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$調布シネマガジン-北のカナリアたち

『告白』の原作者・湊かなえの短編小説が原案、監督は『大鹿村騒動記』の阪本順治、そして主演が吉永小百合という久しぶりに本格派を感じさせる作品。俺は世代も違うので吉永小百合を特別視することはないのだけれど、さすがに唸らされる演技だった。吉永小百合は川島はるという教師の役で、彼女は20年前に生徒数が6人という北海道の離島の教師をしていた。そこにある悲劇が起こる…。

$調布シネマガジン-北のカナリアたち01物語はその悲劇の真相が少しづつ明らかになり、その影響を受けた子供たちがその後どのように成長していったのかを描き出していた。この6人の生徒役がまた凄くて森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平という面々。成長した彼らの元をはるは順々に尋ねながら過去を振り返るんだが、さすがに全員上手い上手い。基本的に会話劇なのに見るものを惹きつけてやまないんだ。

個人的には宮崎あおいと吉永小百合の掛け合いに痺れたなぁ。言わずと知れた若手実力派ナンバーワンと言っても良い宮崎あおいだけど、さすがに相手が吉永小百合だと格が違う。というか全てが違う。秘密を抱きながらしかし、子供たちの心の負担を軽くしようとするはるの苦悩がひしひしと伝わってくるんだ。先生を含めた7人が一同に会するシーンは文字通り吉永小百合が先生のようだったよ。

$調布シネマガジン-北のカナリアたち02里見浩太朗、柴田恭兵、仲村トオルらそれ以外の脇役も味のある演技に惚れ惚れするな。そう、そして忘れちゃいけないのが撮影監督の木村大作。さすがは大御所だよ。随所に挿入される北海道の大自然の映像はもうそれだけで見入ってしまう美しさ。雪に覆われた山々、そしてさまざまな光の射し込み具合を見せる海、それぞれに意味がちゃんとあり、俳優の演技、脚本の想いを具現化していた。

悲劇の裏に隠された子供たちの想いや行動はなるほどと得心だったんだが、正直言ってはるの行動自体はすっきりしない。これはそこに関しては彼女の描写不足だと思う。対子供たちという意味では十分に丁寧に積み重ねられていたんだけど、対男性と言う意味ではね。ここは詳しく書いてしまうとモロにネタバラシになるからこれ以上は触れないでおく。ただ久々に見応えある作品だったよ。

『北のカナリアたち』公式サイト

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ストーリー:日本最北の島で小学校教師をしていた川島はる(吉永小百合)は、ある事故をきっかけに島から出て行ってしまう。それから20年後、東京の図書館で働いていた彼女は、教え子の一人が事件を起こしたことに疑問を抱き、かつての自分が受け持っていた生徒たちに会うため北海道へ向かう。恩師と再会した教え子たちは、それぞれに抱える複雑で苦しい胸中を明かす。
(シネマトゥデイ)
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