吉岡正晴のソウル・サーチン

ソウルを日々サーチンしている人のために~Daily since 2002


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◎山下達郎、デビュー35周年ライヴ・ツアー~刻まれ続ける音楽と人生の年輪

【Growth Rings Of Music And Life】

圧巻。

山下達郎デビュー35周年のコンサート・ツアー、当初は35にちなんで35本の予定だったが、チケットがあまりに取れなくなったことで、追加が出て計39本に。その37本目と38本目、東京最後のNHKホールを見た。あとは残すところ、2010年11月8日月曜の八戸のみ。

例によって達郎さんは、ツアー終了までは、ブログなどによるネタバレにはご配慮をということで、セットリストなども含め細かいことは、11月8日の八戸が終わって以降に再度書くが、ここでは簡単な感想を。

それにしても、圧巻としかいいようがない。

3時間半の濃密なエンタテインメント。NHKホール内は携帯がつながらないが、終演後、思わずツイッターに書いた。

「開演が18時36分、アンコールをすべて終え、達郎さんが舞台から去って、いつもの「ザッツ・マイ・デザイアー」が流れたのが22時01分。これが終わるまでをショーとするなら、3時間半以上一所(ひとところ)に座り、浴びる濃密な音楽と話芸と知的覚醒の超エンタテインメント」

3時間半、彼は立ちっ放しで、歌いっ放し、ギター弾きっ放し、しゃべりっ放し。細切れ秒単位のテレビ箱エンタテインメントとは、究極に位置する。よく通る声、しっかりしたバンド演奏。3時間半、ひとところに座っているというのは、飛行機だったら、グアム・サイパンあたりまでたどり着く。NHKホールの椅子が小さく感じられ、エコノミー症候群にでもなるかと思った。重厚な映画を、心して見るのと同じくらいの重さだ。

年輪。

達郎さんは、MCで「デビューした22歳のころ、自分はルックスがいいわけでもないし、踊りを踊れるわけでもないから、将来はレコード会社でA&Rの仕事でもしているかと思っていた。まさか、よもや、自分が35年後もNHKホールのステージにこうして立っているとは思わなかった」と言った。これは、本当にそうだと思う。

僕も、学生時代から好きが昂じて音楽関係の雑文を書くようになったが、まさかそのとき、30年後もこんなことをしているなどとは夢にも思わなかった。達郎さんはレコード会社のA&Rという比較的具体的なイメージをお持ちのようだったが、僕にはまったくなかった。あの頃は、10年後さえ何しているか、いや2-3年後さえわからなかった。若いときって、みんなそうなんじゃないかと思う。

それが、30年経っても、似たようなことをしている。僕に限って言えば、進歩がないというか、変わらないというか。(笑) 

達郎さんも、技術の革新など多少の紆余曲折はあったとしても、30年以上、ひとつのことをまったくぶれることなく続けている。それが素晴らしい。

彼は、フォーマットというか、「型」というものをものすごく大事にしている人物だと、今回も痛感した。ひとつ、これが絶対いいと確信したら、「一生」それで突き進む。たとえば、「ワイアレスは使わない。一生、ワイアード(マイクや楽器は線つきのもの)でやります」。3時間半の中の「アカペラ・コーナー」。これも確定したフォーマットのひとつ。エンディングに必ず流れる「ザッツ・マイ・デザイアー」のCDもフォーマット(型)。彼のMCさえも、ひとつの「型」になっている。これは、漫才的な即興ではなく、練り上げられた「落語」的なもの。

達郎さんのライヴを見ていると、妙に自分の音楽人生とかぶって感慨深いものがでてくる。それは、この日、NHKホールに集まった3000人以上のほとんどの40代、50代以上の人々の気持ちだろう。

音楽を作る側も、年を重ねると、書く曲のテーストが変わってくる、と彼は言っていた。その通りだと思う。そして、聴く側も年を経て、そうしたものにリアルに反応していく。それが彼が長く飽きられない大きな要因だ。

山下達郎のコンサートには、音楽を作る側と聴く側の双方に、それぞれに、等しく、同じく、素晴らしき音楽と人生の年輪が刻まれ続けていると強く感じた。

(セットリストなど、詳細は、11月9日以降に改めてご紹介します)

■ 山下達郎・過去関連記事

今回のツアー、アカペラ・コーナーで語られたハーヴィー・フークエについて↓ 

2010年07月08日(木)
ハーヴィー・フークワ80歳で死去~ムーングロウズのリード・シンガー:マーヴィン・ゲイの育ての親
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10584608240.html

前回ツアー最終日↓

2009年05月12日(火) 12時46分04秒
soulsearchinの投稿
○全身全霊でかけぬけた50本~山下達郎2008-2009ツアー最終日終了
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090512.html

大阪フェスティヴァル・ホール最後の日↓

December 29, 2008
Yamashita Tatsuro @ Osaka Festival Hall Final
【山下達郎~フェスティヴァル・ホール最後の日】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20081229.html

May 07, 2008
Yamashita Tatsuro Live At Hamarikyu Asahi Hall
【山下達郎~素晴らしき人生】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090507.html

May 11, 2008
Yamashita Tatsuro Acoustic Mini Live @ Hamarikyu Asahi Hall
【山下達郎・アコースティック・ミニ・ライヴ・セットリスト】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090511.html
(2008年5月アコースティック・ミニ・ライヴ記事)

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