2010年07月22日(木) 19時30分16秒

おなじ話 / ハンバート ハンバート

テーマ:弁財天よ 〈音楽〉



おなじ話/ハンバート ハンバート

どこにいるの? 窓のそばにいるよ
何をしてるの? 何にもしてないよ
そばにおいでよ 今行くから待って
話をしよう     いいよ、まず君から

どこにいるの? 君のそばにいるよ
何を見てるの? 君のこと見てるよ
どこへ行くの? どこへも行かないよ
……        ずっとそばにいるよ

それから 僕も君を見つめ
それから いつもおなじ話

どこにいるの? となりの部屋にいるよ
何をしてるの? 手紙を書いてるの
そばにおいでよ でももう行かなくちゃ
話をしよう      ……

それから 君は僕を見つめ
それから 泣きながらわらった

さようなら ゆうべ夢を見たよ
さようなら いつもおなじ話

さようなら



これ歌詞見ながら聴くと、面白い歌ですね。意味深なんだよな。この前載っけたライブ動画(エントリはコチラ)のコメント欄見ると、こんな解釈もあるみたい。

utawarerumono15
この歌を『別れの歌だ』と一言で表す人が多いけど、僕は何百回聴 いてもそうは思えない。別れの歌にしては会話が優しすぎる気がするんだよね。別れなら、 「ずっとそばにいるよ」なんて言わないだろうし、最後の「さようなら~」のくだりも、単純に別れっていう雰囲気じゃない。なんか ただならぬ雰囲気がある......。かといって恋人同士の会話にも聴こえない。途中でどちらかが黙る箇所も不自然すぎる。

不謹慎なことを言うようだけど、どうも、どちらかが亡くなっていて、その幽霊とでも喋っているようにさえ見える。



このコメントしている人は情感の豊かな人だよね。このコメント見たときにどきっとした。曲調として、僕はこの解釈が綺麗だと思う。

男は亡くした恋人に語りかける。返事のないことは分かっている。女は、男の傍で答えてる。男の寂しさに答えてあげたくて。死という現実はふたりを分けてしまったけれど、受け入れるには辛くて、返事のないやりとりを続ける男。男が問いかけるままに、恋人は答えている。男は恋人を支えにして、悲しみに耐えている。楽しかった日々は消えない。ずっとこのままでいたかった。でも現実に向きあう日は訪れないといけない。女にはそれが分かっていた。女が静かに去った後も、語りかける男。その晩、男は恋人の夢を見る。女は精一杯に笑って、そっと別れを告げる。「さようなら」


全くもって泣ける歌だね。手紙を書いているのは女が名残惜しんでる、そんな美しい比喩だと思います。まぁ解釈なんて人それぞれです。男が恋人を亡くしたのか、女が恋人を亡くしたのか、どちらとも取れる歌詞ですし、ただの別れの歌にもとれます。

正直なことを言えば、歌詞を忠実に読めばこれはただの別れの歌である可能性の方が高いです。前段を仲の良かった頃の会話、後段を気持ちの離れてしまった頃と読むのが一番しっくりきます。無理がないよね。でもさ、僕はutawarerumono15の繊細な感性を尊重します。どの読み方をしても一抹の違和感が残る歌詞なのであれば、僕は一番美しい解釈を選びたい。そしてどんな読み方をしたとしても、この歌に漂うため息がでそうなほどに鮮やかな情緒は、少しも薄れるものではないと思う。



佐野遊穂ソロ。とても共感する歌詞。チクリと刺すよね。



カントリーっぽくもありアイリッシュっぽくもあり、フォークっぽくもある楽しげな歌。



みんなの歌みたいなほっこりした曲。



なんかTokioの宙船みたいな歌だね。なんとなく。



アイリッシュっぽさが良いよ。



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ちなみに。
ヨーロッパからアメリカに亡命した中年の大学教授である文学者ハンバート・ハンバートは、少年時代の死別した恋人アナベル・リーがいつまでも忘れられない。そのアナベルの面影を見出したあどけない12歳の少女のドロレス・ヘイズに一目惚れをし、彼女に近づくために下心からその母親である未亡人と結婚する。

ハンバートハンバートは夫婦らしいね。うらやましい関係だなぁ。




関連:生活の柄 - 高田渡  
    ハンバートハンバート。おなじ話。こんな話。  
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コメント

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1 ■詩

良い歌ってのは、それ自身が持つ普遍性ゆえに多くの人に訴えかける何かがあるよね。
この詩をなぞるような恋愛なぞ俺個人としては当然したことないけど、それでも頭に広がる光景は、相手も背景も具体的で。

百人いれば、自分の背負ってきたバックグラウンドを種に百通りの解釈があると思う。
コメントの記述者は、死という永遠の別れに解釈が至る、何かそういう経緯を持っていたのかもね。
実体験じゃないにしても。

とにかく、言いたいことは、とても良い曲だということです。

2 ■歌謡曲

>kei
そう言ってくれると嬉しいね。こういう哀しげな歌で…例えばナキムシの歌、とかriefuの歌とか、良いのが見つかるとすごくハマる。あんまりないだけに。

個人的に思うんだけど、最近流行っている音楽は歌ではなく曲だと思う。サウンドの+αを除いて本当に良い楽曲がどの程度あるのか、疑問だ。そういった意味での“歌”の良さを再認識しました、僕は。

3 ■ちょっと泣いた。

ハンバートハンバートで検索してたどり着きました。

おなじ話の解釈、ちょっと泣きました。
紹介してくださって、ありがとうございます。

4 ■Re:ちょっと泣いた。

>pelikanさん
コメントありがとうございます。ハンバートハンバート良いですよね。もっと認知されて欲しいです。

実は知り合い以外でコメントいただいたの初めてなんで、とても嬉しいです。もし宜しければ他のエントリにもお付き合いくださいませ。

5 ■無題

おなじ話は、亡くなってしまった女の子に話し掛けてる歌なんですよ。
だから、見えていないんです。

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