2010年05月13日(木) 13時25分18秒

「spannkosmo」

テーマ:ミュージック

『へんりっく』はキリンジの堀込高樹さんや原マスミさんたち、音楽に携わっている方々に気に入ってもらえました。何度も考えて、理詰めで映画の構成をしたのです。が感覚的な作品になってしまったのでしょうか。前半は現在の偏陸さんを描写しながら、天井桟敷や過去にまつわる出来事を、真ん中に母上のはつさんの遺影や恐山と無人の偏陸邸を写し、後半は現在の偏陸さんと偏陸さんと山ちゃんの日々なのです。その本編の真ん中とラストに、ユニット「えびすまいる」の「夢寺」という曲をかける予定でした。仮に音楽を映像に当ててみると、どうも「夢寺」の飄逸なメロディが母はつさんを嘲笑しているようでプロデューサーと相談し、結局ラストのローリングクレジットだけに音楽を使うことに決めました。

「えびすまいる」の一人、スパン子さんがアルバムを製作しました。「spannkosmo」です。

ボーカルの曲あり、インストゥルメンタルの曲あり、宇宙のことわりに触れた曲があり、大切な人との遂げられぬ想いを描いた曲もあり、併せて十一曲が収められています。

これらの音楽をどんな言葉で讃えればいいのでしょうか。

始めてみる光景なのに、記憶にあると思うことをデ・ジャ・ブと言うようです。「スパンコスモ」は初めて聴くのに、やはり懐かしいのです。といって何かに似ているわけではないのです。記憶のどこかを刺激してくるようなのです。曲の中から、日のかげりや鳥のさえずり、鯨の声、カーニバルの後のしじま、などさまざまな音や声が聞こえてくるのです。拡散と収縮を繰り返す(といわれる)宇宙、カオスの宇宙、それだけでかけがえのない宇宙なんだ、とそんなことをアルバムを聴いて思いました。この喜びは、もはや法悦といっても差し支えないのです。

今月二十五日には武蔵境で発売記念のライブがおこなわれます。

http://spannkosmo.folkevise.net/


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