喘息の治療と便秘:喘息に伴う便秘の予防と治し方


「便秘の解消法:女性の便秘解消対策、便秘・慢性便秘の予防と治し方」 喘息のお子様、成人で慢性気管支喘息の女性や男性、非常に多くなりました。近年、アレルギー性素因の方が増えてきているのと同時に、喘息の方も増えてきています。慢性気管支喘息で早朝に起きる発作は大変つらいです。便秘は、気管支喘息の症状を悪化させる憎悪因子となっています。また、喘息の治療に用いられているお薬は便秘を引き起こします。ここでは、喘息と便秘および喘息の治療と便秘との関係についてお話します。


気管支喘息(以下、喘息)は、小児の喘息と成人の喘息とに区分されています。小児における喘息の定義は、「発作性の呼吸困難、喘鳴(ぜんめい)、咳などの気道閉塞による症状の繰り返す病気であり、その背景として多くは、気道の過敏性を伴う環境アレルゲン(アレルギーの原因物質)による慢性のアレルギー性炎症が存在する」、となっています。また、成人における喘息の定義は、「気道の炎症と種々の程度の気流制限により特徴づけられ、発作性の咳、喘鳴および呼吸困難を示す病気」、とされています。以前は、喘息は気管支が収縮して気道が狭くなる発作性の病気と考えられていましたが、現在では、小児喘息おいても成人の喘息においても、喘息は気道粘膜の慢性的なアレルギー性炎症であるとされています。特に、小児喘息においては、アトピー性皮膚炎を合併していることが多く、喘息が一種のアレルギー病であることを裏付けています。


1982年における小児喘息の有病率は3.2%でしたが、2002年の有病率は6.5%と、20年間で小児喘息は2倍に増加しています。小児で喘息が発症する頻度が最も高いのは3歳児となっていますが、最近では、0歳児および1歳児での発症が高くなっています。また、小児喘息の90%以上がアトピー型で、ダニアレルゲンや食物アレルゲンなどの環境物質アレルゲンに対するIgE抗体が検出されています。一方、成人の喘息有病率は5.4%で、成人の20人に1人は喘息であるとされています。成人になって初めて喘息の症状が出る成人発症喘息は全体の70~80%を占め、小児喘息から成人喘息に移行するのは30%程度であるとされています。すなわち、成人喘息の多くは成人になってから発症するという特徴があります。また、成人喘息は、小児喘息に比べて慢性化、重症化しやすく、経口ステロイド薬に依存するような難治性喘息が全体の5~10%も存在することが知られています。


喘息の発病原因には、①アレルゲン(ダニ、ハウスダスト、ネコ、イヌ、ハムスターなどの動物ペット等の室内環境汚染物質)、②ウィルス性呼吸器疾患、③その他の因子(大気汚染、喫煙、食品・食品添加物、寄生虫感染、薬物)、などが指摘されています。また、喘息を悪化させる要因(憎悪因子)には、①アレルゲン、②大気汚染、③呼吸器感染症、④運動および過換気、⑤喫煙、⑥気象、⑦食品・食品添加物、⑧薬物、⑨情緒不安定とストレス、⑩煙、臭気、水蒸気などの刺激物質、⑪二酸化硫黄、⑫月経、⑬妊娠、⑭肥満、⑮アルコール、⑯過労、などが知られています。喘息の発病原因と憎悪因子とは共通するところが多いです。なお、遺伝性の素因については確定的なものはなく、喘息は遺伝による病気ではない可能性があります。


便秘についても、喘息の危険因子として考えられています。便秘では、大腸内においてヒトの健康に害を及ぼす大腸菌、ウェルシュ菌やクロストリジウム菌などの悪玉菌が増えた状態となっています。これらの悪玉菌は、食事に含まれるタンパク質を腐敗発酵させますが、これによって、アンモニア、アミン類、インドール類、フェノール類などの有害物質が産生されます。腸内で生成するこれらの有害物質は、特にアミン類を中心に、喘息の憎悪因子となって、喘息の症状を悪化させます。また、腐敗発酵によってガスが腸の中に溜まり、腸が膨れた状態になりますと、腸が横隔膜を圧迫してしまい、それによっても喘息の症状が悪化します。このように、便秘は喘息の憎悪因子となるのです。


喘息と便秘との密接な関係を示す症例報告があります。通常、喘息の症状が悪化した時は、喘息に効果のある薬の種類や量を増やしたり、あるいはより強い薬に変えたりしますが、喘息の治療はそのままで、便秘の改善を図ったところ、咳や呼吸困難などの症状が軽快したという多くの症例が報告されています。このような報告は、便秘が喘息の憎悪因子であることを臨床的に裏付けるものです。


喘息の治療には、抗炎症作用や抗アレルギー作用の強い吸入ステロイド剤、β刺激剤、テオフィリン製剤や抗コリン剤などの気管支拡張剤(気管支を拡げることによって、喘息の症状を緩和する)が用いられます。喘息の定義のところでお話しましたように、喘息とは気管支粘膜の炎症であるとの認識から、現在は、吸入ステロイド剤が喘息治療の第一選択として用いられています。しかし、喘息の実際の治療においては、吸入ステロイド剤のみならず気管支拡張剤も併用して用いられています。


気管支は副交感神経によって気道が収縮し気道が狭くなります。気道が狭くなりますと咳や喘息の発作が起こりますので、この副交感神経の作用を遮断してやれば気道は広がり喘息の症状が緩和されることになります。この作用を持つのが抗コリン剤とよばれるお薬です。アトロベント、フルブロン、テルシガンなどです。しかし、副交感神経は、気管支のみならず腸の蠕動運動も支配しています。副交感神経遮断作用を有する抗コリン剤は、腸の蠕動運動を抑制してしまいますので、これによって、便秘が引き起こされます。


このように、喘息症状の悪化あるいは喘息の薬物治療においても、便秘の解消は非常に重要な課題となります。ただ、ここで大切なのは、単に便秘を解消すればよいということではありません。


便秘による喘息症状の悪化の原因は、大腸に生息する大腸菌などの悪玉菌です。ですので、悪玉菌を減らし、それに代わり、ヒトの健康に有益なビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やせば、喘息症状の悪化を予防することができます。また、小児喘息でみられましたように、腸内環境の悪化は、喘息のみならずアトピー性皮膚炎の悪化にもつながります。このような観点からも、喘息とアトピーの両者の対策には、善玉菌を増やすという腸内環境の改善が求められるのです。


イヌリンという水溶性の食物繊維は、ビフィズス菌や乳酸菌の栄養源となって、それらの善玉菌を増やす作用があります。これをプレバイオティク効果といいますが、天然成分でプレバイオティク効果を有するのはイヌリン食物繊維のみです。また、イヌリン食物繊維は、大腸菌などの悪玉菌の栄養源にはならないので、悪玉菌を増やす作用は有していません。すなわち、イヌリン食物繊維は、善玉菌のみを特異的に増やす理想的なプレバイオティクであるといえます。喘息およびアトピーともに、これらのアレルギー性疾患の急増は、食習慣の欧米化に伴う腸内環境の悪化が原因であるといわれています。したがいまして、善玉菌を増やし、腸内環境を整えることが、これらのアレルギー性疾患の予防や改善につながることになります。今では、スティムフローラのように、不純物を含まない極めて高純度のイヌリン食物繊維が、健康補助食品として市販されています。喘息に伴う便秘の予防と改善に、このような健康補助食品を活用することも有用です。


小児喘息は、年齢とともに治癒していく率が高いのですが、成人の喘息は長期にわたり、むしろ重症化します。長期にわたる便秘対策や腸内環境の改善には、天然の食品成分であるイヌリン食物繊維が最適となります。一度、腸内環境について、考えてみてはいかがでしょうか。
便秘の解消法:女性の便秘解消対策









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