七つの海をバタフライ -吉川晃司ブログ-

異彩を放ちまくりながらも逞しく泳ぎ続ける吉川晃司。
全てのロックレジスタンスどもへ バーボンを傾けながら・・・。


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月9を筆頭にドラマの視聴率が落ち込み、少し前まで人気があったバラエティ番組も軒並み終わっている。
代わりにラテ欄を埋めるのは雑誌や新聞などを切り取ったような情報番組ばかり。
僕自身もここ何年か楽しみにするテレビ番組が減っていた。

そんな中、32年もの間続いた『笑っていいとも!』が終わってしまった。
吉川晃司も過去11度出演した番組。最後に出演をしたのはデビュー25周年を迎えていたユニバーサル移籍直後の2009年。
まさかの田原総一朗氏からのお友達紹介で登場した時だった。

当時出演中であった初大河ドラマ「天地人」の話題を中心に、歴史・城・街と吉川自身が興味を持っている分野の話で盛り上がっていた。
テレフォンショッキングはゲスト出演者の今を知ることができる貴重な場であった。

そんな『笑っていいとも!』を毎日楽しみにしていたというわけではない。
むしろ、年に何度か、吉川のように気になるゲストが出演する時や、風邪をひいて会社を休んだ時ぐらいに見る程度だ。

そんな立場でいいともを語ることはおこがましいが、日替わりのゲストや、各曜日のレギュラータレント達とじゃれているタモリさんが好きだった。
予定調和を嫌うタモリさんらしい、生であることが重視された1時間。
生粋の芸人ではないタモリさんだからこそ出せる味、見いだせる味をお昼に存分に楽しませてもらった。

本当の最後、2014年3月31日の夜8時から始まった特大号では現レギュラーメンバーに歴代のレギュラーメンバーも加えた、芸能界のオールスターとも言える者達がタモリさんの下に集まった。
中でも目を引いたのは、お笑い第二世代の明石家さんま、お笑い第三世代のダウンタウン・ウッチャンナンチャン・とんねるず、お笑い第四世代のナインティナインだった。
各世代の中心、芸能界を頂上から見たことのある芸人達。
FNS27時間テレビなどで個々での共演はあったが、彼らが同じ板の上に立ったのはテレビの歴史上で初めてだろう。
番組中、度々発せられた「ネットが荒れる!!」は過去の数々の遺恨を逆手にとったギャグだが、それは本当は正しくない。
ネットが荒れたのはお笑いを心から愛する者達が長年求めていた最強芸人の共演がついに実現したからだ。

・第二世代の師から受け継いだ芸に磨きをかけて独自進化させた笑い
・第三世代の過去に囚われず無から創り上げられたストイックな笑い
・第四世代の既存の資産と各々が持つ個性の融合で出来上がる笑い

この32年で流行りは変化したが、過去の笑いも廃れるわけではなく、日々磨きがかかっている。
だからこそ、いずれの世代も未だ現役でゴールデンの時間帯で活躍している。

その芸人達、いや猛獣達と言ったほうがいいだろう。猛獣達の一番を目指す殺気は凄まじいものがあり、目付きは恐ろしく鋭かった。
食うか、食われるか。とても人を笑わす業に従事している人物の目とは思えなかった。
しかし、4番バッターばかり集めても野球ができないように、一番面白い芸人が集まっただけでは舞台は成立しない。
かつてのビック3や、さんま・紳助の共演時のようなビックバーンは発生せず、あっという間に夢のような空間に現実が突きつけられた。

互いの信念の激突はがっぷり四つで組み合ったまま、最後まで動くことはなかった。
強いて言うならあの場で優勢だったのは第三世代の芸人達なのではないだろうか。オリジナルの野生的な個の強さを全面に押し出すスタイルが、他の二つの世代のスタイルよりあの空間では適しているように見えた。
だが、それも僅かな差で勝利とは呼べるものではなかった。

ただ勝者がいなかったというわけではない。しかしその勝者はあまりにしたたかで、気付かなかった人も多いのではないだろうか。
その勝者の名は国民的アイドルグループのリーダー・SMAPの中居正広。

猛獣達の激しい噛み合いが一旦収まった隙に舞台に上がり、怯えながらも仕切り始めた。
その瞬間から猛獣達の目から溢れんばかりの殺気が抜けていた。
最初は共演経験がある中居君に対する信頼かとその時は思っていたがそうではない。
ライオンが狙うのは地上を駆け回る肉食獣だけ。大海原を泳ぐ魚は狙わないし、大空を飛ぶ鳥は狙わない。
全く違うエリアに住む中居君が中心に座ったからだ。

本当の敵は味方の様な顔をして近づき、最後には敵を倒すという言葉がある。
中居君はまさにそれ。猛獣達に真意を気づかせることなく近づき、視聴者を取り込み、いつのまにか同等の位置まで登りつめた。

昨日でテレビは死んだと思っていた。
だがその時、それが違うということに気づいた。テレビは遠の昔に死んでいたんだ。

平成を迎えて直ぐにSMAPはバラエティ番組に進出して、しばらくすると後輩グループのメンバーも続々と番組を持つようになっていた。
特に2000年代を迎えてからはその勢いはすさまじいものがあり、先にあげた猛獣達以上に彼らの顔が出ているかもしれない。
テレビは静かに、激しく変化していた。
いつの間にか彼らが作り出すライトな、マイルドな笑いに僕らは支配されているのが現実だ。

幼い時を思い出してほしい。笑いは元々、置かれた環境や恵まれない容姿などを補う唯一無二の武器だったはずだ。
「女子にもてたい」「友達にちやほやされたい」そんな気持ちを大人になっても持ち続けたのが猛獣達。
しかし、その武器を「女子にもてている」「友達にもちやほやされている」彼らが手にしてしまったらどうなるだろうか。
答えは簡単、鬼に金棒。
人の印象は見かけで決まってしまう部分が大きい。天賦の才能に努力が加われば、敵うはずがない。

だが、中居君が現時点で全てのものを兼ね揃えているかというと決してそうではない。
SMAPが世に受けいれられているのは、歌もダンスも演技もトークも全て一線級ではないが、全て一線級に近い能力を類まれなる努力で身につけているという点だ。
そのことは32年間、『笑っていいとも!』の司会を務めたタモリさんにも通ずるものがある。
フリートークでは明石家さんま、コントではビートたけしと、ビック3の中で飛び抜けたものはないが、同等のものを全て有している。

『笑っていいとも!』が放送されていた32年間で時代は大きく変わった。
それ踏まえて考えると次の32年間も大きく変わることは必須だ。もしかするとテレビはなくなっているかもしれない。
だが、人が本能的に笑いを求めているなら、新たなお笑いは決して途絶えることはない。

タモリさんがキワモノ芸人から今の立ち位置を見つけたように。
タモリさんの人望に魅せられ多くの人が集まったように。
中居君がアイドルから新たなステージに進み、人としての更なる深みを手に入れた時、明日の笑っていいともがまた始まるだろう。
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