◎レディ・ガガ・ライヴ~家を出て帰るまでがイヴェント | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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◎レディ・ガガ・ライヴ~家を出て帰るまでがイヴェント

【Lady Gaga Live : From Home To Home, That’s Event】

イヴェント。

幕張は(うちから)遠い。ふだん半径5キロ(せいぜい10キロ)圏内くらいしか動かない僕にとっては幕張(約40キロ)は遠足のよう。そのマリン・スタジアムはスティーヴィーを見て以来、この近辺にはブルーノ・マーズ以来。海風が気持ちいいときもあるが、蒸し暑く体力勝負。そしてこの日は当初小雨が降っていた。カッパも用意した。

レディ・ガガ2012年5月以来2年3か月ぶり3度目の来日公演。僕が見るのは初めて。(来日自体はプロモーションなどを含めて7回目) 今回のものは、2014年5月アメリカからスタートし、2014年11月パリまで続く「ジ・アートポップ・ボール」ワールド・ツアーの一環。

前座にももくろ(ももいろクローバー)が数曲30分ほどやって、それから30分間があいて、やっとガガさま登場。観客席のリアクションを見ると、けっこうこのももくろファンも来ていたようだ。全体の客層は6:4で女性が多いかという感じ。圧倒的に10代20代からぎりぎり30代くらいまで。

そのファッション、わかりやすいロック、ポップ性、カリスマ性、ぞんぶんにステージに表現されていた。最新作『アートポップ』からの曲を中心におなじみのヒット曲もまぶしながらの90分余のセットリスト。ギター、ベース、ドラムス、キーボードの4人編成バンドに、10人くらいのダンサー。何度も着替えをして、見せる見せる。そして、カツラ(ウィグ)と着ているもの、靴までをきちんと揃えている。

一番驚いたのは、ステージ中央で、3万人余の観衆の前での「生着替え」をやったこと!

後ろ向きになり、横にスタッフを従えて一応少しは隠すのだが、それまで着ていたものを脱ぎ、そこで着替える。横からステージを見ていた人たちは、ガガの胸も見えた。すごいなあ、ここまでやるって。これは驚いた。

ライヴ・パフォーマンスを見ていると、1980年代に衝撃的デビューを飾ったマドンナのイメージが重なる。歌って踊って、そしてなによりそのパーソナリティーが群をぬいて目立つ。ガガは「21世紀のマドンナ」的存在だ。一部重なるところはあるものの、「マイケル」という感じは受けなかった。やはり、「マドンナ」だ。

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100メートル先からの鑑賞なので、口パクかどうかは判断できないのだが、少なくともキーボードだけの弾き語りで聞かせたアコースティック・ヴァージョンの「ボーン・ディス・ウェイ」あたりは口パクはあり得ない。すごくよかった。全体的に、歌と演奏がしっかりしていたこと、またダンサーを含めたパフォーマンスの完成度が高かったので満足度が高い。このときにははるばる北海道から来たというチヒロ・タカハシさんをステージにあげ、キーボードの横に座らせ、彼女のために歌うという演出も見せた。

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生着替え、歌唱力、衣装とカツラ、90分のちょうどよいセットリストと完璧だ。「ジャスト・ダンス」「ポーカーフェイス」あたりは、メロディーが実にポップで覚えやすい。ファッション的にも印象的でマネしやすく、曲も覚えやすいとなれば、人気爆発も当然だ。

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当初降っていた小雨はいつの間にか止んでおり、ふと空を見上げると真っ暗の空の上の雲がいなくなっていた。

最近強く感じるのはこうした野外ライヴやフェスというのは、家をでてから、帰るまでの「一大イヴェント」なんだなあ、ということ。たとえば、2時間前に会場に行き、レディ・ガガだったら、ガガそっくりのファッションをした人たちを見たり、仲良くなれば写真を撮ったり、そこの出店で飲んだり食べたり、グッズを見たり買ったりして、いよいよ90分のライヴを見る。ライヴ自体は、この「レディ・ガガ・イヴェント」の、もちろんメイン・イヴェントなのだが、ほんの一部なのだ。ライヴ自体は目一杯楽しんで、ライヴ後は近くでお茶か食事でもしながらライヴのあそこはよかった、あそこがすごかったなどの談義に花を咲かせる。

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ガガを見るために地方から泊りがけで来ているファンたちもけっこういるようだった。そうそう、この日はちょっと離れたイオン・モールの駐車場に止めたがなんと駐車場無料デイだった。もちろんライヴ後、この中で食事したが、そこもけっこうガガ帰りの人たちが多かった。まあ、この日はどこを見ても、ちょっとカツラをかぶってると、みんなガガに見えた。(笑) 帰り際、路上に迎えの車がたくさん止まっていたが、その中でもハマーのリムジンは大きくて印象的だった。

家を出て、帰るまでがガガのイヴェント(ライヴ含む)参加だ。

■セットリスト Setlist: Lady Gaga @ QVC Marine Stadium, August 14, 2014, Thursday

(1)-(3) denotes albums

Show started 18:59
01.ARTPOP (3)
02.G.U.Y. (3)
03.Donatella (3)
04.Venus (3)
05.MANiCURE (3)
06.Just Dance (1)
07.Poker Face (1)
08.Telephone (1+)
09.Paparazzi (1)
10.Do What U Want (3)
11.Dope (3)
12.Born This Way (2)
13.The Edge of Glory (2)
14.Judas (2)
15.Aura (3)
16.Sexxx Dreams (3)
17.Alejandro (1+)
18.Bad Romance (1+)
19.Applause (3)
20.Swine (3)
Enc. Gypsy (3)
Show ended 20:35

CD indicates:

1) The Fame
1+) The Fame Monster
2) Born This Way
3) Artpop

メンバー

レディ・ガガ
ドラムス、
ギター、
ベース、
キーボード、

ダンサーズ

(2014年8月14日木曜、千葉幕張・QVCマリン・スタジアム、レディ・ガガ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Lady Gaga

1+)

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2)

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