サードオピニオン会・講演会のお知らせ 西宮、東京、神奈川、福岡、大阪、静岡(三島)、愛知、中津川(岐阜)、群馬、佐賀、茨城new!!
減断薬読本購入希望の方

 

この国に生まれた不幸の一つは、改革の先導役たるプロ市民とでもいうべき問題に精通した市民による市民運動が欠落していることだと思う。

 

エンパワメントという言葉を生んだ米国の当事者運動、

黒人の人権運動から始まり、同性愛者、障害者の当事者運動が社会を変えていった。

障害者の家族は、自分たち亡きあともその子が暮らせるよう、自ら授産施設を構築していった。

 

我が国の精神保健における家族や当事者運動は、私からみれば絶望的にパワーレスに感じる。浦河のべてるの家はそれなりに機能しているようだが、それがこの国の精神保健システムに大きな影響を与える社会運動に育っている訳ではない。

 

諸外国において、(精神医学とそれに支配された精神保健に対する)オルタナティブは、普通に存在している。

精神科病院を無くしたイタリアはその最たるものだが、バザーリア達の改革を支えたのは、やはり家族を中心とした市民運動であった。

 

オルタナティブは、怒りから生まれる。怒りは、全ての感情の中で一番強力である。

私の被害者運動の力の源泉も、既存のシステム、社会、そして自分自身に対する怒りであった。

ホメオパシーを生んだハーネマンは、精神科病院の残酷な光景を見た怒りからその取り組みを始めた。また、リカバリーモデルを生んだ当事者たちのストーリーにおいても、自分たちの受けてきた精神医療とその保健システムへの怒りが最初にあった。

 

怒りはそれに支配されてはならないが、それがなくては始まらない。

このただただ理不尽なシステムに抗って生きるには、怒りは必要不可欠なのだ。血の吹き出るような怒りを収めた後の大きな傷跡が信念を生む。

中途半端な形だけ輸入したリカバリーモデルやオープン・ダイアローグなど何の意味などないのだ。その背後には、大きな怒りや悲しみがなくてはならない。そうでなければ、また既存権益に迎合し、中途半端に終わる。

 

悲しみや怒りは消すものではない。

それを受容して生きていく。それがリカバリー(快復)である。

 

薬でそれを消すのでもない、自分でコントロールするのだ。

悲しみや怒りは、避けようとしても、必ず追ってくる。

それに対峙する以外の方法など実は無いのだ。

 

ならば、悲しみや怒りを糧にして、喜びや安心を得るためのエネルギーに変えたい。

そして小さな喜びを得た時、過去の悲しみや怒りのストーリーは、克服のストーリーに変わる。

 

全国オルタナティブ協議会の会員募集始めました。

全国オルタナティブ協議会は、現在の保健、医療、福祉の外側での問題解決を目指す、市民の相互援助、自助グループです。全国オルタナティブ協議会HP

また、オルかんクラブハウスプロジェクト(全国初の当事者による自助プロジェクト)が始まりました。関西での活動にご興味のある方、またお住まいの地域でオルタナティブを実現したい方の参画をお願いします。ご希望の方は、参加希望理由を添えて、オルタナティブを実現する300人委員会に参加申請をお願いします。こちらは実践を伴うグループですので、皆さまの実際の行動を要請します。参加希望理由は全国オルタナティブ協議会HPの問い合わせメールへお願いします。

さらに、オルタナティブ活動の根幹たる市民、患者の治療選択の権利、服薬選択の権利を守るための活動、FBにその準備グループ『STOP!強制治療・強制服薬キャンペーン実行委員会』を作成しました。

ご興味のある方は是非参加ください。