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ノア 約束の舟

誰でも知っている旧約聖書の創世記に出てくる物語。神からのお告げで大洪水が来ることを知った主人公ノア(ラッセル・クロウ)が方舟を作り、そこに家族とひとつがいの動物を乗せて―ってアレ。監督はダーレン・アロノフスキー。「ブラック・スワン」「レスラー」「ザ・ファイター」といったオスカー俳優、ノミニーを生み出した作品を作ってきた名監督なんだが、今回の作品もアロノフスキー監督らしく重厚な絵作りと、人の内面を深く描き出していたと思う。

ノアは神の意志に従い生きてきた人間。ただ彼は当然神ではなく人間なんで、その内面はとても解りやすい。神の意志に従い人類の滅亡を遂行するのか、それとも神の意志に反して家族の愛をとるのか、彼はひたすらそこで苦悩するわけだ。ただコレは映画を客観的にみるとそう思えるのだけれど、実際観ている最中は我々はノアの思考にどっぷりハマってしまう。どういうことか、つまり繰り返される人間の蛮行を見るにつけ、神の意志は人類の滅亡に他ならないと思いこんでしまうんだね。

そう思えてしまうということは、俺を含め多くの人が人間の内の悪に対する自覚があることの裏返しであり、それ故に贖罪意識が働いてしまうのかもしれない。しかし冷静に考えると、神はノアに対して是が非でも人類を滅亡させるなどとは言っていないんだ。実は神はノアに人類を残すのか滅亡させるかの選択権を与えたという…コレは結構盲点だった。ノアは養女イラの産んだ双子の赤ん坊を見た時、「自分の中には愛しかなかった」と語るんだけど、人間の善性を信じる要素が新たな生命の誕生だったというのは良かったな。

そんなわけで生命を生み出す女性2人を演じたジェニファー・コネリーとエマ・ワトソン、彼女たちがそれぞれ母の愛を迸らせて我が子を守ろうとするシーンは胸に熱いものがグッときたよ。最初に書いた通りノアの方舟の話しの映画化なのでプロット的に良いも悪いもないんだが、個人的には嵐が過ぎ去ってアララト山に方舟が流れ着いて以後の話は蛇足に感じた。ノアの苦悩なんて改めてセリフを出さなくても十分伝わったしね。ちなみにクリスチャンはこの話をどんな風に感じるのか聞いてみたいな。

映画 公式サイト 映画

ストーリー:夢の中で世界滅亡を意味するかのような光景を目にしたノア(ラッセル・クロウ)。それが神からのお告げであり、全世界を飲み込むほどの大洪水がやって来ると悟った彼は、その日から家族と共に一心不乱になって巨大な箱舟を造る。さらに、生命を絶やさぬようにと、この世の全ての種類の動物を次々と箱舟に乗せていく。だが、ノア一家の前に不安に駆られて箱舟を奪おうとする者たちが立ちはだかる。(シネマトゥデイ)

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