母に抱かれた記憶がない
86歳の女性はそう言って泣いた
末期ガンの宣告を受け
死を受け止めて
その日まで自分らしく生きると頑張ってきた
でもTVでガンワクチンの番組を見たら
自分のガンにも効きそうな気がしてきた
主治医の先生にそのことを話すと
あなたのガンには効かないと言われた
もしかして少しでも延命出来るかもしれないと
かすかな希望が芽生え
取材先の病院まで一人でも
行ってみようと考えたが
望みは断たれた
宣告された年月より
寿命が短くなった気がして
昨夜は泣いた
人間て欲が深いですよね
死ぬ覚悟はできてたのに
急に生きる希望を持つなんて・・・
母親が生後すぐに亡くなり
苦労の連続だった
甘えることができないので
これまで強く生きてきた
母に育てられた記憶がないので
娘をどう育ててよいか分からなかった
娘には厳しい母であったかもしれない
いま娘とふたりで過ごす毎日を愛おしく思う
母親に甘えてみたい
ぽつりと言われた
よく頑張ってきましたねと
妻がしっかり抱きしめると
おかあさんのようだ
そう言って
子供のように泣きじゃくった
今日
診療室での出来事
もう20年近いお付き合いのある
患者さん
お墓の準備
葬儀場選びと段取り
すべてひとりで済まされた
強さも弱さも併せ持つのが人間
生きるとは何かを
考えさせられた瞬間
いまこのひとときを
いとおしむように
生きている
最近の画像つき記事
[ 画像一覧へ ]-
線維筋痛症で苦しまれ…
02月14日
-
うっ?痛そう!
01月16日
-
食について考える ⑥
01月14日









