子らがやっている、将棋。「ターン!」「王手をコール!」とちょっと別のゲームになっている面がありますが、日曜日らしい…

日曜日といえば、書評。本当は朝のうちにアップできれば良かったのですが、何せ厚い本でしたのでこの時間に。

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これです。

この本を開くと最初に登場人物を紹介するページが3ページほどあります。そこに出てくる名前をみただけで手がちょっと震えました。
私が住友銀行にいたときの頭取、取締役。(私はぺーぺーでした)
イトマン事件がどれほど根の深い事件だったかが一番身近にそれを見た著者國重氏のメモをもとに解きほぐされます。
最終的には、背任罪として告発された事案ですが、検察、大蔵省(今なら金融庁)、マスコミ、銀行内部、で全く見方が違う。
当時なく、その後整備された制度として「個人情報保護」(個人情報保護と同時に、法人間で情報を漏らさない、というルールが引きずられる形で確立したと感じます。この本では情報リークと引き換えに別の情報得た式の記述が多数。)「反社会的勢力」(今ならどんな形ででもやくざと接触があった、とされればそこでシャットアウト、イトマンに伊藤や許が食い込んだようなことはもうないでしょう)、あとは根本的なところで「不良債権」の定義。これはこのあと、金融検査マニュアルにより明確な線引きがされました。その金融検査マニュアルもいまは昔、実質廃止…
克明な記録です。しかし、その当時を知る人でなければ、特に何の感傷も呼び起こさないテーマでしょう。
当時住友銀行に在籍した人間、今、三井住友銀行に在籍している人、金融庁関係など、この本を手に取る人は多いはず。
付随して、「経営者とは」「バンカーとは」「企業のガバナンスとは」「男にとっての晩節とは」を考えさせられます。
登場人物のほとんどが既知(もちろん、お名前は存じております、というレベルですが)なので手に汗握って読みました。
銀行員関連では、
この本にも出てくる、西川善文氏の、
ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録

ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録

や、

 

宿澤広朗 運を支配した男

宿澤広朗 運を支配した男

など、銀行、特にバブル期を背景にした本は興味深いです。

 

あと、こんな本も。

 

同和と銀行 三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録 (現代プレミアブック)

同和と銀行 三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録 (現代プレミアブック)

 

マイナス金利。あと数年で過半数の地銀が赤字転落する予想も出ています。

このあと、銀行史にはどんな歴史が刻まれるのでしょうか。