熱海温泉・勝手気ままな情報発信 by すみよん

熱海に住んで15年。

温泉ホテルのフロントマンから見た、独りよがりで勝手な情報を発信させていただきます。


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先日のナイトフロントの時に、全盲の方を含む11名のグループがご宿泊されました。


介助の方が同伴されるということで、特段配慮もせずにお客様を迎えたのですが、実際の対応でお客様へご不便をお掛けしてしまい、事前準備を怠ったこと反省しています。


チェックインは、介助の方が同伴すると聞いていたのですが、実はバラ着。全盲のお客様が何人かお1人で来られました。


お部屋への案内は、スタッフが全て手を引いてお連れし、お部屋の中のトイレ、洗面所、押入れの位置なども同様に手を引いて壁伝いに知らせているので、問題はなかったと思います。


問題だったのは、お部屋の鍵と夕食の食事内容でした。


私の勤めるホテルはカードキーなんです。挿入口に差し込むタイプで、裏表と差し込む方向が違うとドアは開きません。


カードキーには、お札のように凹凸が付いた裏表、さらに方向を示す目印はありません。愚かな私たちは、チェックインした全盲のお客様2人を目の前にして、初めてそのことに気が付いた次第でした。応急措置でテープを貼って区別できるようにしました。


さらに館内の表示に関して、エレベータ内やお部屋内を含む全てに点字案内がないということ。非常口の説明も点字はありません。これは口で説明すれば済みましたが、後々課題を残すことになりました。


一番の問題は夕食でした。


目が見えないために、最初は手でどこに何があるかを把握するので、汁ものや熱いものは火傷する可能性があり、非常に危険であるということでした。


さらに魚。


骨のある魚をそのまま出してしまい、お客様が骨を喉に引っかけてしまったという事実。


お客様がその魚を手づかみで食べていた等々、担当スタッフからそのことを聞いて、涙が出るくらい申し訳なく思ってしまいました。


もちろん、調理場へは全盲の方がいる情報は事前に伝えています。問題はその情報が生かされていないということ。献立に関しては調理場任せですので、フロントはある程度指示を出すだけで内容には細かい指示は出しません。その辺りをもっと徹底すべきでした。


魚を出すなら骨を取ったもの。汁ものは危ないからダメ・・・など。


でも、これははっきり言って調理場の範疇であって、事前に全盲のお客様がいる情報を伝えているのだから、フロントの責任ではないような気がしますが、もっともっと調理場と緊密に連絡を取り合う必要があったと悔やまれます。


加えて、館内の点字案内の表示。一切ないという事実。


今後導入する必要性があると認識しました。ただエレベータのボタンはアース式なので、点字があってもあまり意味がありません。触ってしまえば反応してしまうのですが、表示位置を考えれば問題はないと考えます。


ただ、実際に点字の需要がどの程度あるか? 宿泊施設ではほとんど対応はしていないのが現実だと思います。全盲のお客様はほとんどお見えになりませんから・・・。


今後そうした対応や施設面を充実させたならば、もっともっとお客様は増えると思いますが、その分リスクも増えて行くことを考えると、簡単には導入はできません。


残念ですけど、これが結論になってしまいます。


いろいろ考えさせられる1日でした。



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