2012-01-23 09:13:17
平山郁夫著「ぶれない」を読みました
テーマ:和風亡き平山郁夫さんの著作「ぶれない」を読みました。
平山郁夫さんといえば、シルクロードを描いた抒情的な一連の作品を思い出します。しかし、生前から、不思議に思うことがありました。
それは、あれだけ高名なのに、どうしてわざわざ過酷な地に画題を求めて旅をされたのか。相当な高齢になっても続けられたのはなぜなのか、ということ。
この本を読んで、平山さんが東京芸大卒、学長まで務められたエリートというイメージとは違う、もう一つの顔、被爆者として生命の危険にさらされていたことを知りました。「何だ、そんなことも知らなかったのか」とお叱りを受けそうですが・・・
彼が仏教に関連した画題をよく選ぶのは、「生きる」ということを真正面から考えさせられたからなのですねえ。玄奘が歩いた砂漠をたどり、その自然の過酷さを画面に移していく・・・
砂漠は刻々と表情を変える。あの砂嵐を経験しないと、静かな砂漠は描けないそうです。そういえば、平山さんの使う絵具にも砂の質感を感じますよね。
しかし、自分はもがいているのに、見る人を穏やかな気持ちにする絵が描けるというのは・・・平山郁夫という画家は大きな人間ですよね。もう一度、彼の画業をたどってみたくなりました。
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