ずいぶん前から「ホテル池田」さんが店を閉めるとの噂がありました。
私がその噂を聞いたのは3カ月くらい前のことで、当時は真偽のほどが分からずブログで紹介するのは非常に危険だと考えておりました。
今日、ある関係者からその噂は本当であるとの確証を得たのでお話させていただきます。
現段階では公式発表は一切ありませんが、倒産や買収とかではなく「自主廃業」らしい? とのことです。
ネットで調べた限り、現在「ホテル池田」さんのHPは接続できるのですが、ホワイトアウトしてしまい内容がまったく表示されない状況です。
また各エージェントのネットサイトでも、先の予約のプランは一切発売されておりません。
2週間くらい前にたまたまホテル池田さんの前を通りかかったなら、地下の倉庫を開けて荷物を整理している場面に出くわしたことがありました。そして昨日の23日には、通常営業のホテルの玄関先では絶対に見れないようガラクタのような荷物が出されており、廃業であることを確信した次第です。
だからどうなの? と言われればそれまでなんですが、やはり熱海でホテルに勤める者として同業者が店を閉めれば非常に気になるもので、どうしてそうなったのかを確かめたくなるものなんです。
非常にバチ当たり的な発言で申し訳ないのですが、「熱海という総枠」の中で同業者であるホテルが1軒減れば(潰れれば)、当然私の勤めるホテルにお客様が流れてくる可能性もあるわけです。
少なからずこの考えは、熱海のホテル・旅館関係の方なら公式の場では絶対に口には出しませんが、誰もが内心では非常に気になることに間違いはありません。
ただ言えることは「ホテル池田」さんは、多額の負債を抱えて倒産したのではないという事実(だと思います)です。
ホテル・旅館業は以前から収益率の悪い業種であり、多くのホテル・旅館は銀行から融資を受けて自転車操業を繰り返しています。
その先の見えない将来を考えた場合、経営者の判断としては2つの選択肢しかありません。
ひとつは、融資を受け続けて自転車操業を続けること。
もうひとつは、負債の少ないところで営業を廃止すること。
この2つしかありません。
前者を選択したならば、何とか営業は続けられますが融資に対する利息を払い続けなければならず、東日本大震災のようなことがあれば経営基盤はあっと言う間に破綻してしまいます。
銀行も商売ですから、貸したお金の返済を迫ってきます。当然「待った!」は聞いてくれません。となると、最終的には倒産という憂き目に遭うことになってしまいます。
けれども後者を選択した場合、資金的に余裕のある時期に店を閉めてしまえば、マージャンの勝ち逃げ状態(喩えが安っぽくて申し訳ありません)と同じで経営者の腹は一切痛みません。残された従業員の身の振り方さえしっかりとフォローし、その後の仕事を確実に紹介をすれば角(かど)が立つこともありません。
そういう面では「ホテル池田」さんは、非常に従業員思いのしっかりした会社だったと思います。
実は、女房の知人が「ホテル池田」さんで仲居をしておりました。彼女は、倒産した「南明ホテル」から「ホテル池田」さんに転職したのですが、2人でちょっと心配しています。
彼女がこの先どうなるのか? 女房も気にしているようなのですが、気が引けて簡単には連絡ができないようです。
私の勤めるホテルの出入り業者の人たちも、「ホテル池田」さんは支払いは滞ることもなく金払いは良かったと言っています。
女房の知人からは特に困った様子の連絡もないので、その後の仕事を世話してもらったのだと推測をしています。
「立つ鳥、跡を濁さず」という諺があります。
取引業者を泣かすこともなく、また今まで勤めてきてくれた従業員を泣かすこともなく、綺麗に後始末をして廃業する「ホテル池田」さんは、近年熱海では非常に珍しい形で有終の美を飾ったと思います。
廃業後の「ホテル池田」さんの建物は、とある事業所が買うという噂がもっぱらですが、真偽のほどは定かではありません。
伊東園グループやおおるり観光、大江戸温泉物語などの格安ホテルチェーンではありません。
はっきりと分かった時点でまた報告をさせていただきます。


