吉岡正晴のソウル・サーチン

ソウルを日々サーチンしている人のために~Daily since 2002


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△「マイケル・ジャクソン学」が始まる

【Michael Jackson-ology Has Just Begun】

研究(Study)。

マイケル・ジャクソンが遺したメッセージは、本人が語った過去のインタヴューや、本人のスピーチなどにもあるが、なにより一番直接的に知ることができるのが、彼の楽曲に書かれた歌詞群だ。マイケルが歌った曲の歌詞をしっかり理解すれば、マイケルの考え方、哲学、思考、嗜好が理解できる。しかし、残念ながら、CDに付随している訳詞は、マイケルの英語が若干難しいこともあり不完全だ。

マイケルの歌詞を精査し、正しく理解することは、そのメッセージを受け取るときにとても大事になってくる。マイケル・ジャクソンの歴史をまとめた著作『新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書』を発表した西寺郷太さんも、訳詞集を出すと発表していたが、著作権使用問題で頓挫している。郷太さんとは僕もその訳詞集についていろいろ話をし、協力を惜しまないことを伝えているが、なにしろ著作権問題が大きなハードルになっている。別の出版社が企画した訳詞集も出版中止になっている。

そして、映画『ディス・イズ・イット』を見て、「マイケルのメッセージを伝えることが天命と思い」「マイケルのメッセージがきちんと翻訳されないなどということは、人類の損失以外の何ものでもありません」とまで考えた友人の大西さんも、同時期に正しい訳詞集が出せないかと相談してきた。いろいろなやり取りの中で、書籍としての出版には相当な時間がかかるだろうという旨を伝えると彼は、なんと速攻でウェッブで公開することを思いついた。

それがこのウェッブだ。↓
http://mjwords.exblog.jp/

すでに、Wanna Be Startin' Something, Billie Jean, Beat It, Badの4曲がアップされている。訳詞の一部には複数の解釈が可能なものは、その説明もされている。もちろんここで書かれる訳詞は大西さん本人の解釈のもので、違う解釈をする方もいるだろうが、ひとつのたたき台として、少なくとも既存の訳詞よりはるかにマイケルのメッセージに近づいている。これにも僕は協力する。

僕もここ数ヶ月、マイケルの作品の歌詞を改めて読み直しているが、実に示唆に富んだ表現が多いことに気づく。『オフ・ザ・ウォール』ではそれほど顕著ではなかったが、『スリラー』以降はまさにマイケルの主張の独壇場だ。マイケルのメッセージを読み解くこと、それを「マイケル・ジャクソン」というひとつの学問と考え、「マイケル・ジャクソン学(Michael Jackson-ology=マイケル・ジャクソノロジー)」と名付けよう。今から、少しずつ、「マイケル・ジャクソン学」が始まる。西寺郷太著『新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書』も、また過去の歴史を事実だけで書いた『マイケル・ジャクソン全記録1958―2009』も、マイケル本人が書いた『ムーンウォーク』ももちろん、その教科書の1冊だ。

◎ マイケル・ジャクソン学の一部↓
http://ameblo.jp/soulsearchin/theme-10014963447.html

+++++

鏡。

西寺さん、大西さんといろいろやりとりするうちに僕もいくつかマイケル作品の訳詞を手がけてみようと思った。そこで、「マイケル・ジャクソノロジー」第一弾として「マン・イン・ザ・ミラー」を。もちろん、これは僕の解釈であり、ひとつのたたき台として、間違いがあれば正し、違う解釈があれば、それを反映させ、みなさんの意見からヴァージョンアップしていければいいと思う。

「マン・イン・ザ・ミラー」は、1987年9月にリリースされたアルバム『バッド』からの4枚目のシングルとして1988年1月にリリースされ全米1位に輝いた。これは、マイケルの素晴らしいパフォーマンスを見せる作品のひとつだが、曲を書いたのはマイケルではなく、サイーダ・ギャレットとグレン・バラード。だがマイケルが言わんとすることを代弁しており、まさにマイケルの作品としても金字塔のひとつになっている。(昨日付けのブログで、少しその誕生秘話を書いた)

この曲のショートフィルムには、マイケル本人は一切でてこない。(と思ったら、途中日本人の黄色の帽子を被った多数の子供たちの輪の中に一瞬映っていた。ブログ読者Sさんからのご指摘、ありがとうございます) その代わり、歴史上多くの「チェンジ」を成し遂げた人物や歴史上の出来事が多数映し出される。ジョン・F・ケネディー、ロバート・ケネディー、マーティン・ルーサー・キング牧師、ワレサ議長、マザー・テレサ、ツツ司教、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、マハトマ・ガンジー、サダト大統領、ベギン首相、ジミー・カーター、ゴルバチョフ大統領、ローザ・パークス(アラバマ州でバスボイコットをした人物)、ロナルド・レーガン、ボタ大統領、ウィリー・ネルソン、カダフィ大佐、そしてヒットラー、ボブ・ゲルドフ(ライヴ・エイド創始者)、KKK(人種差別集団)などなど。原爆、ライヴ・エイド、ワシントンデモ行進、アフリカの飢餓、ホームレスの人々、イルカ、チェルノブイリ原発事故、日本や世界中の子供たち…。このショートフィルム1本に登場する人物を勉強するだけでも、現代史の教科書になる。

フィルムの最後には、綺麗な地球の姿が映る。まさに「ヒール・ザ・ワールド」と同じメッセージになっている。『デンジャラス・ツアー』の後半から、この曲がエンディングになったのも、マイケルのこの曲に込めるメッセージを伝えたいという意味が強くなったのだろう。

奇しくも今日(12月8日)は、マイケル同様世界平和を訴え、このフィルムにも映るジョン・レノンの命日でもある。

For The Michael Jackson-ology (Part 1)

Man In The Mirror

Lyrics & Music written by Siedah Garrett, Glen Ballard
Sung by Michael Jackson

----------------------

I'm Gonna Make A Change
For Once In My Life
It's Gonna Feel Real Good
Gonna Make A Difference
Gonna Make It Right...

僕は「チェンジ(変化)」を起こすんだ
一世一代の「チェンジ(変化)」を
うまくいけば、それはとてもいい感じになるはず
変化を起こして、違いを生み出すんだ
その変化を正しい方向に導くんだ

As I, Turn Up The Collar On
My Favorite Winter Coat
This Wind Is Blowin' My Mind
I See The Kids In The Street
With Not Enough To Eat
Who Am I, To Be Blind?
Pretending Not To See Their Needs

お気に入りのウィンター・コートの襟を立てれば
木枯らしが僕の心をすり抜けていく
食べるものもろくにないストリートの子供たちがいる
それに目をつぶる自分は何なんだ
子供たちが必要なものを、見て見ぬ振りをするなんて

A Summer's Disregard
A Broken Bottle Top
And A One Man's Soul
They Follow Each Other On
The Wind Ya' Know
'Cause They Got Nowhere To Go
That's Why I Want You To Know

容赦ない真夏の陽射し(夏の無関心)(支払われない社会福祉費)(註1)
割れたボトルのかけら
ひとりの人間のソウル(魂)
それらがからみあって風に吹かれてどこへともなく漂って行く
(行くあてもなく)
だから、僕はみんなに知って欲しいんだ

I'm Starting With The Man In The Mirror
I'm Asking Him To Change His Ways
And No Message Could Have Been Any Clearer
If You Wanna Make The World A Better Place
(If You Wanna Make The World A Better Place)
Take A Look At Yourself, And Then Make A Change
(Take A Look At Yourself, And Then Make A Change)
(Na Na Na, Na Na Na, Na Na, Na Nah)

僕は、鏡に映る自分自身から始めていくってことを
僕は、鏡に映る自分自身に生活態度を改めよ、と言う
これ以上はっきりしたメッセージはないんだ
もし、この今の世界をより良き世界にしたければ、
自分自身を見つめ、自分自身から変わらなければならない
(チェンジを起こさなければならない)
自分自身から「チェンジ」しなければ

I've Been A Victim Of
A Selfish Kind Of Love
It's Time That I Realize
That There Are Some With No Home
Not A Nickel To Loan
Could It Be Really Me
Pretending That They're Not Alone?

僕はこれまで自己愛の犠牲者だった(自分しか愛してこなかった)
でも、僕は今や悟った
この世界には、住む家もなく、
たった5セントさえも借りられない人がいるということを
彼らの味方だなんて振りをするのは、本当の自分だろうか

A Willow Deeply Scarred
Somebody's Broken Heart
And A Washed-Out Dream
(Washed-Out Dream)
They Follow The Pattern Of
The Wind, Ya' See
Cause They Got No Place To Be
That's Why I'm Starting With Me
(Starting With Me!)

揺れる柳が、心の傷口を深くえぐり
夢を拭い去っていく (夢を拭い去っていく)
傷ついた心は、風に流されるがままどこかを彷徨う
行くべき目的地もないからだ
だから、僕は自分自身から始める
(僕から始める!)

I'm Starting With The Man In The Mirror(Ooh!)
I'm Asking Him To Change His Ways(Ooh!)
And No Message Could Have Been Any Clearer
If You Wanna Make The World A Better Place
(If You Wanna Make The World A Better Place)
Take A Look At Yourself And Then Make A Change
(Take A Look At Yourself And Then Make A Change)

僕は、鏡に映る自分自身から始めていく
僕は、鏡の自分に「生活態度を改めよ」と言う
これ以上はっきりしたメッセージはないんだ
もし、この今の世界をより良き世界にしたければ、
自分自身を見つめ、自分自身から変わらなければならない
自分自身から「チェンジ」しなければ…

+++

(註1)
Summer's Disregard 直訳は真夏の無慈悲、無視、ということで、夏の厳しい太陽が生活困窮者につらく当たるニュアンスをしめしていると思われます。よく真夏のハーレムなどで、アパートの階段に何もする当てもなく、ぼんやり座っている人々がいますが、まさにああいうイメージではないでしょうか。一方で、disregardに、社会福祉費が払われない(もらえない)というニュアンスもあるようです。 (Social Welfare) (often plural) Social welfare capital or income which is not counted in calculating the amount payable to a claimant for a means-tested benefit。ここは要検討ですね。

(訳詞・ソウル・サーチャー・吉岡正晴)

■ マイケル・ジャクソン『バッド』~「マン・イン・ザ・ミラー」収録

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■ 『ナンバー・ワンズ』~「マン・イン・ザ・ミラー」のショートフィルムも収録。これを見ると改めてじわじわ感動する。そして20年以上も前のメッセージが今も輝いています。本当に素晴らしい。

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ENT>MUSIC>Jackson. Michael
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