草村動物病院 「動物の診察室から」

新潟市の草村動物病院のブログです。
高度獣医療のこと、日々の診療で思うこと、動物たちのことなど書いていきます。


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 肩甲骨の腫瘍のため、前脚の断脚手術を行ったボルゾイの「ナターシャちゃん」。

 

 足の痛みも無くなって、今日で点滴も終わりです。

 

 クリスマスは病院ですが、26日退院予定です。

 

 

 

 

3本のあんよになりましたが、がんばりましたね!

 

 

 

 

 

 

 

 

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 犬の骨肉腫は、悪性の腫瘍です。大型犬に多く発症します。

 私の病院には、アイリッシュウルフハウンドが2頭、グレートデンが1頭います。

 開業してから常に大型犬を飼っています。もちろん私のペットとして可愛がっているのですが、輸血を行うことがあり、動物病院には大型犬が必要なのです。

 アイリッシュの未来と仁君は3頭目と4頭目で、その前の子たちは2頭とも若くして骨肉腫で亡くなりました。

 大型犬で跛行を起こした場合には、常に骨肉腫をうたがい治療していきます。骨肉腫は進行性ですので、レントゲンで骨の透過性が亢進している場合にはその骨の部分を採取し、病理検査に出します。

 そして、四肢の骨肉腫の診断がついた場合には、すぐに断脚をして抗がん剤に治療に入ります。

 その治療をしても、長くて半年後には肺に転移をして死んでしまうのです。

 なぜ短命な病気なのに断脚をするかというと、それは痛みを取るためです。

 骨肉腫の痛みはかなり強く、モルヒネを使っても取ることができません。断脚をすると痛みがなくなるので、いきている間の痛みを取るための処置なのです。

 おととい断脚手術を行った、ラブラドールの「リンちゃん」は13歳の女の子です。

 昨年の7月に左後ろ足の跛行で診察をしました。骨肉腫も疑って治療をしていたのですが、痛み止めで跛行は良くなり様子を見ていたのですが、12月になり跛行がひどくなりその時点のレントゲンでは、骨に虫食いの透過性が亢進している部分がありました。

 すぐにCT検査、その部分の骨の採取を行いました。採取する骨は少しだけの採取ですと診断がつかない場合があるので、骨肉腫を疑う場合には大きくブロックで採取します。

 そうして採取した組織の病理検査は、腫瘍性のものではないとの結果でした。胸部のCT検査でも肺転移はありませんでした。

 しかし、その後リンちゃんの症状は、痛み止めを飲むと少し良いのですが跛行の症状は進行していきました。

 リンちゃんの症状が出てから1年が経とうとしていました。もし骨肉腫の場合にはこれほど長く生きていることはありません。私の認識がそう考えていたため、発見が遅れて行ったのだと思います。
 
 そして、8月に入り大腿部がどんどん腫れてきたので、変形してきた大腿骨頭を切除し病理検査に出す手術を計画しました。

 しかし、術前のCT検査では、肺に1mm~2mmの転移が見られ、腫脹していた大腿部の組織も変性していました。

 大腿骨頭切除の計画を変更し、骨周囲の組織を採取し病理検査に出した結果は、「骨肉腫」でした。

 その結果を受けて、すぐに断脚手術が行われました。ただ、術前の血液検査では貧血が出ていて輸血が必要です。

 リンちゃんのお家には、未来と龍の子供の「レオ君」がいます。飼い主様に連絡をしてレオ君に来てもらい、献血をしてもらいました。

 手術は終わり、癌免疫を期待する、凍結組織の埋め込みも行いました。

 リンちゃんは既に肺転移もあります。しかし骨肉腫にしては進行が遅いのです。痛みも取れてもう3本の足で上手に歩いているので、今日退院です。

 手術の抜糸が終わってから、すぐに抗がん剤の投与が始まります。

 リンちゃんとご家族の、癌との戦いが始まっています。

 私たちは病院の総力を挙げて、リンちゃんの治療にあたらせていただきます。

 リンちゃん、頑張りましょうね。











今朝のリンちゃんです。








レオちゃんが迎えに来ました。








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 7月3日に、後ろ足の断脚手術を行ったゴールデンの「ルークちゃん」。

 2ヶ月の経過があり、大腿部はパンパンに腫れて、骨融解もあったのですぐに断脚手術となりました。

 病理検査の結果は、「横紋筋肉腫」でしたが、痛みもなくなり3本の足で元気に走れるようになり暮らしていました。

 しかし、数日前に最近元気食欲がなくなり、下痢が続くとのことで連れてこられました。

 レントゲンを撮影してみると、肺に数個の腫瘤があることがわかりました。

 私の病院では、腫瘍の手術をする時には、CT撮影もして転移の有無を確認します。

 ルークちゃんは、手術前のCT検査では、肺には転移は見られませんでした。

 後ろ足の横紋筋肉腫が、リンパや血管を介して肺に転移をしたのです。

 治療は抗がん剤ですが、その効果はしてみないとわからないというのが現状です。

 そのこともご説明しましたが、飼い主様は、抗がん剤の投与を希望され10月1日に1回目の抗がん剤の投与が始まりました。

 そして、昨日ルークちゃんが再診に連れてこられましたが、ルークちゃんの下痢は治り、食欲も出てきたとのことでした。

 抗がん剤は3週間に1度、あと4回の予定です。

 3本の足ですが、今は痛みもなく過ごせています。

 ルークちゃん、飼い主様、できる限りのことはさせていただきます。頑張って下さい。





 







がんと闘う「ルークちゃん」頑張ってね。




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 一昨日、骨肉腫の疑いがかなり強いゴールデンの「ルーク君」の断脚手術をしました。

 レントゲン検査で、大腿骨の1/3が融解していました。すでに2ヶ月以上の経過があり、痛みも強かったため、断脚手術になったのですが、術前のCT検査では肺への転移は画像上はありません。

 そして大腿部のCT検査では、大きく腫れた大腿の筋肉は、一つの大きな腫瘤を形成していました。

 骨肉腫の可能性がかなりあると思っていましたが、軟部組織の腫瘍が骨融解をおこしている可能性があります。

 そうなると、腫れている軟部組織はすべて取り除かなければなりません。

 ルーク君の断脚手術は、骨盤周囲の筋肉をほとんど切除する手術となったのでした。

 でも術後、ルーク君は痛みがなくなり、今日は面会に来た飼い主様と一緒に、外に散歩に出て3本の足で元気に走っていました。

 たぶん悪性の腫瘍と思いますが、遠隔転移のない腫瘍であればいいのですが。








飼い主様に会いに来てもらい、元気いっぱいのあまったれべ~のルーク君です。










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 今日の午前中に、1頭のレトリバー君が連れてこられました。

 2ヶ月以上前から左の後ろ足の跛行があるとのことでした。

 触ってみると、大腿部が大きく腫れています。

 レントゲンでは、大腿骨の骨盤に近い部分の骨は解けてしまっていつ折れてもおかしくない状態です。

 疑われる病気は、「骨肉腫」です。

 骨肉腫が疑われた場合には、なるべく早く診断をするために麻酔下で組織を採取して、胸に転移をしていないかCT検査を行います。

 そして、病理検査の結果が出たら、なるべく早く患部を切断して、抗がん剤の投与です。

 断脚をしても、すでに肺に転移をしていることが多く、寿命は5~6ヶ月です。

 しかし、骨肉腫の痛みは想像を絶する痛みです。そのために、生きてる間痛くないように断脚をしてあげるのです。

 でも、今日の子はすでに数ヶ月を経過しています。かなり痛みもあります。診断をつけるために検査を行うよりは、すでに骨折していると同じ状態ですので、検査は省いて断脚手術を勧めました。

 断脚した組織を病理検査に出して、もし、感染からの骨融解でしたらそれはいちばんいいことで、ほとんど骨融解を起こしている脚は残すことはできません。

 私の病院は、骨肉腫になってくる動物がたくさんいます。

 飼い主様には、断脚をご説明するのですが、皆さん大変なショックを受けられます。

 残り少ない命を理解してあげて、その子にとっていちばんいい方法を選ばれたら良いのだと思います。

 安楽死も含め、どのような選択をしてもそれば間違いではありません。






すでに骨融解が進行しています。軟部組織の腫大がかなりありますので、断脚手術も普通より難しくなります。








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 シェパードのカールちゃんは、今年の2月に後ろ足の跛行で連れてこられました。

 膝の部分が腫れていて痛がります。

 中高齢の大型犬での跛行は、骨肉腫をまず考えなければなりません。もし骨肉腫だった場合には、進行がとても早いので、すぐに対応をしなければなりません。

 カールちゃんもすぐに麻酔下での、CT検査と組織検査を行いました。

 そして、病理の結果は「骨肉腫」でした。

 骨肉腫は、とても痛みを伴う病気です。痛みが始まるとモルヒネでも痛みを取ることができない激痛で、わんちゃんを苦しめます。

 そのため、診断がついたらなるべく早く患部を切除してあげるのです。

 それは、命を助けるためではなく、残り少ない時間を痛みがなく過ごしてもらうためです。

 カールちゃんも、すぐに後ろ足の断脚手術を行いました。

 手術後、カールちゃんは3本の足でうまく歩くことができ、痛みもなく生活をしていました。

 その時決めた治療方針は、足は切断するが、抗がん剤の治療はしないこと。将来痛みが出たら、安楽死をしてあげることでした。

 昨日の朝、お父様がおいでになりました。

 手術後3ヶ月はぴょんぴょんと歩いていたのですが、最近少し痛がるようになり、この3日は夜もねれないほど痛がるとのことでした。

 そして、カールちゃんを連れてきてもらい、飼い主様が見守る中、カールちゃんを楽にしてあげたのです。

 カールちゃん、ご家族の皆様、ご苦労様でした。

 カールちゃんは、感謝して天国へ旅立ったと思います。




 
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 2月10日に、骨肉腫のため右後ろ足を断脚した、シェパードの「カール君」

 手術前は、とても痛がっていたのですが、手術をして足はなくなりましたが痛みがなくなったため、3本の足でじょうずに歩きます。

 お散歩も行けるので、すれ違う人は、カール君を見てやはり驚かれるそうです。

 カール君、がんばってね。





じょうずに歩くことができます。






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 シェパードのカール君は、5月で11歳になる男の子です。

 カール君は2月3日、右足の跛行で診察に連れてこられました。

 膝の部分が大きく腫れており、高齢の大型犬で、骨が腫れてくるのは骨肉腫が考えられます。

 早速レントゲンを撮影すると、やはり大腿骨の遠端の骨融解像が見られました。

 骨の腫瘍が考えられますので、診断は組織検査です。

 翌日2月4には全身麻酔下でのCT検査後、カール君の骨の一部を採取して病理検査に出したのでした。

 昨日2月9日に病理検査の結果が出ました。結果は「骨肉腫」です。

 カール君には今日の午後から、断脚手術を行います。

 2月3日レントゲンを撮影し、どうしてそんなに急ぐのかというと、犬の骨肉腫はとても悪性度が高く、跛行の臨床症状が出るとその時点で20%の確率で遠隔転移を起こしていると言われています。

 骨肉腫との診断がついたら、なるべく早く骨肉腫を取り除いてあげる必要があります。

 そして、抗がん剤の投与なのですが、骨肉腫で断脚手術を行い抗がん剤の投与を行っても、多くの子達は5ヶ月ほどの経過で死んでしまうのです。

 断脚をしない場合には、想像を絶する激痛が襲うため、残りの時間を痛みをなるべく与えない為に断脚手術を行う意味もあるのです。

 断脚手術自体も痛みを伴いますので、カール君には麻薬の使用も含め、痛みを止める処置をして手術を行います。

 




カールちゃんこれから手術です。痛くて足をつくことができません。頑張りましょうね。









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 日本猫のたろう君は、12歳の男の子です。

 昨日の夜からトイレに行くのですが、おしっこが出ていないようなので今朝連れてこられました。

 膀胱を触ってみると、膀胱は尿がたまってこちこちになっています。

 ペニスの先は赤く充血し尿道に白いものがつまっています。

 猫ちゃんは、本来は肉食で尿のPHが酸性になっているのですが、普通売られているドライフードを食べていると、尿が中性からアルカリ性になり、尿中のマグネシウムとリン酸塩がくっついて、「リン酸アンモニウムマグネシウム」別名「ストロバイト」の結晶ができてしまう子がいます。

 その結晶が集まって砂状になり、尿道の先につまってしまうと、排尿ができなくなり、2日目には腎臓が悪くなり、そのままでは死亡してしまうのです。

 たろう君は、尿道がつまっていましたので、すぐにそれを解除し尿道カテーテルを入れたままにして、点滴中です。

 たろう君は4年前に右の顎の骨が腫れてきました。

 骨が腫れるのは、骨の腫瘍が強く疑われます。すぐにCT検査、骨のサンプリングを行い病理検査にだしたのです。

 結果は骨肉腫です。

 しかし、犬の骨肉腫は限りなく悪性で5ヶ月ほどで肺に転移をして死んでしまう病気です。

 でも、猫の骨肉腫は悪性なのですが、犬とは違って大きくなる速度は遅く、遠隔転移も起こりにくい病気です。

 そのため、骨肉腫が下顎にあっても手術で切除は行いませんでした。

 たろう君は右顎に骨肉腫がありますが、普通に食事もできて初診からもう4年が経っています。

 尿閉塞を起こし、腎臓の機能も悪くなっていますが、まだ治る範囲です。

 4~5日入院ですが、きっと元気になって帰ることができるでしょう。







右顎が大きく腫れていますが、食事も普通にすることができます。



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 犬の四肢にできる骨肉腫は、進行が早く5~6ヶ月で肺や神経に転移して死亡する場合がほとんどです。

 四肢にできる場合には、骨端に発生し初期には関節をまたぐことはありません。

 骨にできる腫瘍は、骨肉腫以外にも軟骨肉腫があります。軟骨肉腫も悪性ですが、進行は骨肉腫の方が早いとされています。

 その他に、繊維肉腫、血管肉腫なども数パーセント骨にできる腫瘍です。

 大型犬で高齢になり跛行をする場合には、まずレントゲン検査をします。レントゲンで骨の融解像がみられた場合には、骨肉腫が疑われますので、なるべく早く全身麻酔下でのCT検査と、患部のバイオプシーを行い確定診断をつけた方が良いと思います。

 バイオプシーも、腫瘍の部分をうまく採取しなければなりませんので、骨肉腫の診断になれた病院で行った方が良いと思います。

 もし、骨肉腫でしたら、すでに他に転移している場合がほとんどです。しかし、これから襲ってくる強烈な痛みを緩和する為に、患部の断脚を行ってあげた方が、わんちゃんの為と私は思います。

 大変と思いますが、まず診断をつけた方が良いと思います。

 頑張ってください。




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