20150504文学フリマ感想

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こないだの文フリで購入した作品の感想です。
この間って言ってるけど、もう1か月以上は経ってるからね。どんだけ遅いんだって話ですが。
その後に参加した、たぶん書店での感想も書こうと思ってたんだけど、なんかさらにいつになるんだって感じなので、ひとまず保留。

★「ぼくたちのみたそらはきっとつながっている」
主催・くまっこさん(@cumazou3)
空想のまちアンソロジー
ツイッターで企画が流れてきたのを見て、文字書きとしてこっそりと興味を持ってて、結局チキンな理由で見守ってた作品。
読み終えて、ひとまず「ゆきのふるまち」を駆って来なかったことに、ダァン!!(何かにぶつかる音)ってなった。自分愚かすぎる。
アンソロジーなので、いろんな方が書いた作品集。色んな人が書いているから、いろんな雰囲気の文体であったり街並みであったりする。けど、文章の根底に流れている感覚が同じ。このアンソロがつくられた、切欠と言うか、はじまりのまちである「雪町」の事を知りたくなった。知りたくなった!!自分愚か!!(ダァン!!(何かに突進))
それぞれの街に町特有の個性があるため、その個性に沿ったプロが存在している点も私的にはかなりツボでした。なので、どの町(短編)が良い、とか、選べない。無茶言うなって感じ。
そこで生きていくための、喜びとか、辛いところとか、理由とか、そういうの、大好物です。

参加された執筆者の中で、世津路さんは何度か作品を拝読したことがある。その他の方々は初めてお読みする。けど、文章に慣れている世津路さんはもちろん、他の方の作品も、すいすいとその光景が広がっていくのだ。文字書き的にはすごく嫉妬する。けど、読み人的には幸せな出会い。
人それぞれ文章に癖が在って、読みやすい読みにくいっていうのはあって当然だと思う。文章の癖と読んでて光景が広がる、っていうのは別物。読んでて感覚的に実感できる文章は、その言葉にどれだけ説得力があるかっていう事なのだとおもう。
例え読みやすい文章でも説得力がなければ、何の光景も広がらない。逆に癖のある文章でも嘘を本当にしてくれる力があれば読み手はそこに夢を見れるのです。少なくとも、私は。

水没していく雨町の哀しい蒼の色とか、砂町の、砂の上を渡る熱風の先にあるコーヒーの匂いとか、蛍町の街路に灯るランプが揺れる様子とか、粗削りの稜線から差す白い朝日の中、まっだ闇に沈む谷間をグライダーが飛び越えていく様子とか、たまんないね!本好きに対して見習い司書さんのお話とか、もう狡いとしか言いようがないよね!!もうわかった。私、旅人になって野望町に手紙を送る人になるわ。
世界地図がもっと広がっていく事を、楽しみにしつつ。


★「にゃあの話」
相沢ナナコさん(@nakotic)
ツイッターで流れてきた「言葉でハートを打て!」企画が初出
呼んでいる側的には、にゃあもみいみいも可愛くて、既に大変なことになっちゃってますよ。という作品です。
猫、にゃあが普段どんなことを考えているかインタビューされてるお話です。みいみいもインタビューされてます。
あれやで、私、ツイッターでにゃあの話を読んで以来、猫を見かける度に「にゃあ、だ。にゃあ、にゃあ」と呼びかけてしまうようになっちゃったんだから。子供がそう呼びかけている様子は可愛いかもだけど、こちとら三十半ばのおばちゃんなんだっつーの。でも猫を見かけると、にゃあ語が頭をよぎってっしまって、「にゃあ、」と呼びかけてしまうんじゃよ。もう末期だね!生き物としてかなりいけてなくても仕方がないね!
はー、にうにう、飲みたくなった。

★「ぼくとおねえちゃんのあいだにある300のことのは」
世津路 章さん(@compota_nomoo)
ツイッター企画300字SS企画より
年の差属性は、私的にはそれなりにあって、でも方向はどちらかというと「青年と幼女」だったのだけど、世津路さんの影響で「おねえさんとぼく」にも引っかかるようになりました。でもねー年の差関連は露骨なエロはあまり好きではないんだけどね。ま、そこはかとなく漂ってくるエロスな感じは大好物です(っていうとホント変態的なんだけど)。
設定的に「そして少年は松明を」が一番ツボです。視覚的にも印象的。焔の赤と雪の白。そこに至るまでの色々がすごく読みたい。とはいえ、他の300字話もそこに至るまでとか、発端に始まるお話を読みたいのだけどね。怖いもの見たさでいたいけなぼくと~の周辺話がきになります。この作者さん、優しい雰囲気の世界観って印象が強いのだけど、こういう翳ってるのも上手だから、きっとぞくぞくしちゃうんだろうなぁ。と。

★「街歩き おみやげ帖」「猫目月鑑賞会のご案内」
door220さん(@door220)
マッチ箱のおはなしを今年もまた一つ。海街を舞台にした小話です。にゃあのはなし、を購入予定だったので、猫のお話っぽい、と手に入れた。
猫目月の鑑賞会に参加したいものです。
おみやげ帖は、とりあえず海街と山街に行きたくなった。罪作りだ……。
内側に折ってある面に書かれた、「まっさらな処方箋」という言葉に、胸がときめいた。
自重を忘れて小話を書いてみた。歯止めを掛けずに以下ページに掲載するけど、場合によっては消します。

http://privatter.net/p/859144


★「僕とQ」「Aとわたし」
青川有子さん(@f0f8ff)
同じ出来事を二つの視点で描いた作品。Q⇒Aという順番で読んで、またQを読むとにやりとします。ちなみに、半分正解でした。半分は分からなかった。ん?って思うことはあったけど、彼らにとっての常識はそうなのかな、っていうので納得してた。なんのこっちゃと思う方は読んでみると良いよ。
なんだかんだ言ってるけど、君ら甘酸っぱいよ。私個人としては、Aさんの性格もQさんの性質も些末な事なんおだけど、彼らにとってはすごく重要で、だからこそのもだもだ感が可愛いし甘酸っぱい。特に「僕」の色々と考え込んじゃうその面倒さ、嫌いじゃない。「僕とQ」のくだり、「僕は時計を見た。二時間」という一文。その面倒臭さ加減!!(褒めてます)
結婚する前には24時間耐えられるか試すのかもなぁ、と思ってたら箱根に行ってたのでもう試し済みってことか。と。へっへっへ(おっさん臭くてすみません)
ちなみに、「わたし」の見た目が派手な印象に反しての繊細さというか臆病になっている感じに対し、(もう少し大人になって、それを武器にできるふてぶてしさを知ればモッテモテになるよ君)とも思ってしまった自分、ホント思考がおっさんで申し訳ない。笑

★「荒野の竜」
青川有子さん(@f0f8ff)
二章に分かれたお話です。上の作品と同じ作者さんだからか、一章⇒二章と読み終えて、また一章を読み返したくなるような作品。
自分を認めて欲しい、という思考が根底に流れているような、お話で、母と子の、話。
情というものの、業を思い知らされるような話。
まず、文字書きとしてうわぁ!ってなりました。これねー、自分の思いついた事を知って欲しい、自分の考えている事を現わしたい、自分の夢見る事を見て欲しい、っていうものが表現者には少なからずあると思うんだわ。そういうちょっと表だって言うには気恥ずかしいけど少なからず認知してる部分をぽちって押してくる感じ。狡いよね。
だって、色々考えちゃうもん。
読者としては、行間を読ませるのが上手いなぁ、って思う。Q⇒Aの時も思ったんだけど、点描画を間近で見せるような文章だなって。その点の形や色なんかを一個ずつ示していって、最後に遠景を見せてくるような感じ。その全体図を見て、おぉてなって、また細部を味わいたくなって読み返す、みたいな。
そして過不足ない描写なので、まあ、行間を読んでしまうんだよ。色々妄想してしまって、また読者から文字書きへスイッチが移行してしまうっていう、ね。
って全く説明になってませんね。


以上!!
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