昨日のレッスンの日本語訳をお伝えします。
モーツアルト:ソナタ作品331 第一楽章
モーツアルトよりベートヴェンの方が難易度が高い~と考える観点もありますが、
それは音がより難解なだけで、音楽的にはどちらも同じです。
モーツアルトに見られる、無邪気さ、奔放さ、深刻さは、
邪気のない子供の心を想像して。
昔はみな子どもだった~そんなことを思い出して弾くのもいいかもしれませんね。
@基本のリズム:8分の6は、
3つの8分音符がひとつのグループ。
1小節がこのグループふたつで成りたっているのが特徴です。
安定感のある中でこのリズムを保持するのは非常にむつかしいです。
大きな数字は小節番号、0:00は動画の時間を示しています。
@主題
0:18 冒頭~曲の構造をよく考える。
1~2 1小節をひとつのフレーズで(6拍をひとつの流れでとらえる)
3~4 2小節をひとつと捉えたフレーズ、長いフレーズ感で。
11 sfはもっと重みを入れて。
1:50 主題最後の小節、音の解決、音楽が閉じるときのフレーズ感。
@変奏1
2:20 左手、軽すぎずドライな音にならないで
8 リズムが崩れないよう、絶えず ♪♪♪を気をつける
10 右手の楽譜通りのニュアンス 波形
11~14 sfやp を鮮明に
15 左手の和声 意識する
17~18 すぐに和音へ移動できるように
@変奏2
4:28 楽譜にある指の番号があまり使いやすくない
6 最後の拍 ミは指4
7 最初の拍 ラも4
5:10 基本にあるのは Gracioso グラチオーソ(優雅に)
Con moto(動きをつけて) ではない。
5:19 いつも基本に戻る、冒頭・主題のテンポを思い出す
7:12
13 音がドライすぎる、音質を考える
全体にトリルは音を少なく、ニュアンスをクリアに。
6:18 左手短すぎる、きちっと音を入れる
9 同上 加えて、トリルはGisから
@変奏3
8:45
4 4泊目のa-cis の音、もう少し重みを入れて響かせる
9:47
9 右手フレーズ ラ~ソ♯~ラ~ラ~ソ♯~ソ
下のラから上のラへ音楽的に歌う
10:03
11 左手の和音~上の音シド#レミファ 指番号としっかり弾くこと
12 トリル、ちゃちゃと早く行かないで歌う
17 1小節ひとつのフレーズで次の小節へ方向性があるように
11:15
18 左手 最後のフレーズ 意識的に
@変奏4 11:34
1~4 P で。小節5から Quasi Forte (Forte風に)前と違いをつける
先生は別な版を使用、Quasi Foete があった。
12:40
8 内声 ラミド#ミラを意識する~指番号は右手4-2-1-2-4
11 左手軽くなく sfpを意識する
12 和音に対する意識を入れる、もっと響かせて
@変奏5 14:30
1 3泊目のファ#~ミ もっとニュアンスを大事に
5 fに気をつける、4拍目からのフレーズは次の小節へ向かう方向性をつける
7 Quasi Legato 和音の響きに意識を 4拍目からの右手ラの連なりは方向性を。
8 2回目(繰返し)5拍目からは、次の小節で何かが始まることの前兆を表現する。
20:48
13 4拍目と5拍目の関係を注意深く。4拍目に対して5拍目はずっと抑える。
21:45
15 ペダルは少なめに。
モーツアルトの時代、全くペダルがなかったことをよく考えること。
16 17小節に向かって休符はない、音楽が止まらないように。
(日本語で) ノーキュウフ! (休符なし)
18 2度目、最後はきちっと拍通りに。
@変奏6 24:37
冒頭、フレーズは2小節でひとつ、息を長く
11 左手の和音、ペダルは少なめに
22 左手の和音、ひとつずつ止まらないで方向性をつける。
26 音の解決のしかた、終始のときの弾き方、
33-34-35 (曲の最後まで)pやfを鮮明に弾き分けること。
29:30
最後に先生のおことば。
アーティキュレーションがとてもむつかしい曲。
そして、リズム八分の6が簡単に崩れやすい。
一拍ずつに成りやすいが、大きな流れに気をつけて。
ときどき、日本語でのご注意が・・・びっくりしますね。