボードを、家全体を貼り尽くせば良いのです。

とくに、日本は地震国のため、地震の揺れで、家の構造材である柱の動きと壁の動きを出来るだけ伝えないように、昔の家は、胴縁と言う木材の壁下地材を施工していましたが、かなり前からですが、建築コストを減らすために、現在では、ハウスメーカーをはじめ、大半の施工業者が施工していないと言っていいほどです。(施工している業者は、お客様のことを考えている業者でしょう。)

柱にダイレクトに,石膏ボードを施工すると、小さな地震の揺れでも,振動が直接伝わり、仕上げに影響が出やすい。

これなどは、先人の木造住宅に関わる人たちが、地震国の為、出来るだけ仕上げに影響を与えずに,壁の割れや、ねじれなどを回避していた知恵の一つですが、まったくといいほど無くなり、現在では、小さな揺れでも内壁に,影響してきます。

そうすると、やはり、伸びチジミがして、これらを隠すビニル壁紙が都合が良くなってくるのです。
さらに、石膏ボードの凹凸が目立たないように、作る方からすると、エンボスの柄の塩化ビニル壁紙が、下地のひどさを隠してくれるのです。

しかし、見た目の良さと均一性を重視する業者側と、やはり、本物を知らない見た目を重視する建築主にとっては,色合いが良く、造られた均一性やモダンな模様に見せられた結果、自分の大切な住まいまでもビニールの袋のような住まいにしてしまうのです。
呼吸する素材など、一切れもありません。

近年、建築される日本の住宅の大半は、呼吸するような木材を代表とする木材を内装に使用することは少なく、しっくいなどの左官材料などの素材も一部見直されてきましたが少なく、湿度調節機能を持たない,床、内壁と天井、冬には、結露が発生し、カビやダニの原因となっています。
また、ビニル壁紙=ビニル系クロスは、熱分解すると大量の塩素・塩酸やダイオキシンのような有害で猛毒の有機塩素化合物のガスを生成することから、火災になった場合には、非常に危険であることはあきらかです。
さらに、ビニル壁紙のように、軟らかくしなやかさが要求される製品は、生成加工性を改良し、柔軟性を持たせるために、「可塑剤」を20~50%も含まれています。

統計によると、日本の住宅の90%以上が、内装材がビニル壁紙という状態で、住んでいる人達も、そのようなもので、それがあたりまえと思っているのです。

長女が、ドイツの建築内装会社に勤務したり、現在は、スイスに住んでいるので、住宅の内装や、病院などの医療施設の内装を気にしてみていますが、ドイツなどでは医療機関の内装は,ビニル壁紙は使用してはダメと言うことを聞きました。また、スイスで、出産したときの、州立病院は、腰板部分やストレッチャーガードは木製で、内装は塗装でした。
日本の病院の100%は、塩化ビニル製品です。

塩化ビニル製品には、多くの有害物質が含有していますが、特に、私たち、人間に有害な影響を与える物質の一つが「可塑剤」です。
ビニル壁紙・構成図


このように、可塑剤は、DOP,TCP,TCEPなど、様々な種類があります。
なかでも、DOP(ジオクチルフタレート)は、高い生産性を占めています。

ラットへの投与実験の結果、睾丸萎縮、メスの場合には、胎児死亡、催奇形性、肝細胞ガンの発生などが報告されています。

合皮製品や塩化ビニル製品は、経年劣化すると、ボロボロになってきたり、もろくなってきます。
これは、製品に含まれている「可塑剤」が、揮発してしまうからです。
つまり、ビニル壁紙の場合は、室内の空気を汚染しているのです。

そして、私たちの、肺を通じて、体内に取り込まれていくのです。





一般的に、食べ物は、大変気をつけるのですが、この図が示すように、空気を私たちは、1日に一人当り18㎏も,体内に取り込んでいるのです。
そして、肺に取り込んだ空気は、食べ物のように、胃や腸、肝臓、腎臓などの消化機能やフィルター機能が無く、直接、血液に取り込んで行ってしまうのです。

室内の空気汚染が、いかに怖く、いかに大事かと言うことです。

私たちは、だから、身近なところに、健康で安全な素材を使うことを進めているのです。

次回の「その3」は、ビニル壁紙の構成及び含有物質です。

楽しみに。

株式会社スズキ建築設計事務所
鈴木 明
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