R水素な未来に注目

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地球に降りそそぐぐ太陽エネルギーは、たった1時間分で、

世界が消費する1時間あたりのエネルギー量の約1万倍もある。



それはずいぶん前から語られていた話。

でも、ここ最近とくに、自然エネルギーが、熱い気がする。



日々飛び込んでくる断片的なニュースをつなぎあわせると、

まるで新しい時代のかたちを見せてもらえているような気持ちになり、ここ数日わくわくしている。




船乗り日記




中国では現在、2,700万台の太陽熱温水器が屋上に設置されている。

わずか200ドルで、これまで電気を持たなかった村の住民が屋上設置型の太陽熱集熱器を取り付ける。生まれて初めて浴びる熱いシャワーが自然エネルギー由来なのだ。

中国でこの装置によって生み出されるエネルギーは、石炭火力発電所49基の発電量に匹敵する。


インドやブラジルでも、これに続く動きが加速中。

欧州では2020年までに屋上集熱器の集熱面積を5億平方メートルに、

つまりすべてのヨーロッパ人一人当たり1平方メートルという野心的な目標を掲げている。


・・・レスター・ブラウンさんは、「世界中の屋根で、太陽熱温水革命 」でこう話していた。




船乗り日記




自然エネルギー分野が世界で毎年60%成長中だ。

このままいけば、10年後には100兆円市場になる。(自動車産業は今、200兆円市場と言われている)



・・・6月25日の朝日新聞で、ISEPの飯田哲也さんが話していた。




船乗り日記




太陽光パネルの設置の初期費用を0円にしてくれる会社 がある。

しかも、家庭で作った自然エネルギーを裏庭に貯めることで、送電網からプラグオフすること

(=エネルギーの自給自足!)が、日本でもすでに可能になった。


・・・友人のライター、浅倉彩ちゃんが教えてくれた。

詳しくは、greenz.jp記事「エネルギーが熱いなう。ためられない→ためるの劇的パラダイムシフトを知ろう 」にて。







自然エネルギーが実質的に広がりだしたことがなぜこんなにワクワクするかって、

それは、まったく新しい社会のはじまりを示唆しているから。




これは、温室効果ガスの排出が減るからエコ、とかそういう次元の話じゃない。




石油や原子力、今あるエネルギーの構造と社会のシステムは、

資源をめぐる紛争、貧困、人権侵害、環境破壊・・・ つまり、今ある人間の問題、ほとんどすべての根源だ。


アフリカは、植民地化されて資源を奪われるまで、豊かな土地だった。

石油や天然ガスがなかったら、中東は今も高度な文明と文化の中心地だったかもしれない。

原子力の原料になるウランが発掘されなければ、アボリジニの聖地は今もそのままの形で守られていたはず。





イラクやアフガニスタン、ナイジェリアで起こっていることや

メキシコ湾の石油流出に心を痛めながらも、それを声高に「批判」することには躊躇してしまう。

そうやって獲得された資源を、自分だって食いつぶしながら生活していることを知っているからだ。

(日本は、社会生活のすべてを支えるエネルギーを96%海外に依存している)


だからって、紛争や貧困、環境の問題で失われる生命があるときに、見て見ぬふりはできない。

だから、自分がどれだけ非力でも、出来る限りのことをしたいと思ってそうしているけれど、

同時に、そのひとつひとつの運動が実は対処療法的であることも知っている。


できることなら、起こってしまった問題に対して反応するだけでなく、

それを予防する側に立ちたい、根本から変える側にありたい、といつも思っている。


ヒトの健康については、ホリスティックに改善する東洋医学的なアプローチも流行しはじめたけれど、

地球の健康だって、なんだって、根本は同じなんだから。





私にとって、地球的な問題を「根本から変える方法」としてのひとつの答えは、教育だ。

未来を担う子どもたちが「平和な存在として育つ」のを援助することは、もう、私のライフワーク。



そして、もうひとつ。

私は専門外だけど、本当は、教育以外にも、もうひとつ大切なことがある。

それは、石油や原子力、今あるエネルギーの構造と社会のシステムを根本から変えること。

奪い合う必要がない、枯渇しない自然由来のエネルギーに変え、各地で地産地消するシステムをつくること。


世界中すべての町という町、村という村でエネルギーを(本当は衣食住も)自給できるようになったら、

世界はどれだけ平和な場所になるだろう、と思う。


エネルギーの奪い合いをやめて、分かち合いができる社会をつくる過程で、

今は紛争や貧困、飢餓のせいで抑圧されている10億人以上の人々が、

心に希望に満ちた明日を描くようになるのだから。


世界中のいたるところで希望に満ちた明日を描く人が増えること、それがなによりの平和と幸せの源泉だ。




・・・でも、どうやって?




それに対して、明快な答えをみんなで模索するファンキーなNPOが、日本にできた。


その名も、「R水素ネットワーク 」!!




船乗り日記


R水素ネットワークは、再生可能エネルギーと、それによりつくられる水素を広める国際NGOだ。


R水素の”R”はリニューアブル(再生可能)の意味で、

「R水素」というのは原子力や化石燃料を使わず、自然エネルギーを使って水からつくった水素のこと。



私たちは、環境問題や戦争など数々の問題の原因は、

化石燃料を中心とした中央集権的なエネルギーの構造にあると考えています。

そこでいま目の前にある危機を乗り越える最も有効な手段として、「R水素社会」を提案し、

推進していきます。


と R水素が世界を変える10の理由  を掲げ、

最近、アースデイなどの環境イベントはもちろん、主要メディアをもにぎわせているホットな団体。


代表のハルさんの人を惹きつける力がすさまじく、学生からNGOスタッフ、大企業で働く人まで

ものすごい勢いで「R水素」のネットワークを広げている。私も、そういうファンのひとり。




「でも水素って爆発するんでしょ」 とか

「まだ技術的に先の話なんでしょ」 とか

「コストがかかるから難しいんでしょ」 とか思う人は、R水素ウェブサイトの「よくある質問 」を読んでください。


または先月、国連大学で開催されたEarthday2010 Worldshift Forumで

YOSHと彩が行った18分のプレゼン映像 も、とてもよくまとまっているのでオススメ。




福岡県にある水素タウンは「R」じゃないところが残念だけど、

世界には、すでにたくさんの「R水素社会」実例 がある。


地熱発電を利用した水素利用で、すでにバスや漁船を走らせているアイスランド。

自然エネルギーと水素で100%エネルギー自給を目指してすでに動いているデンマークのロラン島。

エネルギーのほとんどを海外に依存せざるを得ないハワイでも、州政府から莫大なお金が投入されて、

ハワイ島で水素技術開発が進んでいる。すでに、ピザのデリバリーだってR水素バイク(!)で行われている。


最近のニュースでは、

オーストラリアで再生可能エネルギー分野で有名なグリフィス大学の大学院が、

100%太陽光発電&水素貯蔵でエネルギーをまかなう「R水素」な研究ビルディング を建てるのだそう。

建設費用の2100万ドルを負担したのが、政府の教育系ファンドだというところにも、希望がある。



NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)などによると、

世界は2020年までに水素経済へと移行しはじめるという。


そう、R水素社会はすぐそこまで来ている! 





ひるがえって、日本政府。


今朝の新聞で、政府が、原子力の輸出をする交渉を開始したことを読んだ。

それも、核兵器開発をしているインドに。


なんてとんちんかんな。




管さんに、R水素社会のこと、伝えよう。







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