線維筋痛症を制すればあらゆる痛みに対応できる

線維筋痛症とは全身あるいは局所に激しい痛みが起こる病気で、推定患者数は200万人といわれます。世間にほとんど認知されていないこの病気は、体中の筋肉がこわばり、体にガラス片が突き刺さるような激痛が走ります。痛みが持続することで感受性が脳の中で異常に高まり、1の痛みを10にも100にも感じるようになります。シャワー、眩しい光、気候の変化、臭い、物音や風など、あらゆる刺激が変換されて激痛につながります。

そのため自力での生活はほぼ困難になります。原因はいまだ明らかになっていませんが、肉体的ダメージだけでなく、精神的ストレスが大きく影響しているといわれ、女性に圧倒的に多いといわれています。

 テレビ朝日報道STATIONの特集コーナーで紹介された線維筋痛症」と闘う23歳女性の姿をご覧ください。

 20091027

全身謎の激痛“線維筋http://www.tv-asahi.co.jp/dap/bangumi/hst/feature/detail.php?news_id=7586&y_m=09-10痛症”患者に密着  


 当院では以前よりこういう症状の方の治療をおこなってきました。歯科が扱う痛みの病気といえば顎関節症だったり口腔顔面痛あるいは頭痛がほとんどです。ところが顎関節症や口腔顔面痛が重症化すると、精神的ストレスや事故・手術等を引き金として、症状が一気に全身に広がり難治性になっていきます。痛みが強くなれば、精神的にも平静ではいられなくなり、うつ症状を伴うこともあります。過敏性大腸炎、頻尿、シェーグレン症候群、口内炎、睡眠障害、慢性疲労等さまざまな随伴症状をともなうこともあります。

 明確な診断基準もなく原因不明、治療法不明の難病ですから患者さんやその家族はもとより医療者にとっても大変治療困難な状況にあります。

 ではそのような患者さんに当院がどのような治療をおこなっているかをご紹介します。まず線維筋痛症の患者さんで、顎関節症状を併発しているものを診断します。これまでの論文でも過半数に顎関節症状がみられる(日本大学医学心療内科村上正人教授は75%といわれていますから、まずは顎関節周辺の咀嚼筋の反応をみます。とくに触診による内側翼突筋・外側翼突筋・咬筋・側頭筋・胸鎖乳突筋の痛みは重要な手掛かりとなります。歯型を取り、咬合分析のための診断機器を用いて診断し、咬合(噛みあわせ)や歯科的原因が発症につながっていると診断されれば、まずは鎖骨から上の症状を改善していきます。メディカルリンパマッサージ・東洋医学(漢方薬・鍼灸治療)YNSA頭皮鍼・トリガーポイント注射・K点ブロック注射・ELECTRO-ACUSCOPEELECTRO-MYOPULSを主体とした微弱電流治療機器・ストレッチ等できるだけ苦痛をともなわず、患者さんがある面治療を楽しみながら、さらに心理カウセリングを加えて心身ともに癒していきます。噛みあわせ治療としては下顎が束縛なく自由に動けるよう仮歯やスプリントを使いながら咀嚼筋の疲労や疼痛が回復するのを待ちます。こういった治療によりこれまでかかわった患者さんは痛みがとれるばかりか、様々な随伴症状もとれ、元気になって以前の自由な生活に戻られ、健康を満喫されています。

 患者さんが来院のたび明るく元気になっていかれる姿を見ることは、わたしたちにとっても生き甲斐や達成感を感じることができる幸せなときです。それとともにこの病気がいかに人々の生活を束縛し、夢や希望まで断念させているかを痛感しています。線維筋痛症の痛みが克服されれば、あらゆる痛みの改善につながります。

 わたしは線維筋痛症の治療に歯科が貢献できることを提唱したいのですが、残念ながら線維筋痛症という病名自体が医学界にも世間にも認知されない現実があります。

 みなさんの周りでこのような症状で苦しまれている患者さんがおられましたら、当院のことをお知らせいただけないでしょうか。微力ながら精一杯お手伝いしたいと思います。そして一刻も早くこの苦しみから解放してあげてください。ご協力お願いします。

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