2008-12-31 10:46:54

+ 2008年のこと。

テーマ:* 日記。

・3月父入院。11月他界。
   元々多く喋る人ではなかったが、土日は病院の個室に入り浸り一緒にすごした。
   手伝いや、看病を「させてもらった」と心の底から思う。あの8ヶ月は、周囲の人間の為に父がくれた時間だったんだ。辛かっただろうに、8ヶ月も別れるまでの猶予をくれて有り難う。
・最後の家族旅行

   数年前にデジカメを買って嬉しがって撮りまくった写真や、携帯カメラで何気なく撮った写真がこんな宝物になるなんて思わなかった。
・6年ぶりに車の運転

   自分の運動神経を全く信用していないのでドキドキしたが、運転席に座った途端色んな感覚がフラッシュバックのように戻って来た。
   若い頃覚えた事って、忘れないものだなぁ。

・家庭菜園放置

   それでもアスパラガスは健気な3年目。
・マンションの理事会

   処理能力やレベルの高い人ばかりで良い経験になった。

   賢い人間は自信もあるし折衝能力も高いので、喧嘩をしないのだ。このマンションで良かったなぁなんて思う。

・山口瞳 桐野夏生
・歩きの会は2月で休止。2009年はバリバリ歩く予定


・2月伊勢旅行

   1日目外宮→月夜見神社。宇治山田の大喜で伊勢エビ。伊勢エビって大きく見えても食べる所ちょっとやん!四季倶楽部の国民宿舎泊

   内宮→猿田の彦神社→月讀神社。月讀神社は何度行っても好き。

   大雪が降って同行者は嫌がっていたが、私的にはとても嬉しかった。景色が綺麗なの何のって!

   おかげ横町は1000円そこらで楽しめる。

・3月 城之崎温泉旅行

   旅行友達のツボは、ミーハーで、ゲテモノOKで、胃袋のサイズが似ているか自分以上であること。
   折角なのに「なんかやめとく」「それ嫌い」「もうおなかいっぱい」では詰まらない。

   迷ったらやっとけ!迷ったら食っとけ! 

・桜を見に行く

   天国のように綺麗なスポットを見つけた。来年も行きたい
・桜ライトアップ

   お好み焼き食べて帰る

・ツツジ

   正直、家の事が気がかりだったのであまり覚えてない(^_^;

   ツツジ自体も小さい頃イヤという程生えてたから、わざわざ見に行くものでもないよなぁなんて思いながら。

・フロッグマン イベント

   「私を愛した黒烏龍茶」を見る。「狙いすぎだろ」と思った博士のチャールストン。狙い道り瞬殺で萌死。

   作風がちょっと理屈っぽくなってきたのが気になる。ネーミングライツのタイトルも、ネーミングライツというだけで終わってた。パジェットゲージやプロダクトプレイスメントは、ネタとしても滅茶苦茶面白かったのに。

   総合的に前作のが面白かったかな。

・PC(マザボとケース)新調。外付けハードディスクも購入。

   15000円弱自己投資。商売道具だもんな。

・windows2000に別れを告げる

   XPが出た頃、「もう本当にどうしようもない!終わってる!」と思ったものだが、今は快適。

   ビスタが落ち着く日は来るのだろうか。

・YahooADSLにも別れを告げる

   いやまぁ、サポートの対応だとか、色々と。

・バーミックス購入。株暴落

   バーミックス未使用。ほうれん草インドカレーとか、作りたいものはいっぱいある。

・日帰りバス旅行

   楽しくて、添乗員さんもアタリで、お得だった。

   霊場でハーキマーのブレスレット を紛失する。

   同じ店で新しいものを購入するが、インクルージョンだらけの黒々としたものが送られて来てショック。返品交換して貰う。

   新しいものは、紛失したものに比べると一つ一つの石が大きくて、グレードは少しだけ低め。

   ハーキマーってファイナルファンタジーのクリスタルの形に似てる。

・ベット購入

   寝室が変形なので、ベットを置くのに一番良い場所が、縦2メートルジャスト。

   宮付きのものはムリなので、足つきマット購入。

   誂えたように部屋サイズにピッタリで、寝る場所が少し高い位置にあるというのは、ちょっと嬉しい。

・DS購入

ドラクエ4

レイトン教授と不思議な町

   レイトン教授、面白いほどサクサク解ける。

   子供の頃愛読していた「頭の体操」の多湖輝監修なので、大抵の問題は解き方を覚えているのだv

   でも「箱入り娘」解けませんでした(T^T)

FF3

   病院の個室で入り浸っていた時、暇つぶしに。

   携帯サイトで攻略法検索したり。ヤな思い出なのか良い思い出なのか、分からない。ただ、忘れたくない懐かしい思い出。

   それはそうとホントのホントのオリジナル版も出して欲しいと思った(中断機能だけは健在で)。曲のアレンジとか、前の方が良かったのが多い。


 これだけ色々あっても、やっぱり年末には「今年もあっという間だった」って思うんだなぁ。

 「あっという間」と「何もせず終わった」とは全くの無関係。

 


2009にしたいこと

・実家に定期的に帰って、車の運転ももっと出来るようにならなきゃ。取り敢えず月一で他県の山まで水を汲みに行き、1~2ヶ月に一回くらいで他県の親戚の家に遊びに行ければなぁと思う。

・歩きの会復活

・山菜堪能


  あら、私って無欲だわ(笑)

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2008-12-28 18:13:57

+ 秘書君 衣装替え

テーマ:* 日記。

 遅ればせながら、クリスマスに秘書君が可愛いことになってました。


sowju.com

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2008-12-27 18:45:59

+ 2008年読んだ本

テーマ:* 最近読んだ本。

--2007年 後半---------------------------------------------

【東野圭吾】

 悪意

 むかし僕が死んだ家

 予知夢

 秘密

 分身

  たまたま「悪意」を読み、ハマる。その後「むかし僕が死んだ家」のトリックにも見事引っかかり、話のテーマも自分に置き換えてみたり出来。

  そして気づく。ドラマ「ガリレオ」の原作者だったのね。

  「悪意」面白かったな。


【帚木蓬生】

 閉鎖病棟

 臓器農場

 三たびの海峡

 白い夏の墓標

 カシスの舞い

  面白かったけど、カシスの舞いだけは、ちょっと。医療と善悪とモラルの問題提起で走ってきた話が、最後だけ恋愛のロマンティシズムで脱線した感じ。

  そーいや野外で素っ裸で泳ぐ知性派ヒロインとゆーシチュエーションも上記だけで2回登場するなぁ。。。


【石田衣良】

 反自殺クラブ

  私の中の石田衣良熱も醒めてきたかも。池袋ウェストゲートパークの勢いも、落ちてきたように思うが。

--2008年---------------------------------------------

【山口 瞳】

 /江分利満氏の華麗な生活

 /木彫りの兎  /血族 /谷間の花 (1980年)
 /婚約  /結婚しません /結婚します

 /山口瞳「男性自身」傑作選 熟年篇
 /男性自身 冬の公園 /男性自身 おかしな話
 /山口瞳の人生作法  /酒呑みの自己弁護  /禁酒禁煙
 /人殺し (上) (下)
 /山口瞳の人生作法  /旦那の意見
 /君等の人生に乾盃だ!

  マーケットプレイスで購入した「酒呑みの自己弁護」の裏表紙に

    「読んでて、だんだん腹が立ってきた。

    偏見、いこじ、コンプレックス

    たまらんな

    最悪だ

    バカヤロー」という鉛筆書きがあった。

  その感想を見て、実はちょっと嬉しかった。売り物の本にさえ、つい書いてしまう程、この人は言いたくてたまらなかったのだろう。そんな強い想いは、逆に口に出さないものなので、聞く事ってあんまりない。


  確かに時代が違うから「今だったらソレを言っちゃぁエラい事になるよ」とドキドキする事は沢山ある。

  だけどそこに祖父母あたりにも似た懐かしさを感じ、私のごくごく深層にあるものと呼応するのだ。


  一押しは、やっぱり江分利満氏の優雅な生活。

  「ああ、山口哲学だ」と目の前が霞んだものを2つばかり引用。

(江分利満氏の優雅な生活 「おふくろのうた」より)

 脳卒中で朝食時に突然死をした江分利母の葬式後。下宿している胡散臭い外人ピート(決して親しくない、言葉が通じているかも怪しい間柄)と、なりゆきで一杯飲みながら。 

江分利は当時33歳になったばかりだ。江分利は残りの人生で何ができるだろうか。身体はおとろえはじめた。才能の限界はもう見えた。山内教授の借金だけでも返済することができるだろうか。夏子に笑いを回復させることができるだろうか。庄助を一人前に育てられるだろうか。江分利は念願の短編小説をひとつ世に残すという事業を行えるだろうか。その他もろもろの念願をどこまで果たせるだろうか。こころもとない。ハナハダ、こころもとない。奈津子にも庄助にも言えないことを、この外人に言ってみようか。

 江分利は辛うじて口をひらく。

「ウェオ…アイム…ステオ・イン・マイ・アアリイ・サーリース(I`m still in my early thirties)」
 俺はまだ30代を過ぎたばかりだ。だからまだ、だからまだ、何かが…
 「イエス」と強くピートがさえぎる。驚くじゃないか、ピートの目が輝くのだ。大粒の涙が蝋燭の灯に光るのだ。こいつ、分かるのかな、と思ったときはもういけない。江分利の目の前がかすんできた。

(江分利満氏の優雅な生活 「困ってしまう」より抜粋)
 江分利は、中学の教練検定が不合格である。小学・中学を通して跳び箱と蹴上がりが遂にできなかった。数字にヨワイ。口笛が吹けない。音痴である。青と緑を取り違える。

 これで会社勤めができるのかね。語学ができぬ。ソロバンができぬ。タイプができぬ。もちろん勤まりはしないのだ。勤まらないけど「勤めている」のだ。

 江分利は、しかしなんとかやってゆかねばならないのだ。匹夫といえども、匹夫の勇をふるわねばならぬ。


 江分利は困ってしまう、のだ。ほんとに困ってしまう。もし江分利が、発作の夏子とぜんそくの庄助を抱えて、もしも、この世をなんとか過ごしたとすれば、これは大変なことじゃないか。壮挙じゃないか。才能のある人間が生きるのはなんでもないことなんだよ。宮本武蔵なんて、ちっとも偉くないよ、アイツは強かったんだから。ほんとに「えらい」のは一生懸命生きている奴だよ、江分利みたいなヤツだよ。匹夫、匹婦、豚児だよ。(筆者は祈る、江分利満の人生のミザリーならざらんことを、アンハッピイならざらんことを!)


【林 芙美子】

 放浪記 / 浮雲
 林芙美子 巴里の恋?巴里の小遣ひ帳

  放浪記に籠もっているパワーは凄いと思う。読んで良かった。

【森達也】

  「A」―マスコミが報道しなかったオウムの素顔
 王様は裸だと言った子供はその後どうなったか
 世界が完全に思考停止する前に
 放送禁止歌
 職業欄はエスパー

【三浦 綾子】

 氷点

 続 氷点 (上)

【斎藤美奈子】

 文学的商品学

  「日本一辛口な文芸評論家」だそうな。

  評論家たるもの流行の本は貶せば良いだろうし、スポンサーがある作家は持ち上げれば良いだろう。

  だけど、「文学」を辛口で批評する著名人を、私は知らない。

  一読の価値があるかなぁと思い、読んでみるが、彼女の中でもこの本を選んだのはミスったか?

【劇団ひとり】

 陰日向に咲く

  「文学的な才能もあるんだってね」とテレビで言われていたので、芸風から「確かにあるかも?」と期待しつつ、文庫落ちするのを待って購入。・・・文庫落ちするの待ってて良かった。タレント本の域を出てない。

【桐野 夏生】

 ローズガーデン / I’m sorry、mama. / 錆びる心 / 残虐記
/ OUT/ リアルワールド / グロテスク/ ダーク/ ジオラマ / 玉蘭
/ ファイアボール・ブルース / ファイアボール・ブルース〈2〉
/ 魂萌え/ 白蛇教異端審問 / 冒険の国 / 光源
/ アンボス・ムンドス?ふたつの世界

 ローズガーデンは、よく分からなかった。

 「ダーク」あたりは筆力で楽めたのだが、基本的に私はミロという女性が理解出来ないみたいだ。

 「錆びる心」あたりから好きになった。
【久坂部 羊】

 廃用身

  8時間に渡る父の手術の待ち時間に読んだ本。

  気が動転していて何の本かも確かめずに持って来た本が、よりにもよってこの本。

  それはさておき、面白かったと思う。
【夏目 漱石】

 文鳥・夢十夜

【岡崎 京子】

 ヘテロセクシャル
 ヘルタースケルター

  ぶっちゃけ、吐き気がした。

  文学好きのエキセントリックな若い子が好みそうではあるが、時代を感じるし、時代を超えるだけのものを感じないし。

  性というものや、美しさの不公平さ儚さなどは私のテーマでもあるのだが。


  あれだ。汚臭放つドブや腐った生ゴミや、最悪の嘘や悪意を寄せ集めて「これが世界の真実の姿だ」と言う類のものを感じるのだ。

  汚いものばかりがリアルではないのに、汚いものばかりを集めて、突き詰める事に美学や意義を見出そうとするのは私の青春時代の流行だったのではないかと思う。

  多分、私の大好きな三原順も人によって似た嫌悪感を感じるのだろう。

  若い頃、これらの本で外界の扉を開いた人間は、一生その作品の良さを感じ続けるのだろうな。

【マルジャン・サトラピ】

 ペルセポリスI イランの少女マルジ

  内容・表現方法共に異文化を感じた。

  図書館や大きい本屋をブラつかない限り、出会えない本。

  DVDも出ているそうで、見るのが楽しみ。

【松本清張】

 張込み
 点と線

 砂の器

 三面記事の男と女

  母が「松本清張は別格。砂の器は良い!」と言っていたので、いつか読もうと思ってた。

  良かったけれど、やっぱりトリックという要素が入る以上、その部分は時代を経て劣化してしまう。

  点と線でも、現代の人間なら飛行機という選択肢は、真っ先に浮かぶ筈。

  時刻表トリックにしても、国内でさえ夜行特急で数日かけて移動するしかなかった時代ならではの事。レトロな懐かしさを感じる。

  「愛人が邪魔になったから」という殺人の動機が多いのも、ある意味時代を経て劣化した部分なんだろう。

【ドストエフスキー】

 死の家の記録

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2008-12-25 18:33:22

+ 氷点【三浦 綾子】

テーマ:* 最近読んだ本。
 ずっと読もうと思いつつ、読みそびれている本ってある。 これもその中の一冊。

 高校時代に話題になった本。

 読むのが止まらない、要所要所で色々考えさせられるという意味で、とても面白かった。

 これを高校時代に読んでいたら、どう感じたかなと興味があったりもして。


 一番強く心に残っているのがこんな事だという自分が悲しい↓


 上巻は、ただただ「親父がムカツク」(笑)

 下巻は、「ただただ可憐なヒロインvsいい歳して女性である自分にしがみつく化け物ような母」になってしまって、ちょっとエンターテイメント臭さが気になりつつ。

 正真正銘の産みの親である「作者」に描かれる「母」の像に対してさえ、「お母さんてそんな人やったっけ?」とケチまでつけてしまう有様で。村井もただの女たらしのお子ちゃまやったん?とか。


 続編では、なんだかご都合主義だなぁとか、エンターテインメントだなぁとか、やっぱり父親は救いようがないなぁとか思いつつ。

 陽子が子供の頃は何だかんだ理由をつけて彼女の出生届を出し渋ったり、声ひとつかけなかった親父が(そもそも自分が仕組んだ事なのにだ)、陽子が第二次成長を迎えオンナのカラダになった途端また何だかんだと理由をつけ優しくし、ココロの癒しにしつつ、引き換えのように自分の妻の些細なお嬢様っぷりを「冷たい女だ」などと心の中で非難したりする。

 

 オヤジの原罪・・・というかナマの罪については故意に放置なのだろうか、それとも許されているのだろうか、それともそれは世間的に当たり前の事なのだろうかなどと思いつつ、読む。



 寧ろ、この奥さんに感情移入してしまうんだ。

 誰かの罪を押し付けられたまま、それを人に言えず、誰にも分かって貰えず、真実の姿から遠い所で皆が騙されたまま日々が過ぎていく。気づいているのは、煮え湯を飲まされているのは自分ひとり。誰も気づいてくれない。真実を知っているゆえに、傍目には悪役的行動を取ってしまう。

 それを10年余り。

 何だかそれは、それだけで全ての話が「そんな些細な事」として吹っ飛んでしまう程、大きい爆弾なのだ。


 「終わりよければ全てよし」という言葉があるが、経過がボロボロで、最終的に「色々あったけどみんな頑張ったし乗り越えて今は理解し合ってるよ」的に幸せになる事は、本当に良いことなのだろうか?

 経過の、故意にボロボロにされた数十年間って、「終わり良ければ」では、到底チャラにはならないだろう?


 

 私の思う最善の策は、母が陽子の父が誰かを知った時点で陽子を施設に返して、陽子に想いを寄せる息子にも真実を話し理解を求め、旦那に落とし前をつけてもらう。

 そうする以外、他に何があるの?と、読んでいる間中、ずっとその気持ちが離れなかった。



 この本のテーマは、多分、宗教に近いものなのだと思う。

 だから私は本来のテーマを殆ど汲み取れなかったんだろう。


 続の文中、聖書からの引用で「姦淫をした女の処罰がイエスに委ねられた時、イエスは"あなた方のなかで罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい"と言った」というのがあるが、私にとってこれはイエスの大岡裁き的頭の良さに対するエピソードであって(Yesと言ってもNoと言っても、ユダヤ教か当時の政治のどちらかに背く事になる)、言ってみりゃ「うまくやったな、イエス」でしかなく、それ以上の宗教的?教えは私的には非現実的なこじつけとしか思えないのだ。 


 高校の読書感想文だったとしても、こんな感想、叱られそうだな(笑)


 

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2008-12-02 18:16:24

+ 桐野夏生 色々

テーマ:* 最近読んだ本。
 最近、桐野夏生を読みあさっている。

 随分前【柔らかな頬】を読んだ時は、他の作品まで読もうとは思わなかったのだけど。


 その後【RealWorld】を読み、凄いなと思った。

 話自体は、登場人物達のブレーキのなさが異世界の人のようで「そりゃぁその生き方では、早死にするわ」などと醒めた目で見てしまった所もあるものの。

 主人公のホリニンナという少女が母親に対して持っている感情は、この本の中で私にとって一番のリアルだった。引け目や、理解、尊敬。最も近しい存在ではあるものの、絶対に理解し合えない部分。多分それは作者的には「ここを読んで!」と思った場所ではないのは分かっている。だけど私には「そうそう!それ!!!」という感じだった。


 その後の【グロテスク】。帯の文句から、佐藤和恵の事を、「ああ、この女は、私だ」と思った。

「勝ちたい。勝ちたい。勝ちたい。
一番になりたい。尊敬されたい。
誰からも一目置かれる存在になりたい。
凄い社員だ、佐藤さんを入れてよかった、と言われたい。

誰か声をかけて。あたしを誘ってください。お願いだから、
あたしに優しい言葉をかけてください。
綺麗だって言って、可愛いって言って。
お茶でも飲まないかって囁いて。
今度、二人きりで会いませんかって誘って。」

  (帯より)


 誤解なきように。私はそう思うほど負け続けてきたわけでもない、誰からも誘われないわけでも、声をかけられないわけでもない。


 いくら勝っても(勿論負けたりもするわけだが)不安なのだ。いくら褒められても、求められても、飢えるのだ。

 もっと上へ、もっと上へと駆り立てられて育った世代だからなのだろうか。常に褒められていないと不安なのだ。


 水商売ではないが、常に副業を持ち続けた私。褒められたい、求められたいが行動原理。

 もし私に危機管理能力が欠如していたら、私は進んで風俗に走ったのではないかと思う。それは堅い、理性の日常の対極に見え、成長過程での「建前」の対極。良い子である自分が持っていないものと世間に思われているもの。何者かへの腹いせで。


 ところで、何もされていないのに、腹いせをしたいと思う所が問題なんだ。


 

 この辺りから複数視点での面白い表現をする人だなぁと意識して読むようになる。

 真実は「一人の目から見た物語」では有り得ないのだ。その辺りがまたリアルだなと思う。


 【ファイヤーボールブルース】 では、特に続編が、大筋で何も解決していない所が凄いなぁと思った。いくつもの事件で話を膨らませるだけ膨らませておいて、「でも言いたいのはソレじゃないのよ」とばかりに放置する。

 謎の新入団員は?ストーカーの犯人は?美人プロレスラーの自作自演疑惑は?事務所の派閥争いは?

 続編では、自分が置いてきた人と置いてきた世界の事を思い出しながら、またもや「この女は私だ」と思う。


 【冒険の国】 も、似た感じがした。これから何かが起きる予感はするが、物語の中では殆どの事に結論が出ていない。寧ろ出来事としては拗れただけだ。いや、「拗れる」という結果が出た。



 この本は読んだ直後なので、ひとつ「あれ?」と思った事を。

「あなたの幸せは他の人の不幸」

 言い方は嫌らしいが、真理だと思ってたので、わざわざ「嫌な言い方」という風に取り上げていたのが違和感だった。その逆・・・「人の不幸は私の幸せ」は思わないのだけど、「人の幸せは自分のストレス」くらいである事は、結構多い。羨ましいのが精神衛生上悪いとか、そんな話でもなくて。


 集団で過ごす時、一人の取り分というのは大まかに決まっているのに、幸せな人間は盲目で勢いがついていて膨張しているから、他人の領分を侵して、大きく取る傾向があると思うのだ。一人バカップル状態とでも言おうか。


 例えば楽しいあまり大声ではしゃぎ、他人の静かな生活を侵す。

 例えば幸せボケをして無神経な発言を連発する。

 世の中で一番無害で尊いのは「不幸な善人」なのではないかと思う時があり、実は私は幸せ絶頂な人があまり好きではないのだ。


 エハラーなんかに言わせれば「暗い人は暗い人を呼びますからね」なのだろうな。

 うーーん暗い人上等(笑)

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