オリジナルの絵とか、漫画とか、音楽とか、珍しいものなど《妄想印象派》

脳内にて、東京藝術(芸術)病院 多摩美術病院 武蔵野美術病院 女子美術病院に勤務


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昨年暮れに、

『漫画的表現の源流を独自に探る試み』

という記事シリーズを3つ書かせていただきました。


【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その1

2015年11月15日

【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その2

2015年11月29日

【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その3

2015年12月17日


どういった事を書いたのかというと、

如何にも現代漫画風にデフォルメされた絵柄が、

数百年も前、千年以上も前に描かれていた事例が

幾つもあるのを知ってしまったからです。


これを私は、


『漫画のオーパーツ』


と呼んでいます。


「オーパーツ」というのは、


それらが発見された場所や時代とは

まったくそぐわないと考えられる物品を指す。


英語の「out-of-place artifacts」を略して「OOPARTS」とした語で、

つまり「場違いな工芸品」という意味である。


オーパーツ - Wikipedia


分かりやすく言うと、恐竜時代の地層に歯車が発見されたとか、

2000年前の機械が発見されたとか、そういった感じのものです。






その手の話で、新しいネタを仕入れてしまったため、

第4回目を書こうと思い立ったのです。


それでは行きます!!


・・・っと、その前に、何故だか恒例となってしまった(?)、

日本の数百年も前のファンシーキャラ(?)紹介と行きます。


猿猴図 狩野山雪

『猿猴図』(部分)

狩野山雪(1590-1651)

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たまたまTwitterを閲覧していた時、

とんでもないものをサラリと紹介している方がおられました。


Coptic Fabrics 1

Twitter


それは何かと言うと、千年以上も昔の、


『コプト織』

(Coptic weaving, Coptic Fabrics, Coptic Textiles)


と呼ばれるものです。


で、何が「とんでもない」と思ったのかというと、


一部のコプト織のデザインが、

如何にも藤子不二雄風の絵柄だったのです!!


「手塚治虫テイストだ」と紹介していますが、私の目には、

藤子不二雄風に見えます。


で、Twitter上で更に、

この手の画像を紹介している呟きを探してみました。


Coptic Fabrics 2

Twitter


「ドラえもんみたい」と呟いておりますが、

要するに「藤子不二雄みたい」ということ。


2013年の暮れに呟かれたものですが、

私が「いいね」や「リツイート」をした時点では、

余り憶えていないのですが、

確か誰も「いいね」や「リツイート」をしていなかったか、

付いていてもほんの数個だったと思います。


それが、私のリツイートが切っ掛けで、

「いいね」や「リツイート」が100個以上も付く事態となりました。


まあ、フォロワーが数千人もいる、

パワーユーザーがリツイートしてくれたお蔭ですけど(笑)。


ネット上には、

他にも幾つかこの手の画像を見つける事ができますが、

Togetterで幾つも紹介されており、中々壮観な眺めです。

手塚治虫に藤子不二雄!? - Togetterまとめ


コプト織についての解説を見つけました。


紀元3世紀から13世紀にかけて、

エジプトのキリスト教者、コプト教徒は、

地中海文化の影響を受けた綴織(つづれおり)による

古拙な織文様で衣服を飾りました。


19世紀には伝存するコプト裂が

ヨーロッパのコレクターの間で人気を博し

「コプティック」という言葉が綴織の代名詞ともなりました。


エジプトのコプト信仰が綴った織文様 - 東京国立博物館






つづきましては、弊記事シリーズの第3回目の時に紹介した、

「コマ割り漫画の先駆者」と見なされている、スイスの、

ロドルフ・テプフェール(1799-1846)

Rodolphe Töpffer

に関する、新たな記事を見つけたのですが、

そこで紹介されている漫画というのが、何ともシュールです。


Rodolphe Töpffer

Der Schweizer Comicpionier - News Kultur: Bücher - bernerzeitung.chBücher


「箱のゆるキャラ」みたいなものが、空中を飛んでいるというもので、

これは、シュルレアリスムの先駆とも言えるのだろうか?

と、ふと思いました。


私が「藤子不二雄風コプト織」

を知ったその直後にこの記事が上げられており、

何だかタイムリーというか・・・。


安部公房の小説『箱男』を思い出しましたが、

残念ながら私はその小説を読んでおりません。


テプフェールの漫画は、最近日本でも出版されているのですが、

実は未だ読んでいません。


その中に収録されているのかどうか、未だ確認していません。

確認次第、追って追記したいと思います。






弊記事第2回目で、ノルウェーの、

テドール・セヴェリン・キッテルセン(1857-1914年)

Theodor Severin Kittelsen

の、如何にも現代漫画を彷彿とさせる雰囲気を見せている、

『動物は魂を持っているか?』(1893年)

Har dyrene sjæl? (Har dyrene sjel?)

という作品を紹介させていただきましたが、

前回紹介していない場面で、凄い気になっていたものを紹介します。

(※「1894年」という情報もあります)


Har dyrene sjæl 1

Brilliantly - Theodor Severin Kittelsen - WikiPaintings.org


頭がボサボサ頭のカエルが、

如何にも、「スーパーマリオ」(Super Mario)シリーズに、

悪役の中ボスとして出てきうそうな雰囲気を感じます。


「クッパファミリー」の中に紛れていても違和感無い感じ?


まあ、風刺漫画の歴史を見てみると、

それ以前から、実在の人物を

こんな感じに変形させたりはしてはいるのですけど。


それからコチラも気に入っています。


Har dyrene sjæl 2

Mor Mor Det Gjoer Saa Vondt Aa Loepe - Theodor Severin Kittelsen - WikiPaintings.org


素直に可愛いです。


額に入った肖像は、セサミストリートに出てきそう?


昆虫の擬人化もありますが、

それも見るからに現代漫画風の絵柄でグロくないです。






こちらも、第2回目で紹介済みの作家ですが、19世紀末に、

10代の年齢で20世紀以降の現代漫画の絵柄を既に確立していた、

「アメリカ初の漫画家」と見做されている、

ジミー・スウィナートン(1875-1974年)

Jimmy Swinnerton

について再び取り上げます。


スウィナートンに関する新たな情報を入手したためです。


正式名称は、

ジェイムズ・ギルフォード・スウィナートン

(James Guilford Swinnerton)

です。


実は、漫画編集者として名高い、竹熊健太郎氏が、

2008年に既にこの漫画家をブログで紹介していました。

マンガとアニメーションの間に(1-1): たけくまメモ


竹熊氏は、Wikipediaで

『The Little Bears』(1892年)

と紹介されている漫画を、

『小熊と腕白小僧』

と紹介していました。


LittleCaliforniaBears1892

The Little Bears - Wikipedia English


ところがこの漫画は、他にも名称があるようです。


上に掲げた画像の右下に書かれた文が気になっていました。


「LITTLE CALIF. BEAR」と出ておりますが、

『カリフォルニアの小熊たち』(Little California Bears)

が正式名称でしょうか?


コチラの頁によると↓

Comic Art & Graffix Gallery Artist Biographies - James Swinnerton

「カリフォルニアの熊たち」(California Bears)が、

後に「小熊たち」(The Little Bears)に変わったとか。


この小熊のシリーズ、

他にはどんな画像がネット上に出ているのかというと、

2012年に「ついっぷる」に上げられているコマ漫画や、


Little California Bears 2


http://p.twipple.jp/MSxBF


Little California Bears 3


http://p.twipple.jp/M5aCE


1897年か1898年頃の、

小熊がインディアンと一緒に手を繋いでいるイラストが表紙の、

カレンダーが出ております。


Little California Bears 4

Prices and estimates of works James Guilford Swinnerton - Arcadja






最後に、先述の竹熊氏がスウィナートンを紹介している記事では、

フランスのジョルジュ・コロンブが1889年に描いた『フヌイヤール一家』が、

コミック・ストリップの直接的な原形であると紹介されていたので、

この漫画と作者を軽く紹介してから本稿を終えます。


Marie-Louis-Georges Colomb

クリストフ(1856-1945)

本名:マリー=ルイ=ジョルジュ・コロン

Christophe

Marie-Louis-Georges Colomb

Christophe (auteur) - Wikipedia Français


「クリストフ」というペンネームを用いたそうです。


1889年に創刊された、児童雑誌『小さなフランスの絵入り雑誌』

(ル・プチ・フランセ・イリュストレ, Le Petit Français illustré)

に、後述する『フヌイヤール一家』(La Famille Fenouillard)を連載。

La Famille Fenouillard - Wikipedia Français


創刊された年に早くも連載開始ですね。


1893年まで連載されたそうです。


フランスと言えば「バンド・デシネ」(Bande dessinée)ですけど、

『フヌイヤール一家』が、
恐らくはフランスのバンド・デシネの祖ではないかと見られている様です。


その他、植物学者、科学普及者でもあったそうです。


科学の発展を夢見ていたのでしょうか?


La Famille Fenouillard

『フヌイヤール一家』(La Famille Fenouillard)

La Famille Fenouillard - BDthèque






・・・っと、書き忘れていた事がありました。


漫画とは無関係な話なのですが、

「コプト靴下」(Coptic Socks)というのが、

「足袋」の形をしているんですね。


Koptic Socks

Nålebinding - Wikipedia English

a jolly good gig | knitspot


画像の靴下は、

紀元後300~500年頃(4~6世紀)のものだそうです。


しかも、日本の足袋とは起源的に無関係の様です。


日本で親指が分かれた形状のものが登場したのは、

「室町時代になってから」と言われていると、

コチラのサイトには出ております↓

足袋の歴史【wargo】


これも、「藤子不二雄風コプト織」を知った直後に知りましたけど、

やはり驚きましたね。






それでは、長々と失礼いたしました!!

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