明暗!小堀vs西岡・ラスベガス切符 | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

3日、パシフィコ横浜で行われたWタイトルマッチ。日本の両チャンピオンが防衛に成功すれば、米ラスベガスでビッグマッチ出場のチャンスがあった。”アジアの英雄”マニーパッキアオ(比)に続け日本人王者。

WBC世界Sバンタム級正規王者に認定された西岡利晃(帝拳)選手の初防衛戦は、13ヶ月ぶりのリング登場となるヘナロ・ガルシア(メキシコ)が相手。元バンタム級1位の挑戦者はやりにくいが、ピークは過ぎている。


BOXING MASTER/ボクシング マスター

写真は、Yamada Sumio 氏撮影。

試合は序盤からポイントを重ねた西岡選手の圧勝。12回ストップに持ち込めたのは良かった。次の試合は指名戦となるチャンピオン。元WBO世界バンタム級王者のジョニー・ゴンザレス(メキシコ)は難敵だが、この試合で西岡選手は試される。

切れの良い左パンチが火を噴くのか。それとも5連続KO中(40勝中KO勝利は34)のパンチャー・ゴンザレスのコンビネーションが王者をマットに這わせるか。

「日本でゴンザレス、見てみたいなァ」

そんな声もあるが、今の所米国、日本どちらで開催されるかは五分五分のようだ。しかし、ラスベガス・リングの経験もある西岡選手には、米国で強敵相手の防衛戦を乗り越えてほしい。日本拳士の米国への道が築かれればこの上ない。

竹原慎二サウナスーツ館

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WBA世界ライト級王者小堀佑介(角海老宝石)選手注目の初防衛戦は指名試合。アマ、プロ通じ負け無しの挑戦者パウルス・モーゼス(ナミビア)が相手だったが、小堀選手の強打炸裂が大いに期待されていた。

衝撃の世界王座奪取から8ヶ月。この日のチャンピオンは、「10発もらっても1発当たればいいんだ」と、得意の左フック爆発を狙ったが、中盤以降足とジャブを使った挑戦者が僅かに逃げ切った。


BOXING MASTER/ボクシング マスター

終わって見れば、ジャジ二人が2ポイント差。一つのラウンドが逆になっていれば引分け防衛成功。小堀選手には何とも大きい1ポイントとなってしまった。WBCのようなオープンスコア制であったならば、展開はまた違ったものになっていたでしょう。

「帰ってから考える」

その去就に付いてのコメントですが、小堀選手らしいですね。莫大なバックアップをされてこられた萩森マネジャーは、「悔いはない」と結んでいる。

「悔いはない」

敵地プエルトリコで、エスデバン・デ・ヘスス(プエルトリコ)にWBC世界ライト級王座を追われたガッツ石松(ヨネクラ)選手が、試合直後のTVインタビューで口にしたのもこの言葉、「悔いはない」でした。


ヘススを前に王者の貫禄、ガッツ石松選手。

入札、海外防衛戦に難色を示した石松選手だったが、税込み約8千万円のファイトマネーに納得(当時の大卒初任給は9万5千程度)。気持ちを入れ替えてサンファンに乗り込んだ。打ち合ってくると思った挑戦者へススは、アンジェロ・ダンディの指示によりフットワークを使ったアウトボクシングを展開。幻の右は炸裂せず15回を終えたのでした。

報道によるとファイトマネーは無し(実際はそうではないんでしょうが)という小堀選手。初防衛に成功すれば、ドン・キング傘下となった元3階級王者マルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)と対戦。チャンピオンとしてのマネーを貰えるはずであった。あまりにも大きな1ポイント。

世界ライト級王者というビッグな称号を手に入れる為、大きなリスクを覚悟で世界戦線進出した小堀選手陣営。一部で引退という報道もあるが、まだ早い。前ライト級王者の肩書きがあれば、米国進出も可能だろう。小堀選手の試合ぶりは米国ファンに受けるのでは。

敗軍の将となった角海老宝石ジム田中栄民先生は敗戦を認めながら、小堀選手の今後に付いてキッパリ。

「本人に任せます。一生懸命やったし、もう1回と言えば協力するし、腹いっぱいなら仕方ない」

まだまだ、腹いっぱいではないと思う小堀選手であるが、ここまでの道のりを考えれば、その決断は慎重になろう。「悔いはない」と語った石松選手は、再びリングに戻ったが・・・。

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