調布シネマガジン

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$調布シネマガジン-ひまわりと子犬の7日間

菅野美穂との結婚を発表した堺雅人主演の感動作品…のハズだったが、これが案に反して全く話にならなかった。予告編の段階から物語で何が起こるのかは解っていて、きっと泣いてしまうような話に違いないと思っていたんだけどね。テーマは犬や猫の殺処分問題。堺演じる神崎が勤める保健所に母子犬が連れ込まれ、その犬たちを何とか処分されないように奮闘する姿を描いている。

$調布シネマガジン-ひまわりと子犬の7日間01序盤は良かった。ひまわりと名付けられたその犬の生まれてからの人生ならぬ犬生を振り返るのだが、優しくしてくれたおじいさんとの別れ、どうして野良犬になってしまったのかなど、我々人間の身勝手さも含めて哀しくなってしまう。ところが、堺雅人が登場してからはどうも焦点がぼやけるのだ。神崎が犬を助けたいと思うのは良いが、そのきっかけが娘に自分が殺処分をするのが仕事だと知られたからというのが頂けない。

彼は元々動物園の飼育係をやっていたほどの動物好きなのだから、家族の問題を敢えて持ち出さないと彼が動かないのがどうにも釈然としなかった。そもそも殺処分される母子犬と、早逝してしまった妻、つまり娘の母親を重ねるあたりがあざとすぎて気に食わない。犬の事を描きたいのか、それとも親子の関係を描きたいのか、両方だとしたらちょっと欲張り過ぎてどっちも中途半端にしかなっていないと思う。

$調布シネマガジン-ひまわりと子犬の7日間02しかも終盤に来て神崎はひまわりが保健所に連れてこられるまでを想像するのだが、殺処分問題はそんなにドラマチックに描くべきではないと思う。じゃあほかの犬猫はどうなんだと。一応ここは感動させるポイントらしい、しかし我々はここで感動しちゃいけない。そんな一人と一匹の感情論に流されてはいけないはずだ。殺処分問題では過去に傑作がある。それは『犬と猫と人間と』という作品だ。

ドキュメンタリーとフィクションの差はあるけれど問題はそんなところじゃない。両者の決定的な違いは、「じゃあどうするの?」ということに対する提示があるかないかなのだ。この作品にはそれが全くない。ひまわりを家族にしてメデタシメデタシじゃ何一つ問題は解決していないじゃないか。いや正確に言えば神崎と娘のこじれた関係は解決したが(苦笑)その部分に思い至らない、描けないのならこんな作品は作るべきじゃない。

『ひまわりと子犬の7日間』公式サイト

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ストーリー:妻に先立たれ、シングルファーザーとして二人の子どもを育てている保健所職員の彰司(堺雅人)は、命懸けでわが子を守ろうとする母犬と出会う。その犬は、老夫婦のもとで大切にされていたが、夫婦が去り、孤独な中で子犬を生んで育てていた。彰司は犬の母子を守ろうと決意し、母犬に「ひまわり」と名付ける。
(シネマトゥデイ)

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