調布シネマガジン

旧LOVE Cinemas 調布 からもっと気楽な映画記事に生まれ変わりました!よろしかったら読んでみてくださいな!


テーマ:
$調布シネマガジン-マリー・アントワネットに別れをつげて

あまりネット上の評判は良くないものの、レア・セドゥ見たさと西洋史コスもの大好きな人間としては押さえておきたい作品だった。で、結論から言うと何とも締まらない中途半端なラストに「うーん…」という感じ。お話そのものはフランス革命の裏側、それもルイ16世の王妃マリー・アントワネットとその朗読係のシドニー・ラボルト(レア・セドゥ)の関係を描いたものだ。

$調布シネマガジン-マリー・アントワネットに別れをつげて01ちなみにマリー・アントワネットを演じたのはダイアン・クルーガー。彼女の気品あふれる美しい顔立ちはまさに王妃というのにぴったりだった。対するレアは勿論美しいが、その質がダイアンと対照的。高貴なるものと庶民がはっきり区分けされつつ、その庶民が王妃に片想いを抱いてしまうと言うのが本作のポイントだ。無論マリーが使用人を愛するわけもなく、その寵愛はポリニャック夫人が受けている。

実は本作は、マリーは革命前夜にポリニャック夫人を逃がすために彼女の替え玉をシドニーに命じるのだが果たして彼女の運命やいかに!…と言う話ではない。要するに結果はどうでも良いのだ。重要なのは愛する王妃のために真摯になって仕える彼女の心情の変化を丁寧に描写したということ。貧困にあえぐ庶民が多い中、少なくとも彼女はマリーに心酔し切っていたが、当然彼女は裏切られることになる。

$調布シネマガジン-マリー・アントワネットに別れをつげて02ポリニャック夫人のドレスを着させるために全裸にされたシドニー=レア・セドゥの体は肉感的で成熟した大人の美しさが溢れていた。片手で胸をもう片手で股間を抑える姿はサンドロ・ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』を思い出させるほどだ。いや、もしかしたら監督も意識したのかもしれないが。ただその目に宿る深い悲しみは全くもって対照的だと言うほかはない。

しかし、人を愛することの複雑さがそこにはあった。果たして本気で愛してしまった人間を、人はたとえ裏切られても憎むことなど出来ないのかもしれない。いや、最後のマリーのキスがシドニーの心を幾ばくか救ったように、何かにつけて、即ち自分を納得させる材料が僅かでもあれば、人はそれだけで生きられるのかもしれない。それが本来人間に備わった自己防衛本能とも言えるのではないだろうか。

『マリー・アントワネットに別れをつげて』公式サイト

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

ストーリー:1789年7月14日、暴徒に襲撃されたバスティーユ牢獄が陥落しフランス革命が勃発。王妃マリー・アントワネット(ダイアン・クルーガー)と、その寵愛(ちょうあい)を受けるポリニャック夫人(ヴィルジニー・ルドワイヤン)らの名前が載った286名の処刑リストが出回り、ベルサイユに衝撃が走る。宮殿を逃げ出す貴族や召使が相次ぐ中、朗読係のシドニー(レア・セドゥー)は王妃に対する気持ちの深さから忠誠を誓うものの、王妃から思いも寄らない命令が下される。
(シネマトゥデイ)

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

Cassiusさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります