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2年くらい前にオープン・ダイアローグが流行るよと予言したが、今まさにそうなりつつある。
そして、予言通り、医師や心理職主導のオープン・ダイアローグが持ち込まれようとしている。
何度でも言うが、オープンダイアローグは医学モデルではない。
医師や心理職はリーダーであっても、決して治療者ではないのである。
家族や周りの人々との関係性を改善し、安心できる環境を整え、危機が去るまで暖かく関わり続けることで、その人の快復を促すのである。
新たに予言しておく、このデタラメ薬物治療を温存したまま、オープン・ダイアローグは成立しない。
ACTに関わる医師の処方を見る機会があったが、ACTという自称最先端の地域医療の医師であってもその診断・処方は意味不明である。以前みた、子供の薬漬けに警鐘をならす良心派の医師の処方も酷いものだったが。
カクテル処方や、予防的処方とか、漫然とした長期処方とか、どうしても薬依存が酷いのである。
薬に依存しているのは、患者だけではなく医師も同様である。
これは共依存なので壊すのは容易でない。
薬は、病気を治療しないもの、
薬は、その場しのぎの対処療法として仕方なく使うもの
という自覚無くして、オープン・ダイアローグを語るなかれである。
精神症状をその人の人生の危機(クライシス)と捉えるならば、
まず、最初にその人に訊くことは、
「どんな症状ですか」
ではなく、
「何があったんですか」
である。
薬漬けになって、やっとのことでやってきた人にはねぎらいの言葉をかける。
「大変でしたね」
「よくぞ生き延びてきた」
こうしたやり取りから、病気の話ではなく、徐々に人生の話に取り掛かるのだ。
病気の話とは、
「良い医者を紹介してください」
「良い治療法を教えてください」
といった会話である。
魔法の薬も魔法の治療法を探す不毛な旅はいつまで経っても終わらない。
即効性のある便利な解決法などもともとないのである。
(減薬でも同様)
人生の問題に取り掛かるのであれば、そうれ相応の時間も手間もかかる。
家族の問題も切り離すことなど出来ない。
それは、押し殺してきた問題を外在化させながら、自分の人生を再構築するプロセスである。
オープン・ダイアローグとは、
いわば、
お節介な隣人たちが、心配して集まって、なんやかんやと相談している図である(笑)。