吉岡正晴のソウル・サーチン

ソウルを日々サーチンしている人のために


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◆(緊急寄稿) テディー・ペンダーグラス『トゥルーリー・ブレスド』ライナーノーツ 復刻

【Tribute To Teddy: Linernotes Of "Truly Blessed"】

復刻。

テディーのライナーは何本か書きましたが、けっこうよくかけているこれを、MS-DOS化して、アップしてみます。(1990年10月執筆)表記などは、とりいそぎ、そのままです。

『トゥルーリー・ブレスド』

Truly Blessed
Truly Blessed
posted with amazlet at 10.01.14
Teddy Pendergrass
Wea Germany (1991-03-05)
売り上げランキング: 362827



今度あなたのCDライブラリーに加わることになった一枚のCD(アルバム)をご紹介します。

テディ・ペンダーグラスの『トゥルーリー・ブレスド』

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「人生は歌うに値する歌」 愛を歌うテディ・ペンダーグラス
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人生を順調に進んでいくもの、浮き沈みの激しい人生を歩むもの、劇的な転換期を経る人生を送るもの。人間、誰一人として同じ人生を歩むものはいない。ソウル・シンガー、テディ・ペンダーグラスはこう歌った。

~人生は歌うに値する歌。君も歌わないか。カギは君の手の内にある。その鍵を使うんだ。思ったとおりにいかなくても、恥じることはない。頑張るんだ。君の人生で何をやるかを決めるのは君だけなんだ。人生は歌うに値する歌~「ライフ・イズ・ア・ソング・ウォース・シンギング」(1977年、同名アルバムより)

1950年3月26日、フィラデルフィアに生まれたテディ・ペンダーグラスは2才半から教会でゴスペルを歌いだし、13才の頃からドラムをプレイするようになった。16才の頃になると、R&Bシンガー、リトル・ロイヤルのバック・バンドにはいり、東部をツアーするようになる。1969年、彼が19才の時にフィラデルフィアのヴォーカル・グループ、キャデラックスに参加、さらにこの後、伝説のハロルド・メルビン&ブルーノーツに入り、72年、フィラデルフィア・インターナショナル・レコードと契約、同グループのリード・シンガーとして数多くのヒット(「イフ・ユー・ドント・ノウ・ミー・バイ・ナウ」~72年)を残し、76年ソロに転向。ソロになってからも、新しいアメリカのセックス・シンボルとして現象的な人気を獲得した。しかし、82年3月18日、みずから運転していたロールス・ロイスで事故を起し、テディは下半身付随の重症となる。再起不能といわれたが、84年、レーベルをエレクトラに変え、見事に奇跡のカンバックを果たした。

この事故は明らかに彼の人生において最大の事件となった。それまで、彼の回りにいた連中がひとり去り、二人去り、どこからともなく「テディはもうだめだ」と陰口をいわれるようになった。

彼は事故後、数ヶ月病院でリハビリを行った。体力的なリハビリと精神的なリハビリである。テディがふりかえる。「あるとき、医者がやってきてこういうんだ。『さて、これから君は何をするのかね。』 それは今まで聞いた中でも最悪の質問だった。あんなリハビリをしている最中に将来何をするのかなんてだれがわかろうか。あれ以来、みせかけの希望というものは持たないことにした。」

その頃、彼は大きく落ち込んだ。「自分自身がまったく価値のない(ウォースレス)人間だと思うようになった。何と言っても、過去の自分とは違ってしまったんだから。泣いたこともある。自分に怒ったこともある。だが、自分を建て直し、再び立ちあがらなければならなかった。次に何をやろうかということは問題ではなく、今それとどのように面と向かっていかなければならないか、が問題だったんだ。僕は、誰一人として自分を理解してくれないと感じていた。人々が抱いているイメージは、有名なテディ・ペンダグラスが今は落ちぶれた男になっている、というものだ。ある新聞でこんな見出しがあった。『次のテディ・ペンダグラスになるのは誰?』だれが神をもてあそぶことを許すんだ。僕はまだ死んでいないんだ。」

だが、そんなとき、彼のかたわらには一人の女性がいた。そして、彼には子供達がいて、ファミリーがあった。子供達は、父親が価値があるということを懸命に父に悟らせようとし、さらに、彼等が泣きたいときも、決して父のいる前では泣かず、父に見えないところで隠れて泣いた。子供達は、父のところに来ると、いつもこういっていた。「ダッド、この世界で僕達に出来ることは何? 何でも言って」と。この子供達は、事故当時まだ2才と8才だった。一方、その女性の名はキャレン・スティルという。彼女は、車椅子のテディの、文字どおり、手となり足となり、そして心の支えとなった。見せかけの友人知人が去っていく中で、キャレンは何も見返りを期待することなくテディに尽くした。キャレンは、テディに新たなる人生の喜びと愛と幸福を与えたのである。

テディは、そのキャレンにアルバム『ジョイ』を捧げている。その中で、テディは「君の愛こそが力だ」と書きとめる一方、こう歌った。

~君が僕の人生に入り込み、愛を運んできてくれてから、君は僕の傷を癒し、痛みを消してくれた。だが、今でも僕は君が必要だ。君が僕に人生をとり戻してくれたから。君の愛こそ、すべての力の源となるんだ。~ 「ラブ・イズ・ザ・パワー」(1988年、アルバム『ジョイ』より)

テディが「ラブ・イズ・ザ・パワー」と歌い上げるとき、その脳裏には、キャレンのことがよぎる。そして、キャレンの愛こそが彼をよみがえらせた。

彼は病院でリハビリをしているときに、自分の声を試してみた。テディが述懐する。「病院で、もし息をすることが出来るならば、歌を歌うことも出来るのではないか、と考えるようになったことを思い出す。そして、テレビのコマーシャル・ソングに合わせてハミンブし始めた。だが、初めの声はとてもおっかなびっくりだった。とはいうものの、息ができ、そして、まだ命があり、僕はまだ音楽が作れるということを悟り、それ以来、生きることに力を与えられたんだ。もちろん、(歌い方を)押さえなければならないときもあるが、その作品を違うように歌う、ということなのだ。いい曲はいい曲であり、それを歌いすぎる必要はない、ということだ。」

テディ自身は、彼の声のことをこう分析する。「あきらかに僕の声は変化している。だが、それは成熟と言うべきものだろう。人生における知恵と経験、それが僕の歌声に反映しているのだ。ある人は、曲を書き、ある人は歌を歌い、そしてある人はプロデュースする。僕に贈られたものは歌うということだ。僕はソングライターではない。」

~ドクター・キングのような夢があるなら、諦めるな。望むことは、何でも出来るさ。もし、トライすれば、何でも出来る。みんな、生きていることに感謝。そう、僕も生きていることにとてもとても感謝する。~ 「グラッド・トゥ・ビー・アライブ」(1990年、アルバム『トゥルーリー・ブレスド』より)
~人生の道で遠回りしたこともあった。暗闇に立ちすくんだこともあった。真実を捜し求めていくうちに、すべてははっきりとしてきた。答えは、それほど遠くにはなかった。一言で言えば、私には本当に神のご加護がある、ということだ。~(同上、アルバム・タイトル)

テディは、82年以降も、レコーディング・アーティストとして、歌い続けている。あの事故で挫折せずに、ポジティブに生き続けた結果だ。そして、この「生きていることに感謝」という歌は、彼の過去8年の様々な思いを凝縮した象徴的言葉といえるだろう。生きているからこそ、夢が持てる。そして、夢を持ち続けるかぎり、生きていることに感謝出来るのである。そして、それは神のご加護があってこそだった。

人生は歌うに値する歌。

テディ・ペンダーグラスの人生もまた、歌うに値する歌そのものだ。

■アルバム紹介

彼がこれまでに出してきたソロ・アルバムは次のとおり。ソロ以前にハロルド・メルヴィン&ブルーノーツとして72年から76年までのアルバムに参加。

1.「TEDDY PENDERGRASS」(PIR 34390 - 77/2)
2.「LIFE IS A SONG WORTH SINGIN」(PIR 35095 - 78/5)
3.「TEDDY」(PIR 36003 - 79/7)
4.「TEDDY LIVE」(PIR 36294 - 79/12)
5.「T.P.」(PIR 36745 - 80/8)
6.「IT'S TIME FOR LOVE」(PIR 37491 - 81/9)
7.「THIS ONE'S FOR YOU」(PIR 38118 - 82/7)
8.「HEAVEN ONLY KNOWS」(PIR 38646 - 83/10)
9.「LOVE LANGUAGE」(ELEKTRA 60317 - 84/4)
10「GREATEST HITS」(PIR 39252 - 84/10)
11「WORKIN' IT BACK」(ELEKTRA 60447 - 85/11)
12「JOY」 (ELEKTRA 60775 - 88/4)
13「TRULY BLESSED」(ELEKTRA 60891 - 90/10)

本作は、前作『ジョイ』から2年半ぶりの通算13作目。エレクトラからの4作目。プロデュースは、これまでの作品と比べるとテディ本人がほとんどをてがている点が特徴的。プロデュース面での今回のハイライトはデレク・ナカモトの起用。彼は日系のフュージョン・グループ、ヒロシマのメンバーで、日本の琴などの楽器をコンテンポラリーなサウンドの中に組み込むことが得意なプロデューサー。

また、もうひとつのハイライトは、ソフト・コーラス・グループ、ビージーズの大ヒット曲「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」をカバーしている点。これは、71年6月からヒットし、8月7日から4週間全米一位を獲得したビージーズの代表曲の一つ。これをテディはすっかりテディ節にして仕上げており、このできはブラックだけでなく、アダルト・コンテンポラリー、ポップ部門でも大ヒットが期待される。これはアルバムからの最初のシングルとなり、ビデオも制作される予定。

また、いくつかの作品でデュエットをしているが、「グラッド・トゥ・ビー・アライブ」はリサ・フィッシャー、「ウイズ・ユー」はミニ・カリーとのデュエット。

全11曲、非常によく出来たアルバムであり、やはりスロー・バラードからゆったりしたミディアム・テンポの作品が圧倒的にいい。アルバム全体をゆっくり楽しめるそんな作品だ。

これでこのテディ・ペンダーグラスの『トゥルーリー・ブレスド』のCDはもうおしまい。いかがでしたか。このCDがあなたのCDライブラリーにおいて愛聴盤となることを願って・・・

[OCTOBER 2、 1990: MASAHARU YOSHIOKA]
"AN EARLY BIRD NOTE"

■ほかに、PIR時代の『エッセンシャル』も最初に聴くにはよいかも。

エッセンシャル・テディ・ペンダーグラス
テディ・ペンダーグラス ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ ホイットニー・ヒューストン ステファニー・ミルズ
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル (2007-12-19)
売り上げランキング: 264199


(テディー・ペンダーグラス、2010年1月13日フィラデルフィアで死去、59歳)

(死亡記事についての詳細は、また後送します)

ENT>OBITUARITY>Pendergrass, Teddy
ENT>ARTIST>Pendergrass, Teddy


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★(速報)テディー・ペンダーグラス59歳で死去

【 (Bulletin) Teddy Pendergrass Dies At 59】

訃報。

フィラデルフィア・ソウルのスーパースターとして、1970年代から80年代にかけて多くのヒットを放ったソウル・シンガー、テディー・ペンダーグラスが2010年1月13日、死去した。59歳だった。

テディーは1950年3月26日、フィラデルフィア生まれ。1971年、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルーノーツのリード・シンガーとなり、「アイ・ミス・ユー」、「イフ・ユー・ドント・ノウ・ミー・バイ・ナウ」、「ウェイク・アップ・エヴリバディー」などのヒットを放った後、ソロへ転向。「クロース・ザ・ドア」「ターン・オフ・ザ・ライト」などのセンシュアルなヒットを放った。1982年3月18日、自ら運転するロールスロイスが事故を起こし、テディーは下半身不随となり、以後車椅子の生活を余儀なくされた。

2009年8月から入院していた、という。

(詳細は後ほど)

OBITUARY>Pendergrass, Teddy (March 26, 1950 - January 13, 2010, 59 year-old)
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▲トニー・メイデン(ルーファス)、『ソウル・ブレンズ』にゲスト出演

【Tony Maiden Will Be Featuring Guest On Next "Soul Blends"】

ゲスト。

今週末(1月16日)から東京ブルーノートでライヴを行うルーファスの実質的リーダーでギタリスト、トニー・メイデンが次回の『ソウル・ブレンズ』(日曜午後1時~3時・インターFM、東京地区76.1mhz)に生ゲスト出演する。ゲストには、トニーの娘でありヴォーカルの1人、アマンダ・メイデンも登場する予定。また、ひょっとしたら、万が一、気分が乗れば、スライ・ストーンもトニーとともにスタジオに遊びに来るかもしれない。トニーは、スライとのリハーサルの模様などについて語る。うまくいけば、リハーサル音源も一部オンエアできるかもしれない。

トニーたちのルーファスは、土曜日(16日)から23日まで18日を除いて1日2ステージ、ライヴを行う。ルーファスのライヴは、2008年11月以来1年2ヶ月ぶり。今回は、スペシャル・ゲストとして、スライ・ストーンが登場する。

また、今回はヴォーカル陣が厚く、アマンダ・メイデン、ヴァル・ヤングのほか、前回来日で大きな話題になったマダム・ディー、また、ミネアポリス・シーンで1990年代にアルバムを出したスー・アン・カーウェル、またシャカ・カーンの娘もメンバーにはいっている、という。ヴォーカルが5人になるらしい。トニーのルーファスにシャカの娘というところがひじょうにおもしろい。そうなると、最大でステージには14人が乗ることになる。かなりの迫力になりそうだ。

今週ロスアンジェルスで行われたリハーサルには、スライ・ストーンもきっちりと登場し、「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」、「サンキュー」、「イフ・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ステイ」、「アイ・ウォナ・テイク・ユー・ハイヤー」などを試していった。リハーサルで、スライはヴォコーダーを使い、「サンキュー」を歌っている。

ルーファスとしては、ま前回の来日時のセットリストには入っていなかった「アース・ソング」(アルバム『アスク・ルーファス』収録)、「ユア・スマイル」(アルバム『ルーファサイズド』収録)なども演奏する予定のようだ。

■ ブルーノート・スケジュール
http://www.bluenote.co.jp/jp/schedule/

■ルーファス、前回ライヴ評およびインタヴュー (なんとパート5まで)

2008年11月13日(木)
ルーファス・ライヴ@ブルーノート
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10164090490.html#main

2008年11月15日(土)
ルーファス(パート2)~トニー・メイデン語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10164913911.html

2008年11月16日(日)
ルーファス(パート3)~ケヴィン・マーフィー語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10165405612.html#main

2008年11月17日(月)
ルーファス(パート4)~マダム・ディー語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10165844327.html#main

2008年11月18日(火)
ルーファス(パート5)~ヴァル・ヤング語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10166274990.html#main

■ ルーファス:「マスタージャム」(クインシー・ジョーンズ・プロデュースの傑作)

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「ルーファサイズド」(これもヒット作。

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「ルーファス・フィーチャリング・チャカ・カーン」

ルーファス・フィーチャリング・チャカ・カーン(紙ジャケット仕様)
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「ストンピン・アット・ザ・サヴォイ」(ライヴ、2枚組み、ライヴ音源とスタジオ録音)

Stompin' at the Savoy (Live)
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ENT>MUSIC>ARTIST>Rufus
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