高橋涼介 数学論 (RyosukeScience)

今世紀に入ってからの数学の発達は、まことに著しいものがある。すでに前世紀の終わりにおいて、数学は分科の下に分科を生じ、隔絶せる部門との意想外の交渉を生じ、到底その全体を達することが不可能なまでに発達した。


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東大の濱田純一総長が大学のパンフレットで「『外国語=英語』」という考えには注意を要します」と挨拶したのと同じような趣旨の文章が、2012年の東大の後期試験の英語の問題として出題されました。
ずばり「言語が世界語になる理由は何か」という趣旨の比較的長い英文が課題文です。それを読んで日本語で要約したり、英語で説明したり、論述したりという硬派な内容です。独創性のない英文ではありますが、英語学習者が一度はきちんと考えておきたい基本事項を扱った文章です。
主張の中心は、「言語が国際語になるには政治力、とりわけ軍事力、そしてさらには経済力が必要だ」というものです。試験で出された英文が長文なため、ポイントだけを確認していきます。
問題文章は次のように始まります。
Why a language becomes global language has little to do with the number of prople who speak it. (ある言語が世界語になる理由は、その言語の話し手の数とはほとんど関係がない)
続いて、言語が世界語になる理由を、言語そのものの特性や、その言語にまつわる文化を根拠にして説明することもできないと主張した後に、次の文が続きます。
A language becomes an intetnational language for one chief reason: the political power of its people - especially their military power. (ある言語が世界語になるのは、一つの主要な理由のせいであり、それは、その言語を使う人たちの政治力、それも特に、軍事力である)
さらに次のように修正していきます。
But intetnational language dominance is not solely the result of military might. It may take a military powerful nation to establish a language. but it takes an economically powerful one to maintain and expand it. (しかし、国際語の支配はただ単に軍事力の結果というわけでもない。ある言語を確立するには軍事的な強国が必要かもしれないが、その言語を維持拡大するには経済的な大国が必要なのである)
そして、英語についての評価が下されます。
English was in right place at right time. (英語は、適切なときに、適切な位置にいた)
これは、the right man in the right place  「適材適所」という慣用句をもじったもので、それをちょっと皮肉めいた調子に使い直しています。
英語が世界語になったのは、英国や米国が19世紀から、20世紀、21世紀へとつながる時代に、世界の覇権を握る立場にあったという幸運に支えられてのことだという主張です。相対化できる視点を求めていることになります。さらに広げていけば、東大入試の全体像とも重なり合っています。
受験勉強という課題をこなしながら、それを超えて相対化することのできる、視野の広やかな受験生であってほしいのです。それはまた濱田総長 (および多くの教員たち) の問題意識ともつながっていると言えるでしょう。
東大の中では「英国、アメリカ一辺倒では困りますよ」という思いが空気のように共有化されているのでしょう。出題のテーマとなる外国の舞台も、通常の入試英文はアメリカないしは日本に偏りがちですが、東大では、意図的に舞台を拡散させるかのように、世界中に散らばらせています。
実は英語がまったくできなくても東大の前期試験を受験することができます。英語以外の外国語の入試科目が用意されていますから。そしてまた、複数言語にまたがることも可能です。例えば、途中までフランス語で解き、残りを英語で答えてもよいのです。
東大のサイトでも「入試問題においては多くの外国語による受験に門戸を開いています。具体的には英語のほか、ドイツ語、フランス語、中国語等による受験が可能です」と明言されています(英語「以外」の方が難度が低いのですが)。近い将来、英語以外の2つをまたいで解くことができなくなるようですが、少し悲しい変化です。
東大前期英語入試の第5問で出題された長文読解の出題テーマを振り返ってみると、総長挨拶とベクトルの向きを同じくしたような出題が10年以上にわたってされていることが読み取れます。イラン、東パキスタン、イタリア人の少年の話などが舞台になっています。他に第1問でも、ガリレオ (イタリア)、マダガスカル、インド、さらには小惑星がテーマになっています。
まさに英語の問題ではありますが、「英語一辺倒、アメリカ英語一辺倒では困ります」というメッセージが伝わってきます。

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