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遊星からの物体X ファーストコンタクト
1982年に公開された鬼才ジョン・カーペンターの傑作『遊星からの物体X』の前日譚。正直言って緊張感と不安が途切れない計算され尽くしたオリジナルと異なり、割と普通のホラーになっていたと感じた。『遊星からの物体X』のオープニングは南極の大雪原を走るハスキー犬をヘリコプターからライフルで狙うという異様な光景から始まるのだが、それはもちろんそのハスキー犬がエイリアンだから。だが、そこに結びつけるべくもう少しこの大切な存在を生かして欲しかったと思う。
遊星からの物体X ファーストコンタクト1
何しろ一番最初にエイリアンの犠牲になったのに、その後ラストシーンまで一切登城しないというのは、余りにも繋ぎのためだけの存在過ぎる。もっとも設定そのものは随所に「ああ、なるほど!」というポイントがあってオリジナルが好きな人には嬉しいところだ。氷に閉じ込められたエイリアンが飛び出たあと残された氷塊や、人と人が顔の部分で融合してしまうシーン、火炎放射器でしか倒せない設定なんかがそれにあたる。もちろん最新のVFX効果で作られた映像はこれが中々にグロい。
遊星からの物体X ファーストコンタクト2
ただ何故だろう、最初にも書いたけど、映像そのものは当然この作品のほうが良いにも関わらずオリジナルの方が気持ち悪いし怖いし緊張感がトンデモなかった。考えてみると、この作品のキモはエイリアンが知らないうちに仲間内に潜んでいるという部分なんだが、そこから出る疑心暗鬼や人間のエゴがほとんど描かれていないんだ。更にもしやこいつが?さっき怪しかっただろ?そういった伏線らしき映像も全くないのでイザエイリアンだったと解っても「そうなんだ。」としか思えない。
遊星からの物体X ファーストコンタクト3
エイリアンの姿をはっきり見せてしまっているこの手の作品の場合、シチュエーションホラーとしての要素が強くなるのだから、そこを雑にしてしまうと元も子もないんだよね。せっかくよく出来た映像の使い方をもっと工夫して欲しかったと思う。ちなみに宇宙船の存在はよしとして、最終的に物語の展開をそこで終わらすのは止して欲しかった。他に移動できてしまったら何のための南極の設定なのかが解らない。基地の中という狭い範囲内だからこその閉塞感を失わせるのはもったいないと思う。

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ストーリー:ノルウェーの南極観測隊が、氷の中に閉じ込められた未知の生命体を発見。古代の生物ではないかと推測され、その調査のために考古生物学者ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)が彼らの基地に向かう。だが、生命体は解凍されて長い眠りから覚醒。しかも、それはほかの生物の体内に侵入しては、細胞を同化して宿主そのものに擬態する、宇宙からやって来た生命体だったのだ。突如として宿主の肉体を破壊するように変形しては襲い掛かる生命体によって、彼らは誰が同化されているのか判断できない状況になっていき…。(シネマトゥデイ)

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