もう暑い。
夏い。
今年もとうとう来ました。
最高気温33度とか4度とか。


何この気温。
すんごいミスアンダースタンディングかと。
衛星ひまわりとか百葉箱とかもうちょっと頑張って!
確かな情報だけ責任持って流布して!




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数年前の夏。


「クソ暑いのに飯なんか作ってられっか同盟、夏」の友人とお好み焼き食いにいったわけ。



店着いた頃にはもう私のメイクとか暑さで半分溶けてるわけ。


雪崩よ雪崩。


メイクが雪崩。誠に遺憾ながら。


涼しい店内でパテよろしくメイクの再建にがむしゃらを全力投球してたんだけども。



隣のテーブル席からなにやらすんごい不穏。


不穏てか、妖気にまで昇華した感のあるおどろおどろしいオーラが漂ってくる。



私、おそるおそるチラ見した。


30代前半くらいのカップルがいた。



男は眉間にシワ寄せて落ち着きなくタバコ吸ってる。


女の方はこれでもかってばかりにうつむいてテーブル(鉄板仕様)ガン見しちゃってる。


人間そこまでうつむくもん?


分度器でうつむき度合いとか測ったら限りなく90度に近いんじゃ?くらいのうつむきかげん。



「・・・」




「なんで?・・・一緒になってくれる言うたやん・・」




「すまん・・・別のいい男見つけてくれ・・・」





おぉ!!(訳:ちょっと聞いた?奥さん!!)


せっかく直した私のメイクがまたもや溶解しはじめた。


変な汗じわー。


おーい汗ワキパッドー。



私の友達も


「何玉がいいかなー」


とか。メニュー見ながらすげー凍り付いてるし。




あの。


ちょっとお取り込みのところ大変申し訳ないんだけれども。

ここぞとばかりに人生の瀬戸際ってるのはじゅうじゅう承知であえて苦言を呈しますけれども。



あんたたち間違ってる!


店のチョイス完全に間違ってる!


ここはお好み焼屋!!


なんていうか炭水化物天国なわけ!!


もうお好み焼きやらヤキソバやらがしのぎを削り合う「粉・粉パラダイス」なわけ!!


どうして別れ話ににこの店チョイスしちゃうかな??!


しかもどうしてお好み焼きとかオーダーして、最後の共同作業とかしちゃうかな!


何??最後にせーのでお好み焼ひっくり返す気??


最後の共同作業です!!みたいな???


正気??


ねえ正気??!!



あんたたちの鉄板の上で、お好み焼き君ひっくり返されるのいまかいまかと待ちまくってる!!


あんたたちがここぞとばかりにアンニュイしまくってる最中に、お好み焼き君たちすんごい灼熱煉獄生き地獄!!




まだかなー


もうちょっとかな


いやもういいだろ


すげー表面にぷつぷつとか出切ってる感があんだけど。


そろそろコテでこうバーンとしてくんねーかな


バーンと巴投げってくんないかな


あー熱い。俺もお好み焼きとか呼ばれてるわけだけども。


焼かれ慣れてるわけだけども。


今回はさすがに熱いわーないわーここまで焼かれるのはないわー





聞こえる。


お好み焼き君の声がはっきりと聞こえる!


早くひっくり返してあげて!!


あんたたちが別れるかどうかの前にまずひっくり返してあげて?

黒こげ人生歩むためにこの子(お好み焼き)生まれたわけじゃないと思うわけ!!


最後まで責任持ってあげて?!


青海苔とかかつおぶしをふりかけられる喜び教えてあげてー!!





そうこうしてるうちに私たちのオーダーも到着しましてー。

豚玉とかイカ玉とかテーブルで焼き始めた。


ジュージュー軽快な音が響く中、隣のテーブルのことは出来るだけ意識外に追いやって目の前の桃源郷(お好み焼き)にのみ集中してた私とあいつ(友人)。




「う・・・う・・うぅう・・・」




なんか聞こえてくる。


皿とか数えだしそうなくらい恨めしい女の泣き声が、ジュージューをかいくぐって聞こえてきやがる。


とっても幸せなお好み焼ジュージューfeaturing 女の泣き声。



あーもー!!!

勘弁してー!


私達の炭水化物夏フェス祭りを邪魔しないで?!


お好み焼きをおかずにご飯食べるささやかな幸せを奪わないで?!!


巨人戦中継してるこの店で別れ話なんてしないで?


洒落たバーとかカフェとかでその続き続投しまくってー!?




もう気になって気になって。


女の鼻水が鉄板に落ちやしないかとか心配で。


私たちの炭水化物夏フェス祭りは最後まで消化不良のまま終わりを告げたのだった。


私が誰かと別れ話するときはお好み焼き屋なんかぜってー選ばない。


焼き肉屋だぁああああああ!!!


ジュージュー


しくしく


あ、塩タン焼けた。


みたいな!!





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