熱中症・脱水症状と便秘:水分不足による便秘の予防と治し方


「便秘の解消法:女性の便秘解消対策、便秘・慢性便秘の予防と治し方」 今夏、節電による影響で熱中症や熱中症による脱水症状を引き起こす方が増えると予測されています。日射病と異なり熱中症の問題点は、熱中症やそれによる脱水症状の発生場所が屋外ではなく、家庭、すなわち家の中で起こるということです。また、熱中症による死亡者は高齢者に集中していて、核家族化がすすむ現代においては、熱中症の高齢者を発見することができず、最悪の事態に至るケースが多いことです。熱中症対策は、高齢者のみならず、小児から高齢者まで全ての年齢階層の人に必要です。便秘の原因の1つに、水分不足による体内水分バランスの乱れによるものがあります。脱水症状は、水分不足によって便秘を引き起こします。軽い脱水症状が原因で便秘になっている方は、熱中症の症状が悪化する恐れがあります。ここでは、熱中症・脱水症状と便秘:水分不足による便秘の予防と治し方についてお話します。肥満の方は、より水分不足となり熱中症を起こしやすいので、注意が必要です。


平成22年は、熱中症による死亡者が過去最も多かった年です。その実態が厚生労働省から公表されています。それによりますと、その年の熱中症による死亡者数は女性798人、男性920人で、総数1,718名の方が熱中症で死亡しています。熱中症による全死亡者数の約80%は65歳以上の高齢者となっていて、年齢階層が上昇するに伴い死亡率も上昇しています。特に、男性に比べ女性の熱中症による死亡率は高く、65歳以上で90.2%となっています。


平成22年において、熱中症の発生場所で最も多かったのが家庭内で発生した熱中症で、女性の49.6%、男性の42.1%、平均で45.6%が家庭内熱中症となっています。家庭内以外で発生した熱中症は、農場3.6%、街路及びハイウェイ1.2%、工業用地域及び建築現場1.1%等となっており、これからも家庭内で発生した熱中症がいかに多いかが分かります。


平成22年の熱中症による死亡者数を都道府県別にみますと、最も死亡者数が多かったのは東京都で272人(女性135人、男性137人)、次いで、大阪府139人、埼玉県124人、兵庫県92人、愛知県73人、神奈川県64人、千葉県60人の順になっており、熱中症の発生は都市部に集中していることが分かります。このように、熱中症による死亡者数が最も多かった平成22年の例をみますと、大都市部に居住する高齢者が家の中で熱中症にかかり死亡に至るケースが最も多いといえます。


緑の少ない都市部では、気密性の高いビルが乱立し、ビルの屋外では冷房の室外機によって熱風がビルとビルの間に滞留してビル全体の温度が高まり、これによって、ビル内の部屋の温度も高まります。体温調節能力が低下した高齢者は、高温となった室内で脱水症状を引き起こし、それが持続することによって熱中症が現れるものと考えられます。


熱中症の重症度は、その症状に応じて3つに分類されます。重症度Ⅰ度(軽度)の熱中症では、めまい、立ちくらみ、筋肉痛・筋肉の硬直化、大量の発汗等の症状が現れます。立ちくらみは熱失神ともよばれ、脳への血流が瞬間的に不十分になって現れます。筋肉の硬直化とはこむら返りのことです。熱痙攣ともよばれます。発汗に伴う体内ミネラル(塩分)の欠乏により生じます。重症度Ⅱ度(中等度)の熱中症では、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、気分の不快といった症状が現れます。体がぐったりする、力が入らない、などがあり、熱疲労や熱疲弊ともよばれています。重症度Ⅲ度(高度)の熱中症では、意識障害、痙攣、手足の運動障害といった症状が現れます。呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけがある、真っ直ぐに走ったり歩くことが困難といった症状が現れます。また、熱射病や日射病と同じような高体温を示します。体に触れると熱いという感触があります。平成22年の熱中症では、軽症の熱中症が40%、中等度の熱中症30%、高度・重症の熱中症が30%の各割合でみられています。年々、症状が重い熱中症が増加する傾向がみられています。また、重症度Ⅲ度の熱中症は、中高年の人に多くみられる特徴があります。


室内の温度や湿度が高まるとそれに伴い体温も上昇します。通常は、体温が高まると発汗したり皮膚に血液を集め体内に溜まった熱を放散するという体温調節機能が働きます。しかし、体内に溜まった熱を放散しきれず、体に必要以上の熱が溜まり体温が上昇しますと熱中症が生じることになります。熱中症は、一種の脱水症状と同じと考えることができますので、熱中症の対策としては、まずは水分あるいはミネラルや糖分を含む水分の補給ということになります。ただし、糖分を多量に含む飲料(ジュース、清涼飲料水など)を一度に大量飲みますと、急性の糖尿病を発症しますから、その点は、くれぐれもご注意下さいね。


熱中症の症状は、いわゆる脱水症状と同じとなります。私たちの体は大量の水分で構成されています。乳児の体内水分量は体重の80%、加齢により体内水分量は減少し、通常成人の体内水分量は体重の60~70%となります。高齢者の体内水分量は、若い人に比べかなり少なくなり、体重の50%程度となります。ですので、重症の熱中症や熱中症による死亡者が高齢者で多くみられるのは、もともと体内水分量が少ない高齢者が脱水症状を起こしやすいためなのです。実は、肥満の人の体内水分量も少なく、高齢者と同程度の50%程度となっています。肥満では体内脂肪の割合が高く、それで体内水分量は逆に低くなります。男性に比べ女性で熱中症による死亡者が多かった理由の1つに、この肥満が影響していると考えられています。


脱水症状を伴う脱水状態は便秘を引き起こします。夏の便秘で比較的多いのが脱水状態によるものです。高温・多湿で発汗等により体内水分(血液中の水分)が失われますと、それを補給するために腸内にある水分の吸収が高まります。その結果、便の中の水分が減り、硬い便となって便秘が引き起こされます。すなわち、夏場に便秘をしている方は、通常の時よりも体内水分量が減少している可能性があり、これによって、熱中症もまたかかりやすくなります。


また、夏に便秘になる理由としては、食事摂取量の減少と食べ物の偏食化が上げられます。高温・多湿下ではどうしても食欲不振となり、食事の食べる量が減ります。これによって、排便に必要な十分な量の便が形成されず、便秘が引き起こされます。さらに、食欲不振になりますと、食べる物の質が固形物から水分の多い食べ物を嗜好するようになります。水分の多い食べ物には、便の形成に役立つ食物繊維がほとんど含まれていませんので、これもまた便秘になる原因となります。


熱中症と便秘とは、このように密接に係わっています。熱中症対策の一番は水分の補給となりますが、ただ水分だけの補給よりは、食物繊維も併せて摂取することがすすめられます。水分だけを摂った場合、腸の中の水分は速やかに吸収されてしまい、腸の中に水分をプールすることができません。一方、水分と同時に食物繊維を摂取しますと、食物繊維は水分と結合し保水性を維持することができますから、腸の中の水分は急激には吸収されずに徐々に吸収されるため、水分を腸の中にプールすることができます。これによって、急激な体内水分の減少を抑制することができますので、熱中症対策にもつながることになります。


食物繊維には、水に溶けることができるイヌリンなどの水溶性食物繊維と水に溶けないセルロースなどの不溶性食物繊維の2つに大別されます。私たちが、普段、野菜、根菜類、海藻類から摂取している食物繊維のほとんどは水に溶けない不溶性食物繊維(セルロース、ヘミセルロースなど)です。しかし、水分に親和性があり、水分を保持する能力のある食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維です。ですので、熱中症による脱水症状や夏の便秘解消に有効な食物繊維は、ヌリン食物繊維をはじめとした水溶性食物繊維となります。でも、十分な量の水溶性食物繊維を野菜、根菜類、海藻類から摂取することは非常に難しいです。積極的に、純度の高いスティムフローラのようなイヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維を含む健康補助食品やサプリメントを応用することも、熱中症による脱水症状や夏の便秘解消対策に有用となります。


腸に水溶性食物繊維を補給し、腸の中の保水力を高めることによって、急激な脱水症状を回避することが、体の中からできる有効な熱中症対策となります。


便秘の解消法:女性の便秘解消対策









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