『太陽の塔 【第５話】』

ＯＳＡＫＡＷＨＥＥＬ（オオサカホイール）。
我々を乗せたゴンドラはゆっくりと空へ向かう。

数分しか上昇していないのにもうお尻のあたりがムズムズして怖い。
震える手で上からの太陽の塔の写真を撮った。

太陽の塔ツアー、これまでのお話はこちらから → 【第１話】 、【第２話】 、【第３話】 、【第４話】

ゴンドラに乗り込んだ直後の楽しそうなフィリップとリリーの笑顔。
そして不敵な笑みを浮かべているキャップ。

赤いフレームのサングラスでより一層怪しさが増す。

この大観覧車、床もシースルー状で高所恐怖症の人間にとってはとても酷な造りになっている。
（不安な方には足元に敷くマットを貸し出してくれるそうです。）

ふわふわ感が半端なく襲う。
怖い。。。

もう半分きた？と問うと「半分は頂上やろ！？」とムスリム。

そうか。そうやね。
怖すぎて前半戦（上昇中）の半分が半分、つまり４分の１が半分だと思っていた。

ゴンドラはどんどん空へ。

太陽に近い。
天国に近い。

まぶしい。

その頃もうひとつのゴンドラはというと、何かに怯えるフィリップの姿が。

ただ高さが怖いといった表情ではない。

あれ？ゴンドラに乗った当初と座っている位置が違う、、、

！！

いや、キャップが（リリーも）立っている！

フィリップのあの表情、今のこの状態。
一瞬で分かった。

キャップが揺らしゆうがや！！

キャップの性格はなんとなくもう理解してきている。
前回の砂の嵐ツアーでの「本当の走り」事件から察するに、

フィリップが「揺らさないで！」と懇願する姿を
「押すなよ押すなよ絶対に」だと思っているのか、逆に揺らすタイプ。
絶対に揺らすタイプ。

恐ろしい、良かった。
キャップのいないこのゴンドラで。
この立ったりしない温和なメンバーで本当に良かった。

もしキャップと一緒のゴンドラだったとして、キャップが揺らし続けていたら
絶対に叩いている。
いくらエージェントのボスだからといって容赦はしない。
１０歳以上年齢が上でもそんなことは関係ない。
声を荒げ「やめてって言いゆうろ！！」といってグーで肩あたりを殴っている。

一回観覧車が止まるという謎のハプニングもあったが、無事地上に生還。
エキスポシティ内を散策し、次なる目的地、EXPO’70 パビリオンへ向かう。

入館料２００円とは思えない展示物の量。
生まれてはいないが当時へタイムスリップしたかのように興奮する。

各々が各々のペースで展示物を見学しながら進むと、謎の椅子に座っている三人の姿が見えた。

何々その椅子～？
手の椅子？へ～。

と眺めていると興奮気味に「手の椅子やいか！！」と言うフィリップ。
撮って撮って！とキャップにスマホを渡し撮ってもらっていた。

後にこの写真がフィリップのＦａｃｅｂｏｏｋのプルフィール写真となる。

私が撮った太陽の塔との写真ではなく。。。

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