調布シネマガジン

旧LOVE Cinemas 調布 からもっと気楽な映画記事に生まれ変わりました!よろしかったら読んでみてくださいな!


テーマ:
$調布シネマガジン

言わずと知れた名優・高倉健の6年ぶりの新作。そして『鉄道員(ぽっぽや)』や『ホタル』の降旗康男監督作品でもあるこの作品、ただひたすら名優の芝居に惹きつけられた時間だったよ。どいうでもいいんだけど、高倉健が劇中で一人称を「自分は~」って言うと、どうしても「不器用ですから…」って言いたくなってしまうのは俺だけだろうか?(笑)

$調布シネマガジン本題に戻ろう…。主人公・倉島英二は刑務官をやってたんだけど、最近妻・洋子を亡くしたのね。で、彼女の遺言でその遺骨を生まれ故郷・長崎の海に散骨しに行くというロードムービーなワケです。途中出会う人々との交流は、健さんがきっちりと軸になりつつ、無理のない自然な人間味溢れる演出に仕上がっていたと思う。相手の俳優も素晴らしい人達ばかりってのもあるけど。

富山から長崎にむかう道中、洋子との思い出の場所に立ち寄りつつ、当時の様子を回想するんだけど、この手法はジェラルド・バトラーが主演した『P.S. アイラヴユー』を思い出させられたよ。あの作品でもそうだったけど、大切な人との思い出を噛み締めながら、それでも自分の中でその大切な人の死を受け止めるって実は大変な作業な気がするな。

実際、英二は散骨することで洋子を本当に失ってしまうと感じていたように思うんだよね。劇中で長塚京三演じる塚本和夫は「墓がないなんて寂しいじゃないか!」ってセリフがあるけれど、それが大方の人の気持じゃないかな。俺は大切な人の死を受け入れるってことは、その人を決して忘れないって覚悟を決めることと同義な気もするんだよ。$調布シネマガジン

でもそのためにはきっと個人個人何かが必要で、その代表的なものがお墓なんじゃないかな。終盤の英二の散骨シーンは、その映像の美しさに素直に感動。海の中に降る雪のような遺骨と、水平線に沈む真っ赤な太陽、何だか本当に人間が自然の一部に同化するってこういうことなのかもしれないなんて思っちゃった。

『あなたへ』公式サイト
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

Cassiusさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります