調布シネマガジン

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『ダンシング・チャップリン』の周防正行監督の最新作。あの『Shall we ダンス?』で共演した草刈民代と役所広司が今度は医者と患者という立場で魅せてくれた。予告編でもはっきり謳っているように、重度の喘息患者の江木(役所広司)に対する安楽死で罪に問われた女医・折井(草刈民代)の姿を描いた社会派ドラマで、鑑賞前の予想通りに色々と考えさせられる内容だったな。

$調布シネマガジン大きく分けて内容は2つに分けられる。前半は折井と江木が信頼関係を深めていく姿を描き出し最終的に安楽死するところまで。そして後半はそれで罪に問われた折井が、大沢たかお演じる検事・塚原に取り調べを受けるというもの。シネマトゥデイの解説では「重度のぜんそく患者と恋に落ち」なんて書いてるけど、こういう表層的な書き方してちゃだめだよ。映画専門サイトなんだからさ。

この2人は恋だの愛だのという部分を超越した信頼関係で結ばれていたはずなんだ。行ってみれば恋は太い絆の中の一部でしかない。そして感じたのは、例え家族であっても医者と患者の関係と言うのは窺い知れない部分がある特殊のモノである可能性があるってこと。俺自身喘息持ちで発作の苦しさは嫌と言うほど解ってる。もちろん江木ほど酷くはないけど、彼の気持ちの一端は理解できるつもり。

$調布シネマガジン気管からチューブを抜いた後の衝撃シーンには驚かされたと同時に、安っぽいお涙頂戴劇ではなくきちんとリアリティにこだわった周防監督らしさを感じたよ。役所広司の病の演技はこれがもう本当に鬼気迫るもので凄かったわ。でも後半の取り調べシーンがまた素晴らしくて、塚原検事と折井のやりとりは圧巻の一語だった。特に草刈民代の魂のこもった演技には瞬きも忘れて見入ってしまう。

塚原はもう憎らしくて憎らしくて、でもそれは大沢たかおの上手さでもあるワケ。どれほどの想いが患者との間にあったとしても、法の前では冷徹な現実でしか判断されない。個人的には法の精神ってどこにあるんだろうと思うんだけど、それでも法の執行官はこうあるべきだという気持ちもどこかにある。俺は個人的には江木と同じ想いなんだが、それならリビングウィルはちゃんとしとかなきゃだな。

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ストーリー:同じ職場の医師・高井(浅野忠信)との不倫に傷つき、自殺未遂を図った呼吸器内科医の折井綾乃(草刈民代)。沈んだ日々を送っていた彼女は、重度のぜんそくで入退院を繰り返す江木秦三(役所広司)の優しさに触れて癒やされる。だんだんと距離が近づき、お互いに思いを寄せるようになる二人だったが、江木の症状は悪くなる一方。死期を悟った彼は、もしもの時は延命治療をせずに楽に死なせてほしいと綾乃に強く訴える。それから2か月後、心肺停止状態に陥った江木を前にして、綾乃は彼との約束か、医師としての努めを果たすか、激しく葛藤する。
(シネマトゥデイ)
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