調布シネマガジン

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$調布シネマガジン-のぼうの城

東日本大震災の影響で公開延期になっていた作品。同名の原作を『ゼロの焦点』の犬童一心監督と『日本沈没』の樋口真嗣監督の2人が映画化したエンタテインメント時代劇。時代劇と言ってもわりとポップな感覚で見られるだけに榮倉奈々、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之といった若手の俳優が上手い具合にハマっている。そこに重しとなるのが『陰陽師』の野村萬斎という感じだろう。

$調布シネマガジン-のぼうの城01秀吉の備中高松城の水攻めの冒頭シーンがあって、それにならった石田光成が忍城を水攻めにするんだけど、堤を決壊させて家々が押し流されたり人が流される姿はこれはもう震災をイメージさせるには十分すぎるほど。こりゃ確かに延期でも仕方ないと納得したよ。本来ならばそこのVFXが最大の売りだし樋口真嗣監督あたりのもっとも得意とするところなんだけど…。

聞いたところによると水攻めシーンは本来完成していた作品から大幅カットされての公開になったんだとか。従って予告編の作りでもわかる通り、どうしてもエキセントリックなのぼう=成田長親が奇想天外なキャラクターが前面に押し出されていた。というより、長親がでくのぼうに見えてもその実キッチリ人心掌握に長けた名将だったという見せ方が命と言っていいくらいなんだよね。

$調布シネマガジン-のぼうの城02もっとも最初からそうだったわけではなくて、色んなトピックスを経たうえでそうなっていくわけで、それは父の死だったり、己が愛した農民の死だったりするんだ。ちゃらんぽらんに見えていたからこそ、最後の最後に石田光成と対峙した時の凛とした態度に、鋭い眼光、重みのある声といった部分に堪らないカタルシスを覚えてしまう。野村萬斎はそんな長親きっちり体現出来ていたと思う。

ただ実は物語を進めていくのは佐藤浩市演じる正木丹波守利英だったんだよね。軟の成田長親と硬の正木がいてストーリー展開上のバランスを取っていたってことかな。ちなみに佐藤浩市の騎馬武者戦闘シーンは結構カッコいいです。惜しむらくは脇役にいる豪華な脇役が必ずしも活かし切れていたかと言えばそうではなかったことかな。気持ちの良い戦国絵巻として楽しめる作品でした。

『のぼうの城』

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ストーリー:天下統一を目指す豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じるも、その中には最後まで落ちなかった武州・忍城(おしじょう)と呼ばれる支城があった。その城には領民からでくのぼうをやゆした“のぼう様”と呼ばれ、誰も及ばぬ人気で人心を掌握する成田長親(野村萬斎)という城代がいた。秀吉は20,000の軍勢で攻撃を開始するが、将に求められる智も仁も勇もない、文字通りのでくのぼうのような男の長親は、その40分の1の軍勢で迎え討とうとする。
(シネマトゥデイ)
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