著者のデービッド・アトキンソン氏は、小西美術工藝社代表取締役社長。元ゴールドマン・サックスアナリスト。裏千家茶名「宗真」拝受されているそうです。 
元々、日本の金融業界で働いていたとき、日本の社会に幻滅していた。
しかし気分転換になれば、くらいの軽い気持ちではじめた茶道でしたが、裏千家の先生について稽古を重ねるうち、みるみるうちに茶道の奥深さに引きずり込まれた。
京都・二条に町屋を購入し、茶室をつくるほどのめり込んだそうです。
その茶室仲間の関係で、小西鼻汁t工藝社という、日本の文化財を修復する会社の社長に就かれたそうです。

日本人のいい点、悪い点について、感じたことが、色々と述べられています。
「欧米の労働者というのは、自分自身で力を調整しながら賢く働きます。
しかし、日本の労働者は会社の制度によって、本当に命懸けで働きます。
これは外国人には決して真似のできない日本の「強さ」です。 」

確かにドイツでは、それぞれが長期休暇をとることが前提なので、システム化できるところはどんどんシステム化し、個人の力量に委ねられないように日ごろから心がけている気がします。
一方、弊社では、結構、人に技術がついて回っている部分が散見されるような。

「日本の会議の中身のなさに驚く会議の長さの理由の一つは、厳しく言えば、その会議の中身のなさにあるのではないかと思います。」
これは、近年、改善されてきているような気がします。
関連書籍も多数ありますし。

「日本は本当に「おもてなし」が得意なのか 
ヨーロッパでは、それなりのお店では、「閉店時間」というものはありません。
客が朝まで居座ったとしても、店としてはなかなか文句が言えないのです。
ですから、「他になにか注文はありませんか」などと遠回しに言いますが、
ストレートに「もう閉める時間だから帰ってくれませんか」という対応には戸惑いを感じるのです。」

うーん。これは、逆にヨーロッパの方が閉店時間早々に、閉店作業を始めてた気がしますが。
あまり、閉店時間までいなかったからよくわかりませんが、閉店時間の数分後に行っても、既に閉店してた気がします。
 
「「観光立国」日本が真の経済復活を果たす」

要は、古い文化財はたくさんあるけど、その文化財がきちんと修復されていないし、その文化財を使って外国人観光客を呼び込もうとする努力が足りないのでは?
という主張です。

「楽しみにしていた「モン・サン・ミシェル」(フランス)の壁がボロボロで、いたるところが崩れていたらガッカリするのではないでしょうか。」

確かに、ヨーロッパの有名な観光地の中では、「モン・サン・ミッシェル」の中はボロかったですね。
エジプトの博物館で地震が起きて、中の遺産が壊れたなんて話がありましたが、エジプトの博物館の方が、よっぽど、見るものがありました。

日本の文化財は、この「モン・サン・ミッシェル」と同様で、外国人が見ても、修復が必要な古い建物で、著者に言わせれば、中に花器とかもろくに無く、文化財の箱を冷凍保存しているだけだとのこと。
ま、未だに、現役でちゃんと機能している寺社仏閣もたくさんあると思いますが、そうでないものもたくさんあるとのことです。

「観光業というのは世界ではGDPに対して九パーセントの貢献というのが一般的なところ、日本はいまだに二パーセントしかありません。」

よくある、フランスは外国からの観光旅行者が八千万人で、日本は二、三千万人という話もありますが、外国といっても、ヨーロッパ域内なら、飛行機で一時間くらいで行ける場所と、近い外国でも四時間くらいかかる日本では、ちょっと条件が違う気がします。
が、確かに、今のレベルの文化財の保護も問題だし、もっと、観光のために、色々なイベントを行うなど、有効活用の余地はあるのでしょう。

 

 

 

 

 

 

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